昨日(7月10日), YOUTUBEで偶然見かけた動画を,もう一度,確認しておこうと思って今日(11日)探してみたらどこにも見当たりません。よくあることではありますが,権力側にとって都合の悪い動画はどんどん消されているようです。その頻度もさいきんになってとても高くなっているように思います。噂によれば,政府が業者に委託して,徹底的に削除作業を展開しているとのことです。こんなことがまかり通っているのですから,困った時代になってきました。
さて,問題の動画。いま記憶しているかぎりでの内容は以下のとおりです。
IWJ(代表者・岩上安身)が二人の代表質問者を立てて,JSC(日本スポーツ振興センター)の応答者二人に向かって質疑応答を展開した映像です。最初から,IWJからの鋭い質問に対してJSC側はしばしば絶句,それでもなんとか応答しようと必死になっていました。が,最後のとどめはIWJ側からの指摘「8万人収容と8レーンを9レーンにしなければならないという条件も,建築家の伊東豊雄さんが現国立競技場改修によって可能であるという代案を提示し,費用もほぼ半分でできると言っているが,この代案を検討したのか」と突っ込まれたところで,完全に絶句。そこで,IWJ側のもうひとりの質問者が「要するに,初めから当選作のザハ・ハディド案ありき,ですべてのことが運ばれたということですよね」と念を押されて,あわててJSC側の一人が必死になって応答するも,「それはなんの答えにもなっていませんよ。わかっていますか」とやられ,これまた絶句。
考えてみれば,高さ制限も,ザハ・ハディド案が決まってからあわてて条例改正をした経緯もあります。この段階で,後出しジャンケンのような,わけのわからない選考が行われたな,とわたしは直感していました。コンペのやり方も奇怪しいし,当選した作品の詳しい内容を公開しないのも奇怪しい,本来ならば,当選した作品をあらゆる角度・視点から検討した上で,みんなで意見を出し合い(市民も含めて),修正を加えながら,合意に達したところで成案とするのは,建築界の常識だ,とこのコンペに応募し,みごとに落選したわたしだから言えることだ,とシンポジウムの席で伊東豊雄さんが,やんわりと指摘しています。こちらの動画はいまも流れていますので,ご確認ください。
まあ,朧げな記憶で書いていますので,記憶違いがあるかもしれません。が,大きな流れはこうであったと思います。
いずれにしても,JSCがザハ・ハディド案の問題点などについて,しっかりとした検討をした痕跡はどこにもなさそうです。この案をどうやって実行に移すかということにだけ走ってしまい,世間の批判を受けて立つなどという姿勢は最初からなかったかのようです。ですから,いまごろになってあたふたしはじめた,というのが実態のようです。
7月7日のJSCが初めて開催した説明会を非公開にしたのは,「どんな質問がでてくるか予測がつかないので,非公開にしたと事務サイドで判断したようです」とJSCの理事長・河野一郎氏が,説明会が終わった直後のインタヴューで答えています。つまり,公開の場で,弱点をつかれたら困る,と最初からわかっていたというわけです。その位,いい加減なことしかやってこなかった,ということのなによりの証拠です。
景観問題などについては,ほとんどなにも検討してこなかったのでしょう,きっと。ですから,森まゆみさんらの市民運動団体には説明会すらしようともしません。これが,日本の民主主義の実態です。その姿は,まるで閣議決定と同じです。
巨大な競技施設をつくって,世界をあっと言わせたい(安藤忠雄),大きいことはいいことだ,一度に多くの人を喜ばせる施設はいいものだ,あとの維持管理費はなにも考えないで・・・,この発想の仕方はもはや時代遅れだ,と伊東豊雄さん。いまは,建築の世界もつぎの時代に突入しているというのに・・・と伊東さんは嘆いています。
なにか,こんな経緯を考えていますと,ひとむかし前の,原発を推進していくときの,あとのことはなにも考えないで,それいけワッショイで,巨大な電力を確保できるということだけに目がくらんでしまい,その他のことにはまったくの盲目であった,そのときの論理とまったく同じものがいまも生きている,というそんな気がしてきました。
いまこそ,「3・11」をしっかりと視野に入れて,その後を生きる人間にとっての国立競技場のあるべき姿を,国民がみんなで智恵を出し合って,合意をえられるところまで議論を積み上げるべきではないでしょうか。それが,間に合わないというのであれば,とりあえずは「改修案」でここは収めるべきではないでしょうか。
JSCが,ほとんどなにも検討もしないで,こんな大きな事業をやろうとしていることが明らかになった以上,もはや,この計画はストップさせるべきではないでしょうか。わたしは伊東豊雄さんの「改修案」の詳細を知って,この案に賛成です。それで,すべての問題が解決し,しかも費用は半分程度で済まされるというのですから。
さて,問題の動画。いま記憶しているかぎりでの内容は以下のとおりです。
IWJ(代表者・岩上安身)が二人の代表質問者を立てて,JSC(日本スポーツ振興センター)の応答者二人に向かって質疑応答を展開した映像です。最初から,IWJからの鋭い質問に対してJSC側はしばしば絶句,それでもなんとか応答しようと必死になっていました。が,最後のとどめはIWJ側からの指摘「8万人収容と8レーンを9レーンにしなければならないという条件も,建築家の伊東豊雄さんが現国立競技場改修によって可能であるという代案を提示し,費用もほぼ半分でできると言っているが,この代案を検討したのか」と突っ込まれたところで,完全に絶句。そこで,IWJ側のもうひとりの質問者が「要するに,初めから当選作のザハ・ハディド案ありき,ですべてのことが運ばれたということですよね」と念を押されて,あわててJSC側の一人が必死になって応答するも,「それはなんの答えにもなっていませんよ。わかっていますか」とやられ,これまた絶句。
考えてみれば,高さ制限も,ザハ・ハディド案が決まってからあわてて条例改正をした経緯もあります。この段階で,後出しジャンケンのような,わけのわからない選考が行われたな,とわたしは直感していました。コンペのやり方も奇怪しいし,当選した作品の詳しい内容を公開しないのも奇怪しい,本来ならば,当選した作品をあらゆる角度・視点から検討した上で,みんなで意見を出し合い(市民も含めて),修正を加えながら,合意に達したところで成案とするのは,建築界の常識だ,とこのコンペに応募し,みごとに落選したわたしだから言えることだ,とシンポジウムの席で伊東豊雄さんが,やんわりと指摘しています。こちらの動画はいまも流れていますので,ご確認ください。
まあ,朧げな記憶で書いていますので,記憶違いがあるかもしれません。が,大きな流れはこうであったと思います。
いずれにしても,JSCがザハ・ハディド案の問題点などについて,しっかりとした検討をした痕跡はどこにもなさそうです。この案をどうやって実行に移すかということにだけ走ってしまい,世間の批判を受けて立つなどという姿勢は最初からなかったかのようです。ですから,いまごろになってあたふたしはじめた,というのが実態のようです。
7月7日のJSCが初めて開催した説明会を非公開にしたのは,「どんな質問がでてくるか予測がつかないので,非公開にしたと事務サイドで判断したようです」とJSCの理事長・河野一郎氏が,説明会が終わった直後のインタヴューで答えています。つまり,公開の場で,弱点をつかれたら困る,と最初からわかっていたというわけです。その位,いい加減なことしかやってこなかった,ということのなによりの証拠です。
景観問題などについては,ほとんどなにも検討してこなかったのでしょう,きっと。ですから,森まゆみさんらの市民運動団体には説明会すらしようともしません。これが,日本の民主主義の実態です。その姿は,まるで閣議決定と同じです。
巨大な競技施設をつくって,世界をあっと言わせたい(安藤忠雄),大きいことはいいことだ,一度に多くの人を喜ばせる施設はいいものだ,あとの維持管理費はなにも考えないで・・・,この発想の仕方はもはや時代遅れだ,と伊東豊雄さん。いまは,建築の世界もつぎの時代に突入しているというのに・・・と伊東さんは嘆いています。
なにか,こんな経緯を考えていますと,ひとむかし前の,原発を推進していくときの,あとのことはなにも考えないで,それいけワッショイで,巨大な電力を確保できるということだけに目がくらんでしまい,その他のことにはまったくの盲目であった,そのときの論理とまったく同じものがいまも生きている,というそんな気がしてきました。
いまこそ,「3・11」をしっかりと視野に入れて,その後を生きる人間にとっての国立競技場のあるべき姿を,国民がみんなで智恵を出し合って,合意をえられるところまで議論を積み上げるべきではないでしょうか。それが,間に合わないというのであれば,とりあえずは「改修案」でここは収めるべきではないでしょうか。
JSCが,ほとんどなにも検討もしないで,こんな大きな事業をやろうとしていることが明らかになった以上,もはや,この計画はストップさせるべきではないでしょうか。わたしは伊東豊雄さんの「改修案」の詳細を知って,この案に賛成です。それで,すべての問題が解決し,しかも費用は半分程度で済まされるというのですから。
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