しばらく前のブログで,主治医から切除手術と抗ガン剤治療のふたつの治療法の提示があったことを書きました。すると,もう一つの選択肢があるが,そのことも検討してみてはどうか,という提案がありました。提案してくださったのは,むかしの教え子(ご主人がお医者さん)。
選択肢は一つでも多い方がいい。そして,広い視野から検討した上で,最終的に自分の治療法を選択すべきだと考えましたので,早速,ご主人(N医師)に直接,お会いしてお話を伺うことにしました。場所は京都。これまでにも何回かお会いしたことがありますので,安心して,わたしのこれまでの経過と現状について,ありのままを報告させてもらいました。しっかりと耳を傾けてわたしの話を聞いた上で,あらかじめ用意してくださった印刷物を提示して,お話をしてくださいました。
A4用紙に,「放射線治療」「重粒子線・陽子線治療」「ラジオ波治療」の3項目に分けて,それぞれの特徴,メリット,デメリットを,素人にもわかることばで解説がしてありました。いわゆる要点を整理したレジュメのようなものです。これを元にして,いろいろとお話をうかがうことができました。ありがたいことです。
そこに書かれていたことの要点は,以下のとおりです。
〔放射線治療〕・・・高エネルギーのX線をあてて,病変を治療。局所治療なので,全身への影響は少ない。が,一度照射した部位には再度(一定量以上)照射することはできない。治療法が確立されている。病変の種類により効果が違う。患部周辺に障害の可能性あり。被ばくあり。
〔重粒子線・陽子線治療〕・・・炭素原子や陽子を使用し患部を照射する。放射線治療にくらべて副作用が一般に少ない。保険適用ではないので,かなりの高額の費用がかかる。治療施設が限定。被ばくあり。
〔ラジオ波治療〕・・・AMラジオなどの周波数に近い周波数約450キロヘルツの高周波のことで,他の医療機器(電気メスなど)に使用される高周波と同じものを使用。身体に対するダメージが少ない。適用範囲が限定される。被ばくなし。
これらの情報を元にいろいろのお話を聞かせていただきました。なるほど医療の最先端は日進月歩で,つぎつぎに新しい治療法が開発されているのだ,ということがよくわかりました。
帰りの新幹線の中で,いろいろと思いをめぐらせながら,さて,どうしたものかと沈思黙考。問題は,わたしの癌がどういう性質のものであるのかを見極めることだ,という点に到達。が,こればかりは推測はできても断定はできない,そういう種類のものだ,ということも思考の中に入れて,さらにその先を考える以外にはありません。
そのポイントは,これまでの経過をみるかぎりでは,初発が胃癌,転移が肝臓,そして,肝臓にもう一度,という具合に「一点」ものであるということです。つまり,転移が同時多発的に拡散するのではなく,一点ずつ発症しているということです。ということは,ダルマ叩きではないですが,一つ叩くと,つぎにまた別のところからダルマが顔を出す,というそういう種類のものらしいと考えることができそうです。
だとしたら,一つずつ,しかるべき治療法を用いて対応していけばいいのか,あるいは,もう少し別の視点からの治療を考えた方がいいのか,判断がむつかしいところです。
もう一点は,わたしの癌の場合は,どうやら速いスピードで病変する種類のものではなさそうだ,ということです。どうやら,ゆっくりとやってくる癌であるようにおもわれることです。だとしたら,のんびりとやってくる病変のスピードに合わせて付き合うという方法もありかな,と考えたりします。つまり,QOL(Quolity of Life )。
まあ,いずれにしても,もう一つの選択肢が加わったことによって,わたしの思考の幅が広がりました。これらを含めて,もう,しばらく,じっくりと考えてみようとおもいます。
N医師には,ご多忙のなか,わたしのために時間を割いてくださり,幾重にも感謝する以外にありません。ありがたいことです。少なくとも,精神的には,以前よりは安心して,冷静に考えることができるようになりました。これだけでもありがたいことでした。いずれまた,困ったときには相談に行きたくなるようなお人柄のN医師との距離が縮まったことがありがたいことです。
こうして,多くの方々が心配してくださっていることを,なによりも感謝しなくてはいけないとみずからに言い聞かせている今日このごろです。これも「大きな流れ」のなかでのできごとと受け止め,おおらかな気持ちで,最終的な決断をしようとおもっています。
とりあえず,直近のご報告まで。
選択肢は一つでも多い方がいい。そして,広い視野から検討した上で,最終的に自分の治療法を選択すべきだと考えましたので,早速,ご主人(N医師)に直接,お会いしてお話を伺うことにしました。場所は京都。これまでにも何回かお会いしたことがありますので,安心して,わたしのこれまでの経過と現状について,ありのままを報告させてもらいました。しっかりと耳を傾けてわたしの話を聞いた上で,あらかじめ用意してくださった印刷物を提示して,お話をしてくださいました。
A4用紙に,「放射線治療」「重粒子線・陽子線治療」「ラジオ波治療」の3項目に分けて,それぞれの特徴,メリット,デメリットを,素人にもわかることばで解説がしてありました。いわゆる要点を整理したレジュメのようなものです。これを元にして,いろいろとお話をうかがうことができました。ありがたいことです。
そこに書かれていたことの要点は,以下のとおりです。
〔放射線治療〕・・・高エネルギーのX線をあてて,病変を治療。局所治療なので,全身への影響は少ない。が,一度照射した部位には再度(一定量以上)照射することはできない。治療法が確立されている。病変の種類により効果が違う。患部周辺に障害の可能性あり。被ばくあり。
〔重粒子線・陽子線治療〕・・・炭素原子や陽子を使用し患部を照射する。放射線治療にくらべて副作用が一般に少ない。保険適用ではないので,かなりの高額の費用がかかる。治療施設が限定。被ばくあり。
〔ラジオ波治療〕・・・AMラジオなどの周波数に近い周波数約450キロヘルツの高周波のことで,他の医療機器(電気メスなど)に使用される高周波と同じものを使用。身体に対するダメージが少ない。適用範囲が限定される。被ばくなし。
これらの情報を元にいろいろのお話を聞かせていただきました。なるほど医療の最先端は日進月歩で,つぎつぎに新しい治療法が開発されているのだ,ということがよくわかりました。
帰りの新幹線の中で,いろいろと思いをめぐらせながら,さて,どうしたものかと沈思黙考。問題は,わたしの癌がどういう性質のものであるのかを見極めることだ,という点に到達。が,こればかりは推測はできても断定はできない,そういう種類のものだ,ということも思考の中に入れて,さらにその先を考える以外にはありません。
そのポイントは,これまでの経過をみるかぎりでは,初発が胃癌,転移が肝臓,そして,肝臓にもう一度,という具合に「一点」ものであるということです。つまり,転移が同時多発的に拡散するのではなく,一点ずつ発症しているということです。ということは,ダルマ叩きではないですが,一つ叩くと,つぎにまた別のところからダルマが顔を出す,というそういう種類のものらしいと考えることができそうです。
だとしたら,一つずつ,しかるべき治療法を用いて対応していけばいいのか,あるいは,もう少し別の視点からの治療を考えた方がいいのか,判断がむつかしいところです。
もう一点は,わたしの癌の場合は,どうやら速いスピードで病変する種類のものではなさそうだ,ということです。どうやら,ゆっくりとやってくる癌であるようにおもわれることです。だとしたら,のんびりとやってくる病変のスピードに合わせて付き合うという方法もありかな,と考えたりします。つまり,QOL(Quolity of Life )。
まあ,いずれにしても,もう一つの選択肢が加わったことによって,わたしの思考の幅が広がりました。これらを含めて,もう,しばらく,じっくりと考えてみようとおもいます。
N医師には,ご多忙のなか,わたしのために時間を割いてくださり,幾重にも感謝する以外にありません。ありがたいことです。少なくとも,精神的には,以前よりは安心して,冷静に考えることができるようになりました。これだけでもありがたいことでした。いずれまた,困ったときには相談に行きたくなるようなお人柄のN医師との距離が縮まったことがありがたいことです。
こうして,多くの方々が心配してくださっていることを,なによりも感謝しなくてはいけないとみずからに言い聞かせている今日このごろです。これも「大きな流れ」のなかでのできごとと受け止め,おおらかな気持ちで,最終的な決断をしようとおもっています。
とりあえず,直近のご報告まで。
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