2012年6月22日金曜日

いったいこの国はどうなってしまったのだろうか。「理性」のかけらもない。

 「3・11」後のわたしの「習慣病」になってしまったのが「ウツ」。毎日,毎日,憂鬱で仕方がない。このさきの展望がみえてこないからだ。そして,その反動として表出するのが「怒鳴り声」。琴線のある一点に触れると「吼える」。抑えようもなく大声で「吼える」。「バカヤロー!」「ふざけんな!」「なに考えてんだっ!」。

 しかし,「吼える」ことによって「ウツ」とのバランスをかろうじて取り戻しているようだ。「殺す相手はだれでもよかった」という無差別殺人を犯す人間とわたしとの距離は,残念ながら,そんなに遠くはない。わたしの「怒鳴り声」を禁止されたら,どこにとばっちりがいくかはまったく予断を許さないからだ。

 「怒鳴り声」の理由については,説明するまでもないだろう。まずは,朝起きて「新聞」を読みながら。そして,朝食時の「テレビ」に向かって。もっばら,この二つに限定される。もちろん,家の中だけ。窓が開いているときは,仕方なく声のトーンをぐっと抑え込む。まるで,負け犬が吼えることもできないで「ウーッ,ウーッ」と唸っているみたいだ。

 吼える対象となる内容についても多言を要すまい。
 「3・11」後に繰り出される「後出し情報」(長い間,隠しつづけてきたが,とうとう隠しきれずに仕方なしに公表するという種類の情報)や,嘘丸出しの言い逃れ(国家の中枢にいる人たちはみんなやっている),政治家の無能ぶり,原子力ムラの住民の「理性」の欠落(いや,「恥」の欠落も),など枚挙にいとまがない。

 しかも,ここにきて「消費税増税」に国民の関心を引きつけておいて,そのドサクサまぎれにやりたい放題の政府民主党と自民・公明党の,原則なき悪あがき。それいけ,とばかりに死んだふりをしていた原子力ムラが厚顔にも反撃態勢に転じ,やりたい放題。そのコンダクターが「ノンダ・ドジョウ」君。

 もう,これ以上,放ってはおけない。国民の怒りもついに心頭に発す。この思いのやり場のないわたしは,とりあえずは,「吼える」。昨日・今日のこの二日間だけでも,どれほど「吼えた」ことか。『東京新聞』も本腰を入れて「吼える」ための情報を提供している。

 「原子力の憲法」こっそり変更。規制委設置法・付則で「安全保障」目的追加,軍事利用への懸念も,手続きやり直しを。
 改正宇宙機構法が成立,平和目的限定を削除。
 国会会期・9月8日まで延長へ(※オリンピックのドサクサ狙い)
 東電・責任逃れ記述多く,社内事故調が最終報告,自己弁護はみっちり,国に皮肉たっぷり。

 以上が昨日(21日)の朝刊一面の見出し。これだけ書き出しただけで,もう嫌気がさしてきた。
 あとは,省略。(でも,他紙を読んでいる人たちは知らないでいるのかも知れない。NHKのテレビはひとことも報道していないし・・・。ここも大きなネックに。)

 でも,ここで書いておかなくてはならないのは,いよいよ原子力ムラの住民たちの本音がちらりと顔を見せはじめたということだ。つまり,これまで原子力は「平和利用」に限定してきたが,ついに,その枠組みを取り払おうとしているということだ。これは大問題だ。増税どころの話ではない。こうなれば,あとは,原爆もミサイルも覆面のまま自由に準備することができるようになる。こんなとてつもなく重要なことを「消費税増税」を隠れ蓑にして,完全なる「騙し討ち」のようにして法改正を行ってしまう,政府民主党と自由・公明党との大連合とは,いったい,なんなんだ。まさに,なりふり構わずのやりたい放題。

 とうとう原発を再稼働させめるための本音が,堂々と表通りに躍り出てきた,というところ。増税も「核武装」のためのお膳立てとして不可欠,というところ。

 民主党は,政権交代劇を演じた選挙のときに,なにを公約として掲げたのか。マニフェストで,なんと謳ったのか。街頭演説で,各候補はなにを訴えたのか。その選挙を仕切ったコザワ君はなんと言ったのか。「国民の生活が第一」。みんな「嘘」をついたということか。政権さえとってしまえば,なにをしてもいいというのか。

 良識のある民主党議員のなんにんかは,国民に「嘘」をつくことはできないと言って「離党」して行った。立派な人たちだ。あとの圧倒的大多数は「嘘」に頬被りをして,「増税」を押し切ろうとしている。26日までに,何人の良識ある民主党議員が「離党」の名乗りを挙げるか。

 コザワ君が離党届けを出すのは,このタイミングしかない。
 限りなくクロに近いハイイロと言われようが,フクシマが怖くて逃げ出したと言われようが,ここは一番,きちんとした「理性」ある行動をとってほしい。それが国民との約束を果たすことだ。そして,それだけが,つぎの選挙を闘うための「原資」になるのだから。

 いま,国民は怒り心頭に発している。
 このことをしっかりと肝に銘ずべし。

 ここしばらくは時事ネタのブログは書くまい,とこころに決めていたが,もうこれ以上は我慢がならない。とうとう家の中で「吼える」だけでは限界に達してしまった。こうしてブログで書いて溜飲を下げるだけではなく,つぎなる行動に打ってでることも考えなくては・・・・。

 ほんとうにこの国はいったいどうなってしまったというのだろうか。
 ことばの正しい意味での「理性」を,われわれも取り戻さなくてはならない。

1 件のコメント:

柴田晴廣 さんのコメント...

小沢一郎といえば、何億もの自己所有の金をやり取りを、感知せずなど、浮世離れした、庶民感覚欠如の代表者の典型例だと思っていましたが
 原発事故による放射線等の人体に与える影響が怖かった、これについては、われわれ庶民とまったく同じ感覚です。
 庶民感覚から離れた民主党執行部や、それに同調する自公。
 誰が流しているかはわかりませんが、フクシマが怖くて逃げた、こうした怪文書がでたなら、私は「あなたたちと同じように、原子力は安全ではない」、とコメントすればいいだけなんですよね。
 私でも、思いつくことが、小沢氏やその取り巻きには思いつかないんでしょうか?
 そのあたりが小沢さんないし小沢グループの庶民感覚の欠如なんでしょうね。
 とはいえ、稲垣さんと同じく、私もここは、小沢グループに一踏ん張りして欲しい、これを読んででもいいですから、反論声明を出してください。