北鎌倉に住む友人のOさん(東大名誉教授)の案内で,明月院の紫陽花を堪能してきました。誘ってくれたのは,青山学院大学に勤めているKさん。そして,その友人のお二人も一緒。計5人。
北鎌倉の駅に午前8時30分に集合。まずは,明月院の紫陽花に向かう。線路沿いの道を折れて,明月川に沿って参道に入ると,そこかしこに紫陽花が咲いている。いまが見ごろなので,色鮮やかに咲き誇っている。このシーズンは土日の多い日になると一日10万人が押しかけるという。なので,早朝に。パラっと雨が降るような天気のせいもあってか,さすがに人影はまばら。
お蔭で,明月院ブルーと言われる紫陽花をしっかりと楽しむことができました。山門に達するなだらかな坂道では,両側から明月院ブルーが目の前に迫ってくる。みごとなものでした。枯山水や庭の手入れも行き届いていて,静けさに身をゆだねて,いっときを過ごしました。なるほど,10万人が押しかけるのかと納得。方丈という額の入ったお堂の前で,あれこれおしゃべりをしていたら,校外学習の小学生たちが団体でやってくる。一気に,にぎやかになる。開山堂の方に避難しながら,16羅漢が浮き彫りにされている「やぐら」などを見物。その間に,一般客もどんどん増えてくる。この調子だと午後には相当の人数になるなぁ,と思いました。
案内してくださったOさんのお話では,明月院は紫陽花だけが知られるようになったが,じつは,もみじの紅葉のときもいいし,四季折々に,とても風情があって楽しむことができるとか。しかも,紫陽花のシーズンが終われば,ほとんどだれも訪ねては来ないので,とても静かに落ち着いて鑑賞することができるとのこと。ならば,紅葉のシーズンを待つとしようか,とひとりごと。
つぎは,この明月院の近くにある駆け込み寺として知られる東慶寺へ。ここは,総門から山門までのメイン・ストリートの両側にさくらの木が植わっていて,春はみごとな桜花を楽しむことができるそうです。そして,その奥に,墓地が山の傾斜地に広がっていました。しかも,著名な人たちのお墓がたくさんあって驚きました。名前を挙げてみますと以下のとおりです。
西田幾多郎,鈴木大拙,岩波茂雄,和辻哲郎,高見順,安倍能成,小林秀雄,等々。そこに,織田幹雄,大松博文,などの名前が連なります。その他にも,向陵塚(一高記念塚),佐佐木信綱歌碑,前田青邨筆塚,などがあります。地元で生まれ育ったOさんが丁寧に案内してくださる。ありがたいことです。円覚寺や建長寺とは違った雰囲気のある,とても落ち着くことのできる境内がみごとでした。ここはひとりでぶらりときてみたいなぁ,と思ったほどでした。もともと墓が好きなので,そういう気持にさせるのかもしれません。
ここまでじっくり時間をかけて楽しんだところで,昼食。口悦という懐石料理を食べさせてくれる店を予約しておいたので,その時間に合わせる。全部食べ終わるのに1時間半かかると言われていたので,そのつもりでのんびりと味わいました。文句なしに美味。一品ずつお品書きを読みながら,Oさんが説明をしてくれる。この店も,なかなか予約ができない有名な店だとのこと。店は終始,満席。われわれがのんびりしすぎたのか,つぎの予約のお客さんが入り口で待っている。
ここをでて,こんどは長寿禅寺へ。閉まっているかも知れないが,とにかく行ってみましょう,ということで鎌倉街道を進む。ここも運良くオープンしていて,中に入ることができました。ここは広い台地のようなところで,たまたま青空が広がっていたこともあって,明るい広々とした雰囲気を楽しむことができました。もともとは足利尊氏の邸宅のあったところだそうで,そのご縁でか,右手奥の岩山をくり抜いたところに質素な尊氏のお墓がありました。
書院を除く本堂も庫裏も方丈も,みんな新しく檜の香りがしていて,とても居心地のいいお寺でした。禅寺は原則として本堂の北側に庭園が設えてあって,庫裏や方丈から眺めるときれいにみえるように工夫してあります。この長寿禅寺は,本堂の裏側が広々としていて,明るく,ゆったりとしていて,気持がなごみます。なるほど,「長寿」をまっとうする「禅寺」であったか,と気づきます。
このあと,すぐ近くに住むOさんが家に招いてくださり,ティー・タイム。カフェ・オオ〇〇と名付け(わたしが勝手に),Oさんはマスターに早変わり。急な坂道を上り詰めた,山の中腹にあって,鎌倉街道を見下ろす,すばらしいロケーション。山をわたってくる風が心地よい。とても夏とは思えない。すぐ近くで鶯がひっきりなしに鳴いている。
この環境の良さもさることながら,マスター夫人が素晴らしい方で(わたしは娘さんが生まれたばかりのころ,つまり,腕に抱かれていたころにお会いしたことがある。それも,テニス・コートで。このときは,Oさんとシングルスで死闘を展開したように記憶する),すっかりくつろがせてくださる。ああ,Oさんのあのこころの温かさは,奥さんとのみごとな連携から生まれてくるものなのか,と納得。羨ましいような御夫婦。
秋にはバーベキューをやりますので,ぜひ,お越しください,とマスター夫人からお誘いのことば。ええ,ええ,参りますとも,万難を排してでも・・・・と即答。笑いにつつまれる。話題はつきることなく,つぎからつぎへと進展。しかし,わたしとKさんは,このあとに大事な仕事が控えていましたので,後ろ髪を引かれる思いで,カフェ・オオ〇〇をあとにする。
わたしは,いま進行中の出版企画の細部の詰めの打ち合わせのために神田へ。北鎌倉でいただいたエネルギーがここでもみごとに功を奏し,あらたにもう一つの企画が生まれ,それも引き受けることになりました。なにか,新しい運勢の展開がはじまったのかな,とこころが浮き立ってきました。好事,魔多し,といいます。こころを引き締めてかからねば・・・と自戒も。
それにしても,楽しい一日でした。誘ってくださったKさん。そして,気持よく仲間に入れてくださったお二人,そして,なによりもOさん,さらにはマスター夫人。ありがとうございました。幾重にもお礼を申し上げたい気持でいっぱいです。
以上,29日(金)のご報告まで。
北鎌倉の駅に午前8時30分に集合。まずは,明月院の紫陽花に向かう。線路沿いの道を折れて,明月川に沿って参道に入ると,そこかしこに紫陽花が咲いている。いまが見ごろなので,色鮮やかに咲き誇っている。このシーズンは土日の多い日になると一日10万人が押しかけるという。なので,早朝に。パラっと雨が降るような天気のせいもあってか,さすがに人影はまばら。
お蔭で,明月院ブルーと言われる紫陽花をしっかりと楽しむことができました。山門に達するなだらかな坂道では,両側から明月院ブルーが目の前に迫ってくる。みごとなものでした。枯山水や庭の手入れも行き届いていて,静けさに身をゆだねて,いっときを過ごしました。なるほど,10万人が押しかけるのかと納得。方丈という額の入ったお堂の前で,あれこれおしゃべりをしていたら,校外学習の小学生たちが団体でやってくる。一気に,にぎやかになる。開山堂の方に避難しながら,16羅漢が浮き彫りにされている「やぐら」などを見物。その間に,一般客もどんどん増えてくる。この調子だと午後には相当の人数になるなぁ,と思いました。
案内してくださったOさんのお話では,明月院は紫陽花だけが知られるようになったが,じつは,もみじの紅葉のときもいいし,四季折々に,とても風情があって楽しむことができるとか。しかも,紫陽花のシーズンが終われば,ほとんどだれも訪ねては来ないので,とても静かに落ち着いて鑑賞することができるとのこと。ならば,紅葉のシーズンを待つとしようか,とひとりごと。
つぎは,この明月院の近くにある駆け込み寺として知られる東慶寺へ。ここは,総門から山門までのメイン・ストリートの両側にさくらの木が植わっていて,春はみごとな桜花を楽しむことができるそうです。そして,その奥に,墓地が山の傾斜地に広がっていました。しかも,著名な人たちのお墓がたくさんあって驚きました。名前を挙げてみますと以下のとおりです。
西田幾多郎,鈴木大拙,岩波茂雄,和辻哲郎,高見順,安倍能成,小林秀雄,等々。そこに,織田幹雄,大松博文,などの名前が連なります。その他にも,向陵塚(一高記念塚),佐佐木信綱歌碑,前田青邨筆塚,などがあります。地元で生まれ育ったOさんが丁寧に案内してくださる。ありがたいことです。円覚寺や建長寺とは違った雰囲気のある,とても落ち着くことのできる境内がみごとでした。ここはひとりでぶらりときてみたいなぁ,と思ったほどでした。もともと墓が好きなので,そういう気持にさせるのかもしれません。
ここまでじっくり時間をかけて楽しんだところで,昼食。口悦という懐石料理を食べさせてくれる店を予約しておいたので,その時間に合わせる。全部食べ終わるのに1時間半かかると言われていたので,そのつもりでのんびりと味わいました。文句なしに美味。一品ずつお品書きを読みながら,Oさんが説明をしてくれる。この店も,なかなか予約ができない有名な店だとのこと。店は終始,満席。われわれがのんびりしすぎたのか,つぎの予約のお客さんが入り口で待っている。
ここをでて,こんどは長寿禅寺へ。閉まっているかも知れないが,とにかく行ってみましょう,ということで鎌倉街道を進む。ここも運良くオープンしていて,中に入ることができました。ここは広い台地のようなところで,たまたま青空が広がっていたこともあって,明るい広々とした雰囲気を楽しむことができました。もともとは足利尊氏の邸宅のあったところだそうで,そのご縁でか,右手奥の岩山をくり抜いたところに質素な尊氏のお墓がありました。
書院を除く本堂も庫裏も方丈も,みんな新しく檜の香りがしていて,とても居心地のいいお寺でした。禅寺は原則として本堂の北側に庭園が設えてあって,庫裏や方丈から眺めるときれいにみえるように工夫してあります。この長寿禅寺は,本堂の裏側が広々としていて,明るく,ゆったりとしていて,気持がなごみます。なるほど,「長寿」をまっとうする「禅寺」であったか,と気づきます。
このあと,すぐ近くに住むOさんが家に招いてくださり,ティー・タイム。カフェ・オオ〇〇と名付け(わたしが勝手に),Oさんはマスターに早変わり。急な坂道を上り詰めた,山の中腹にあって,鎌倉街道を見下ろす,すばらしいロケーション。山をわたってくる風が心地よい。とても夏とは思えない。すぐ近くで鶯がひっきりなしに鳴いている。
この環境の良さもさることながら,マスター夫人が素晴らしい方で(わたしは娘さんが生まれたばかりのころ,つまり,腕に抱かれていたころにお会いしたことがある。それも,テニス・コートで。このときは,Oさんとシングルスで死闘を展開したように記憶する),すっかりくつろがせてくださる。ああ,Oさんのあのこころの温かさは,奥さんとのみごとな連携から生まれてくるものなのか,と納得。羨ましいような御夫婦。
秋にはバーベキューをやりますので,ぜひ,お越しください,とマスター夫人からお誘いのことば。ええ,ええ,参りますとも,万難を排してでも・・・・と即答。笑いにつつまれる。話題はつきることなく,つぎからつぎへと進展。しかし,わたしとKさんは,このあとに大事な仕事が控えていましたので,後ろ髪を引かれる思いで,カフェ・オオ〇〇をあとにする。
わたしは,いま進行中の出版企画の細部の詰めの打ち合わせのために神田へ。北鎌倉でいただいたエネルギーがここでもみごとに功を奏し,あらたにもう一つの企画が生まれ,それも引き受けることになりました。なにか,新しい運勢の展開がはじまったのかな,とこころが浮き立ってきました。好事,魔多し,といいます。こころを引き締めてかからねば・・・と自戒も。
それにしても,楽しい一日でした。誘ってくださったKさん。そして,気持よく仲間に入れてくださったお二人,そして,なによりもOさん,さらにはマスター夫人。ありがとうございました。幾重にもお礼を申し上げたい気持でいっぱいです。
以上,29日(金)のご報告まで。
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