2012年6月17日日曜日

第29回全日本武術太極拳選手権大会・2012に行ってきました。

第29回全日本武術太極拳選手権大会・2012が3日間,いつもの年より少し前倒しになって開催された。今日(17日)がその最終日だった。李自力老師から「行きませんか」と声をかけられたときには,すでに,15日(金)も16日(土)も予定が入っていた。で,ようやく最終日の今日,友人のTさん,Hさん,Sさんを誘って,見てきました。

お目当ては,〔自選競技部門〕の女子・陳式太極拳。陸さんと八木原さんのデッド・ヒート。ここ数年にわたって,僅差で陸さんがトップをゆずらない。この二人の熾烈な闘いは2009年にはじまる。この年,陸さんは9.16,八木原さんは9.15。2010年は陸さん9.15,八木原さん9.13。2011年は陸さん9.20,八木原さん9.13。この3年間,紙一重の接戦がつづいている。

さて,ことしは,どうか。息を潜めながら,この二人の演技を見守る。さきに登場した陸さんが9.20をマーク。昨年と同じだ。それからしばらくあとに八木原さん登場。得点は,こちらも昨年と同じ9.13。またまた同じ結果となる。さて,この二人のデッド・ヒートはいつまでつづくのだろうか。楽しみではある。しかし,この二人にとっては,来年に向けて気合の入った稽古をつづけることになるのだろう。切磋琢磨して,また,来年も素晴らしい演技を見せてほしい。

自分の演技が終わったあとも,八木原さんはあとの選手たちの演技をじっと見つめている。降りて行って声をかけようかと思ったが,なんだか邪魔になるような気がしたので,全員の演技が終わってからにしようと思っていた。ちょうどそこに,李自力老師から電話は入る。「いま,どこ?」「第4コートの上のスタンド」「いまから行きます」

というわけで,久しぶりに李老師とお会いしたので,よもやま話に花が咲いてしまった。気がつけば,いつの間にやら,女子・陳式太極拳の演技は終わっていた。あわてて,二人で下に降りていって,探してみる。すでに,どこにも見当たらない。そこに,ひょっこり現れたのが陸さん。李老師に紹介してもらって,ご挨拶と握手。で,じつは,わたしの娘と八木原さんは大学時代の同級生で大の仲良しです,と話をする。陸さん,びっくりして,「ああ,そうなんですか」と。

そこで,李老師を交えて,陳式太極拳の話になる。
陸さんの演技と八木原さんの演技は,まったく質が違うという印象なのですが,とわたし。
陸さんの答えは,中国人と日本人の「精神」「性格」の違いではないかと思います。
李老師の答えは,陳式は激しさが求められます。陸さんは,それをそのまま表現しているということです。八木原さんはやさしい性格がそのまま演技になっているように思います。

そうか,陳式は激しい動きというか,攻撃的な演技が必要なのだ,と納得。そういえば,陸さんの演技は静かにはじまって,後半に入るとにわかに動きが激しくなる。そして,最後にまた静かに終わる。それに引き換え,八木原さんの演技は,全体的におとなしい。もちろん,途中に力強さを表現する動きはあるのだが,やや少ない。でも,八木原さんの動きの美しさは天下一品。見る者をしてうっとりさせるものがある。この味も捨てがたい。これに「激しさ」を,もう少しだけ加味すれば,素晴らしい陳式になるということらしい。

そのあと,ずいぶん,あちこち八木原さんを探してみたが,会場が大きいので見つからない。こうなったら,表彰式のときに・・・と李老師。そうしましょう,とわたし。

で,一旦,外にでて昼食に。一緒にきていた友人のTさん,Hさん,Sさんも誘って。5人で近くのレストランへ。ちょうど,ガーデン・テラスのテーブルが空いていたので,そこに座り,話がはずむ。わたしの友人3人は,みんな李老師とは顔見知りなので,すぐに打ち解けた話になる。そして,李老師が熱心に太極拳の採点法について説明をしてくれる。午後からはじまる〔自選難度競技部門〕をみるポイントがはっきりしたので,友人たちは喜ぶ。

早速,会場にもどって,「自選難度競技部門〕のはじまりを待つ。
が,気づくと,もうすでに,女子・陳式太極拳の表彰式は終わっている。残念。このときに下に降りていけば,陸さんと八木原さんと李老師とわたしと4人で話ができたのに・・・・。できれば,記念撮影もできたのに・・・・。まことに残念。

来年を期することにしよう。

このあとの〔自選難度競技部門〕はとても感動した。毎年,すごい勢いでレベルが高くなっている。しかも,世代交代もかなり激しく起こっているようだ。このことについては,また,機会を改めて考えてみたいと思う。

取り急ぎ,今日の太極拳のうち,「陸さんと八木原さんのデッドヒート」のご報告まで。

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