数日前,鷺沼のスーパーの食品売り場で「北海道いももち」なる商品が眼に飛び込んできて,「おやっ?」とひらめきました。「北海道いももち」・・・だって?みると「みたらし団子」のように,甘そうなタレがたっぷりかかっていて,美味しそう。あっ,これはウィーンで食べたクヌードル(Knoedel,精確にはOにウムラウト)の団子版ではないか,とピンときました。あとは,躊躇することなく手が伸びてワンパック購入。小型の団子状のものが8個。
大急ぎで事務所に駆け込んで,チンして,すぐに食べました。予想どおり。いや,それよりももっともっと「もち」になっていました。団子よりも,もちっとしていて,食感がいいのです。これはもう堪りません。以後,毎日,ワンパックを購入。ひとりでニヤリとしながら悦に入っています。至福のひととき。童心に帰って。
ウィーンで食べたクヌードルは,いろいろの種類があるので,ひとくちにはなんとも言えませんが,食材はじゃがいもです。いわゆる,ドイツ語圏の人たちがむかしから食べてきた郷土料理です。もっとも一般的なのは,じゃがいもをふかしてつぶし,しっかり捏ねて練り上げ,それをテニスボールくらいの大きさの球体にし,それをさらに「ふかす」か「ゆでる」かして出来上がり。これに,好みのタレをかけて,ナイフとフォークで切り分けて,暖かいうちに食べます。店によって,みんな味が異なります。また,家庭によっても味が違います。それぞれに腕によりをかけて,美味しく仕上がる方法を探索しているようです。
わたしの出身地である三河の郷土料理に御幣餅があります。これと同じで,作り方は,さまざまに工夫が加えられていて,いわゆるスタンダードはありません。家庭によって,みんな味が違います。タレの工夫も大事です。秘伝と称して,だれもその極秘の方法を教えてはくれません。しかし,一般的な作り方はだれにも知られていますし,簡単ですので,だれでも作れます。
じつは,クヌードルにはウィーンでの忘れられない思い出があります。在外研究員としてウィーン大学スポーツ科学研究所でお世話になったシュトローマイヤー教授の大好物が,このクヌードルでした。わたしたちは家族ぐるみでお付き合いをさせていただいていましたので,郊外の土地の人たちが親しんでいるレストランに連れていってもらうことが,しばしばありました。その折に,シュトローマイヤー教授は,かならず,自分用にこのクヌードルを注文していました。そのうちに,わたしも味を覚えて,一緒に頼むと心配そうに「無理をしなくていいんだよ」と念を押してくれました。しかし,一度,この味を覚えてしまうと,この店のクヌードルはどんな味がするのだろうか,という探究心がでてきます。そのことをシュトローマイヤー教授に話したら,「おまえはもはや立派なウィーン人だ」と太鼓判を押してくれました。
しかし,困ったのは発音です。きちんと発音しないと,どうも別のものになってしまうようで,店員さんが何回も聞き直すのです。さきほども書きましたように,Knoedel のnoeのところはnoにウムラウトがついたものが正式のドイツ語表記です。このoウムラウトの発音がとても難しいのです。oの発音の口をして,エという音を出せというのです。
仕方がないので,シュトローマイヤー教授に,何回も何回も発音の仕方を教えてもらいました。最後には,奥さんのイレーネさんが笑いながら心配してくれて,間違っていても大丈夫,大きな声で言って,手で団子の形をつくれば,OKです,と教えてくださった。以後は,その伝に従い,大きな声と手振りで立派に押し通しました。
クヌードルとは,あとで辞書を引いてみましたら,なんと「団子」そのもののことでした。わたしは,ジャガイモでつくった大きな団子の食べ物の名前(固有名詞)だと思っていましたが,そうではありませんでした。つまり,団子には,肉の団子もあれば,じゃがいもの団子もある,というわけです。ですから,手振りで大きな団子をつくると,店員さんは「じゃがいも」の団子だと理解してくれたという次第です。
さあ,これから,わたしの昼食の時間です。午後3時です。今日,買ってきた「北海道いももち」を「チン」して,熱々を「フーフー」しながら食べます。この「快楽」,いつまでつづくのでしょう。童心に帰る至福のとき。ワンパック(8個入り),278円。安い昼食代です。
大急ぎで事務所に駆け込んで,チンして,すぐに食べました。予想どおり。いや,それよりももっともっと「もち」になっていました。団子よりも,もちっとしていて,食感がいいのです。これはもう堪りません。以後,毎日,ワンパックを購入。ひとりでニヤリとしながら悦に入っています。至福のひととき。童心に帰って。
ウィーンで食べたクヌードルは,いろいろの種類があるので,ひとくちにはなんとも言えませんが,食材はじゃがいもです。いわゆる,ドイツ語圏の人たちがむかしから食べてきた郷土料理です。もっとも一般的なのは,じゃがいもをふかしてつぶし,しっかり捏ねて練り上げ,それをテニスボールくらいの大きさの球体にし,それをさらに「ふかす」か「ゆでる」かして出来上がり。これに,好みのタレをかけて,ナイフとフォークで切り分けて,暖かいうちに食べます。店によって,みんな味が異なります。また,家庭によっても味が違います。それぞれに腕によりをかけて,美味しく仕上がる方法を探索しているようです。
わたしの出身地である三河の郷土料理に御幣餅があります。これと同じで,作り方は,さまざまに工夫が加えられていて,いわゆるスタンダードはありません。家庭によって,みんな味が違います。タレの工夫も大事です。秘伝と称して,だれもその極秘の方法を教えてはくれません。しかし,一般的な作り方はだれにも知られていますし,簡単ですので,だれでも作れます。
じつは,クヌードルにはウィーンでの忘れられない思い出があります。在外研究員としてウィーン大学スポーツ科学研究所でお世話になったシュトローマイヤー教授の大好物が,このクヌードルでした。わたしたちは家族ぐるみでお付き合いをさせていただいていましたので,郊外の土地の人たちが親しんでいるレストランに連れていってもらうことが,しばしばありました。その折に,シュトローマイヤー教授は,かならず,自分用にこのクヌードルを注文していました。そのうちに,わたしも味を覚えて,一緒に頼むと心配そうに「無理をしなくていいんだよ」と念を押してくれました。しかし,一度,この味を覚えてしまうと,この店のクヌードルはどんな味がするのだろうか,という探究心がでてきます。そのことをシュトローマイヤー教授に話したら,「おまえはもはや立派なウィーン人だ」と太鼓判を押してくれました。
しかし,困ったのは発音です。きちんと発音しないと,どうも別のものになってしまうようで,店員さんが何回も聞き直すのです。さきほども書きましたように,Knoedel のnoeのところはnoにウムラウトがついたものが正式のドイツ語表記です。このoウムラウトの発音がとても難しいのです。oの発音の口をして,エという音を出せというのです。
仕方がないので,シュトローマイヤー教授に,何回も何回も発音の仕方を教えてもらいました。最後には,奥さんのイレーネさんが笑いながら心配してくれて,間違っていても大丈夫,大きな声で言って,手で団子の形をつくれば,OKです,と教えてくださった。以後は,その伝に従い,大きな声と手振りで立派に押し通しました。
クヌードルとは,あとで辞書を引いてみましたら,なんと「団子」そのもののことでした。わたしは,ジャガイモでつくった大きな団子の食べ物の名前(固有名詞)だと思っていましたが,そうではありませんでした。つまり,団子には,肉の団子もあれば,じゃがいもの団子もある,というわけです。ですから,手振りで大きな団子をつくると,店員さんは「じゃがいも」の団子だと理解してくれたという次第です。
さあ,これから,わたしの昼食の時間です。午後3時です。今日,買ってきた「北海道いももち」を「チン」して,熱々を「フーフー」しながら食べます。この「快楽」,いつまでつづくのでしょう。童心に帰る至福のとき。ワンパック(8個入り),278円。安い昼食代です。
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