今日(9月1日・月),主治医の先生の診断があり,病院へ行ってきました。いつものように採血・血液検査があり,加えてCTスキャンによる胃腸の状態の確認(手術後初めて)がありました。その結果,全体的な診断としては,血液の状態も徐々に回復しており,マーカーの値も術後と同じ状態を保っているので,まずまずいい方向に向かっている,とのこと。少し,安心。でも,貧血傾向はまだ残っているので,この点は気をつけていきましょう,とのこと。こちらは,わたしも自覚症状として承知しています,と応答。CTスキャンでみるかぎりでは,胃腸の状態もとくに異常はないので,大丈夫でしょう,とのこと。ということで,この抗ガン剤治療を中断する積極的な理由はないので,もうしばらく,つづけていきましょう,ということになりました。
以上が総論。各論はもう少し微妙です。というか,じつに楽しいものでした。
採血,CTスキャンの検査が終わったあと,問診表をわたされました。問いそのものはきわめて単純明解なものばかりでした。たとえば,吐き気がありまか,下痢はありますか,熱がありますか,というような項目が10問ほとあったでしょうか。これまでは,下痢の一回や二回はあって当たり前だと思っていましたので,「ない」と答えていましたが,今回は「ある」に〇をつけました。という具合に,今回は,できるだけ「ある」の方に体重を置いて回答しておきました。そして,特記事項の空白の欄がありましたので,そこには「味覚障害」が苦痛です,と少し具体的に書いておきました。そのほかには,左目の視力の低下,かすみ,ざらざら感,かゆみ,などを記入し,さらに,顔の皮膚がかゆいことも書いておきました。
すると,主治医の先生の診断の前に,親しくなった若い薬剤師さんから呼び出しがあり,面談をすることになりました。とても丁寧に応対してくださったので,わたしもこころを開いて,気がかりになっていたことをいくつか尋ねました。味覚障害はたいへんでしょうから,これに対応する薬を出すようにしましょうか,と。そして,化学薬品と漢方薬の二つの方法がありますが,漢方でやってみましょうか,と。その根拠に,わたしが眼のかゆみなどは生薬の入った目薬で対応していると話したことをきちんと受け止めていてくださり,だったら漢方薬でと判断されたそうです。とても親身になって考えてくださり,ありがたいことだと思っています。
面談が終わって立ち上がったら,突如,稲垣さんのブログを読んでいます,と仰る。えっ?!とびっくり。しかも,とても面白く読んでいる,とのこと。おやおや,です。しかも,むかし剣道をやっていたという話は聞いていましたが,いまは,ボウリングをやっています,と仰る。ですから,ボウリングの基本は下半身ですからねぇ,と知ったようなことを話したら,「ええ,そのとおりなんですよねぇ。いま,国体の補欠なので,あとひとふんばりして正選手になりたいと考えています」と仰る。おやおや,です。あまり,余分なことは言うべきでない,と深く反省。「正選手になられるよう,期待しています」とほうほうの態。でも,短い時間ですが,こんな会話ができることは患者としてはとてもありがたいことだと感謝している次第です。
このあと,しばらく待って主治医の先生の診察がありました。もちろん,わたしの問診表も,薬剤師さんとの面談も,すべて承知の上で,「この治療法に少しナーバスになっていらっしゃるようですが,どんな具合ですか」と問われましたので,正直に,この一カ月にあったことをかい摘んでお話させていただきました。じっと耳を傾けてくださり,一つひとつ丁寧に応対をしてくださいました。詳しいことは省略させていただきますが,抗ガン剤治療の基本的な考え方を丁寧にお話してくださり,わたしなりに理解できましたので,もう,しばらくはつづけてみたいと思っています,と応答。そして,副作用がどうしてもきついと感じたところで,中断ということも含めて相談させてください,とお願い。もちろん,そのときは慎重に考えて判断することにしましょう,N先生。現段階では,中断ということも視野に入れて,もう少し様子をみることにしましょう。
というところで,診察は一応終わり,先生はカルテやデータを確認しながらひとりごと。そのつぎのことばを待っていましたら,突然,「奈良にはイシイという地名があるでしょう?」と聞かれ,えっ?,と一瞬なんのことかわからず「たぶんあるでしょうが,どこと特定することはわたしにはできません」。すると,古代史にまつわる有名な地名ですが・・・,と仰る。でも,わたしにはピンとくるものがありません。すると,口籠もるようにして「ナガスネビコにまつわる地名で・・・・」と仰る。ああ,それなら「トミ」です,とわたし。トミノナガスネヒコのことですよね,と。すると,そうそう,勘違いしていました,とN先生。そこから,一気に古代史の話で盛り上がりました。看護師さんが呆然として,わたしたち二人の会話を聞いています。わたしは嶋恵さんの書かれた本からいろいろのヒントをいただきました,と話すとその嶋恵さんもまたわたしのブログを読んで,とても興味をもっている,とのこと。そして,トミノナガスネヒコの事跡をどうしても調べる必要がある,と仰っている,と。では,そのときにはわたしにも声を掛けてください,ご案内します,とわたし。そこにあったのは,院長先生の顔ではなく,人間Nさんのありのままのにこやかな笑顔でした。
こんな会話をしたあと,次回の診察の日を確認して,診察室をあとにしました。
なんとも晴れやかな気分にひたることができました。ありがたいことです。
会計を済ませ,薬を受けとったら,急に空腹を覚え(今朝の食事は抜き・CT検査のため)ましたので,病院に付設されているレストランでとろろそばを食べることに。
よし,こんどの第4クールはうまくいくぞ,とそんな予感でいっぱいのまま,病院をあとにしました。 今月は,いつもにも増していい月になりますように。期待したいと思います。
以上が総論。各論はもう少し微妙です。というか,じつに楽しいものでした。
採血,CTスキャンの検査が終わったあと,問診表をわたされました。問いそのものはきわめて単純明解なものばかりでした。たとえば,吐き気がありまか,下痢はありますか,熱がありますか,というような項目が10問ほとあったでしょうか。これまでは,下痢の一回や二回はあって当たり前だと思っていましたので,「ない」と答えていましたが,今回は「ある」に〇をつけました。という具合に,今回は,できるだけ「ある」の方に体重を置いて回答しておきました。そして,特記事項の空白の欄がありましたので,そこには「味覚障害」が苦痛です,と少し具体的に書いておきました。そのほかには,左目の視力の低下,かすみ,ざらざら感,かゆみ,などを記入し,さらに,顔の皮膚がかゆいことも書いておきました。
すると,主治医の先生の診断の前に,親しくなった若い薬剤師さんから呼び出しがあり,面談をすることになりました。とても丁寧に応対してくださったので,わたしもこころを開いて,気がかりになっていたことをいくつか尋ねました。味覚障害はたいへんでしょうから,これに対応する薬を出すようにしましょうか,と。そして,化学薬品と漢方薬の二つの方法がありますが,漢方でやってみましょうか,と。その根拠に,わたしが眼のかゆみなどは生薬の入った目薬で対応していると話したことをきちんと受け止めていてくださり,だったら漢方薬でと判断されたそうです。とても親身になって考えてくださり,ありがたいことだと思っています。
面談が終わって立ち上がったら,突如,稲垣さんのブログを読んでいます,と仰る。えっ?!とびっくり。しかも,とても面白く読んでいる,とのこと。おやおや,です。しかも,むかし剣道をやっていたという話は聞いていましたが,いまは,ボウリングをやっています,と仰る。ですから,ボウリングの基本は下半身ですからねぇ,と知ったようなことを話したら,「ええ,そのとおりなんですよねぇ。いま,国体の補欠なので,あとひとふんばりして正選手になりたいと考えています」と仰る。おやおや,です。あまり,余分なことは言うべきでない,と深く反省。「正選手になられるよう,期待しています」とほうほうの態。でも,短い時間ですが,こんな会話ができることは患者としてはとてもありがたいことだと感謝している次第です。
このあと,しばらく待って主治医の先生の診察がありました。もちろん,わたしの問診表も,薬剤師さんとの面談も,すべて承知の上で,「この治療法に少しナーバスになっていらっしゃるようですが,どんな具合ですか」と問われましたので,正直に,この一カ月にあったことをかい摘んでお話させていただきました。じっと耳を傾けてくださり,一つひとつ丁寧に応対をしてくださいました。詳しいことは省略させていただきますが,抗ガン剤治療の基本的な考え方を丁寧にお話してくださり,わたしなりに理解できましたので,もう,しばらくはつづけてみたいと思っています,と応答。そして,副作用がどうしてもきついと感じたところで,中断ということも含めて相談させてください,とお願い。もちろん,そのときは慎重に考えて判断することにしましょう,N先生。現段階では,中断ということも視野に入れて,もう少し様子をみることにしましょう。
というところで,診察は一応終わり,先生はカルテやデータを確認しながらひとりごと。そのつぎのことばを待っていましたら,突然,「奈良にはイシイという地名があるでしょう?」と聞かれ,えっ?,と一瞬なんのことかわからず「たぶんあるでしょうが,どこと特定することはわたしにはできません」。すると,古代史にまつわる有名な地名ですが・・・,と仰る。でも,わたしにはピンとくるものがありません。すると,口籠もるようにして「ナガスネビコにまつわる地名で・・・・」と仰る。ああ,それなら「トミ」です,とわたし。トミノナガスネヒコのことですよね,と。すると,そうそう,勘違いしていました,とN先生。そこから,一気に古代史の話で盛り上がりました。看護師さんが呆然として,わたしたち二人の会話を聞いています。わたしは嶋恵さんの書かれた本からいろいろのヒントをいただきました,と話すとその嶋恵さんもまたわたしのブログを読んで,とても興味をもっている,とのこと。そして,トミノナガスネヒコの事跡をどうしても調べる必要がある,と仰っている,と。では,そのときにはわたしにも声を掛けてください,ご案内します,とわたし。そこにあったのは,院長先生の顔ではなく,人間Nさんのありのままのにこやかな笑顔でした。
こんな会話をしたあと,次回の診察の日を確認して,診察室をあとにしました。
なんとも晴れやかな気分にひたることができました。ありがたいことです。
会計を済ませ,薬を受けとったら,急に空腹を覚え(今朝の食事は抜き・CT検査のため)ましたので,病院に付設されているレストランでとろろそばを食べることに。
よし,こんどの第4クールはうまくいくぞ,とそんな予感でいっぱいのまま,病院をあとにしました。 今月は,いつもにも増していい月になりますように。期待したいと思います。
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