2012年11月13日火曜日

城南総合研究所調査報告書 No.1.をもらってきました。

 今朝(12日),城南信用金庫に立ち寄って「城南総合研究所調査報告書 No.1.」をもらってきました。いつも鷺沼の事務所に行くときに通る道筋にありますので,ちょっと立ち寄っただけです。もちろん,とても親切に対応してくれて,「今朝の便でとどいたばかりです」とすぐに渡してくれました。「いつも,応援してますよ」と声をかけたら,にっこり笑顔で「ありがとうございます」と元気のいい声がかえってきました。たったこれだけの会話でしたが,気持が明るくなり,とても元気がでるものです。

 気分爽快でしたので,事務所に到着してすぐに読みました。A4サイズで4ページ。まあ,リーフレットのようなものですが,大事なことが,わかりやすい文章で書いてありました。問題のポイントを,だれが読んでもすぐにわかるように,上手に説明しています。いっそのこと,全文を転載したいところですが,それはやめておきましょう。これまで,わたしがこのブログで書いてきたことと,ほとんど同じ論旨になっていますので,書かなくてもわかっていただけると思うからです。

 その代わりにといってはなんですが,城南総合研究所名誉所長・加藤寛(慶応義塾大学名誉教授)の挨拶文が掲載されていて,それがとても簡潔で,秀逸だと思いますので,こちらを全文,転載させていただきます。それは以下のとおりです。

 ただちに原発をゼロに!
 国民の手に安全な電気を取り戻し,日本経済の活性化を実現しましょう!!

 原発はあまりに危険であり,コストが高い。ただちにゼロにすべきです。原発がなくても日本経済は問題ないことは今年の原発ゼロですでに実証されています。火力発電だけで電力は十分に供給可能です。
 燃料費がかかると言いますが日本の経常収支は黒字です。仮に赤字になっても,為替レートで収支は調整されるので全く問題ないのです。それに為替レートが円安になれば国内企業にとっては輸出競争力が高まり,かえって経済の活性化につながるのです。
 松永安左エ門のつくった9電力体制は,地域分割で独占の弊害を是正しようとしたものですが,今では,政府と癒着し,利用者,国民を無視し,さらに原子力ムラという巨大な利権団体をつくってマスコミ,そして国家をあやつるなど,独占の弊害が明らかになっています。これを公共選択論という経済学では,レントシーキング(たかり行為)といいます。かつての国鉄は,独占を排除し分割民営化により,利用者や国民を向いた経営に転換しました。
 太陽光や風力,地熱,バイオマスなどの発電技術,LED,エコキュート,スマートグリッドなどの節電技術,さらには蓄電池などの技術などにより,電力の技術革新も急速に進み,地産地消や水素を用いた新たな配送方法が発達することが予想されます。こうした技術革新の中で,そもそも,原発に依存したこれまでの巨大電力会社体制も,近い将来は,時代遅れになり,恐竜のように消滅するでしょう。
 このまま「古い電力である」原発を再稼働しても,決して日本経済は活性化しません。むしろ脱原発に舵を切れば経済の拡大要因になります。中小企業などものづくり企業の活躍の機会が増えます。新しい時代の展望が開ければ新しい経済が生まれます。脱原発は新産業の幕開けをもたらし景気や雇用の拡大になります。経団連が雇用減少といいますが,むしろ脱原発は雇用拡大につながるのです。
 その意味でも,ただちに原発をゼロにすべきです。そしてかつての国鉄改革のように,電力の独占体制にメスを入れて,発送配電分離はもちろん,官庁の許認可に頼らない,真の自由化を実現し,国民の手に安全な電気を取り戻し,日本経済の活性化を実現しましょう。

 以上が名誉所長・加藤寛氏の挨拶文です。もはや,なんのコメントも必要としないみごとな論旨の展開です。こういうコンセプトのもとで,城南総合研究所が,これから個別のテーマに沿って,調査研究に取組み,報告書をまとめていくというのですから,とても楽しみです。大いに期待したいと思います。

 なお,この調査報告書の内容は,城南信用金庫のHPを開いていけば,読むことができると思いますので,ご確認ください。

 いつもの繰り言になりますが,政府の世論調査でも「原発ゼロ」が80%を越えているというのに,政府も官僚も財界も学界もメディアも,足並み揃えて「無視」しようとしています。これが日本の民主主義の実態です。エリート集団であるはずの,この人たちの「理性」はいまや完全に「狂気」と化しているとしかいいようがありません。しかも,この狂った人たちの考えが野放しにされたまま,しかも主流を形成しつつある,まさにいま,「選挙」が行われようとしています。いまこそ,わたしたちが目覚めなくてはなりません。そして,なにがなんでも,狂ってしまった人たちの「理性」を糾すための選挙にしなくてはなりません。関が原の戦いは,すでに火蓋を切って落とされました。これから問われるのは,わたしたち一人ひとりの曇りなき「魂の欲求」の要請にこたえる「理性」です。

 それも簡単なことです。命を守ることを最優先にする考え方に立つこと。つまり,生きることの基本を取り戻すこと。ここからのやり直ししかありません。

 この「生きる」人間にとって「スポーツとはなにか」,これを考えることがわたしのスタンスです。ようやく,その道すじも朧げながら見えてきました。これらはすべて一つの「根」に立ち返っていくように思います。原発の問題はそのことを,わたしたちに強く訴えているように思います。



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