2012年6月10日日曜日

運勢の不思議な波が押し寄せてきて・・・・・今回はいいことばかり。

 わたしの友人に,おみくじを引くのが大好きという人がいて,そのかれは神社にいくことがあると必ずおみくじを引く。そして,不思議なことに,みごとに「大吉」ばかり引くという。はずれることは滅多にない,と。その友人は,人の運勢にも関心があるらしく,わたしのことしの運勢を占ってくれた。

 それによると,前半は大した変化はないけれども,後半に入るとしだいによくなり,とてもいい波が押し寄せてくるそうな。わたし自身はそんなに占いにこだわる性格ではないが,でも,いい運勢だといわれれば嬉しいし,悪い運勢だといわれれば気をつけるようにしている。だから,半信半疑ながら,へぇー,徐々によくなるかぁ,それはいいことだと楽しみにしていた。

 このこととは別に,わたしには変な気の流れのようなものがある,というぼんやりとした自覚がむかしからある。たとえば,最近では,滅多に電話がかかってくることはなくなったのに,一度,かかってくると立て続けにあちこちから電話がかかってくる。だから,夕刻に電話が入ってくると,あっ,今日は電話の特異日だ,と覚悟する。すると,面白いほどに電話がかかってくる。滅多に電話などくれたこともない人からもかかってくる。場合によっては国際電話まで入ってくることがある。こうなると,ちょっと緊張してしまう。なにか悪いことが起きなければいいが・・・・と。

 このところ,わたし個人としては昨年の後半くらいから,あまりよくないことがつづいていた。そういうときは,じっと耐えるのみ。耐えることは意外に得意でもある。じっとおとなしくして,海路の日和を待つ。こちらからはなにも仕掛けることはしないで,ただひたすら待つ。これを,わたしは「三男坊的性格」と名付けている。子どものころは上のふたりの兄たちからいじめられても,なんの抵抗もできない。たとえ反抗して,逆らってみたところでなにもいいことはない。だから,どんなにいじめられてもじっと我慢の子であった。それがいつのまにかわたしの体質となり,性格となって身についてしまった。だから,これが自然なのである。

 そのあまりよくない流れが,ことしの前半もつづいていた。
 そこからなんとかして抜け出そうとあの手この手でいろいろ努力もしてきた。が,なかなかその突破口がみつからない。どうにもならない我慢の日が長くつづいていた。が,ようやくその夜の闇に明かりがさしてきた。

 そのひとつが,6月1日にようやく刊行となった『スポートロジイ』である。みやび出版の伊藤さんに応援してもらって,ようやく長いトンネルから抜け出すことができた。しかも,それから一週間の間に,驚くべき幸運がつぎつぎにやってきた。ひとつひとつ書きつらねるのもなんとなく照れくさいのでやめておくが,ここ数年,まったくオファーがなかったところからつぎつぎにやってきた。単行本企画,テレビ出演,新聞社の取材,外国でのシンポジウム,めずらしいところでの講演依頼,学会企画のシンポジウム,などなど。これらが一週間の間にやってきた。こんなことはありえない,なんとも不思議な気分である。

 そのあと,それらのオファーをしてくれた担当者と,連日のように打ち合わせの日がつづいている。いまも,そのつづきで日々,出歩いている。それぞれまったく世界の違う人たちなので,わたしには刺激が多く,とてもいい勉強になった。そして,みんないい人たちばかりだったので,友だちにもなってもらった。その結果がどのようになっていくかは,まだ,未知数の部分も多い。しかし,夢と希望が湧き,一気に元気がでてきた。

 さあ,これからことしの後半に向けて,どういう展開が待っているのだろうか。楽しみだ。
 でも,好事,魔多し。これまで以上に慎重に取り組まなくては・・・と自戒しつつ。

 チャンスの神様は,頭の前に毛が3本しか生えていなくて,頭の後ろの方は禿げてツルツルになっているという。だから,チャンスの神様がやってきたら,素早く頭の前の毛をつかまなくてはいけない。スレ違ってしまってから気づいて,後ろから追いかけても,つかむ毛がないので,滑ってしまって,チャンスの神様をつかむことはできない。と,子どものころに教えられたことがある。

 だから,向こうからふらりとやってくる新しい仕事は断ってはいけない,とも教えられた。それは偶然ではないのだ,とも。

 今回はこの教訓どおりにわが身をまかせ,動いている。そして,この不思議な波に逆らうことなく,そのまま身をまかせようとも思っている。しかも,その開運のきっかけをつくったのは,どうやら『スポートロジイ』の刊行らしい。この神様が,これからどんなはたらきをしてくれるのか,それもまた楽しみのひとつ。

 自己が自己を超えでて,自己ではなくなる経験を積み重ねること。これが生きるということの内実ではないか,とわたしは考えている。

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