2013年9月24日火曜日

「幕引き」への助走開始。蔵書,600㎏余を「T文庫」に寄贈しました。

 そろそろ「幕引き」のことを考えなくてはいけません,と数年前の有馬温泉でNさんに教えられ,ハッとしたことを昨日のことのように記憶しています。しかし,身心ともにどこも違和感がなかったものですから,まだまだいいのでは・・・・?とあまく考えていました。それでも,ことしの3月には75歳となり,自分の年齢を他者化してみてびっくり仰天。そうかぁ,お前ももう75歳かぁ,と。74歳と75歳では大違いだということを実感しました。つまり,単なる数字以上の違いがそこにはあるということです。言ってしまえば,四捨五入すれば80歳,というそんな感覚です。

 そこで,なんとか「幕引き」のことを具体化しなくてはなるまい,と覚悟しました。で,まずは,以前から考えていた蔵書を,もう,おそらく二度と開くことはないだろうと思われるものだけでも,どこかに寄贈しようと決断しました。そこで,以前から,かれなら喜んで引き受けてくれるのではないかと心づもりをしていたTさんに相談してみました。予想どおり,大きな声で「喜んで!」と言ってくれました。よし,以心伝心。これが一番。

 その実行を済ませて,いま,なんとも清々しい気分です。もっと寂しさがくるのでは・・・と密かに心配していましたが,そんなことはありませんでした。むしろ,どの部屋も廊下もあらゆる隙間は本に占拠されていましたので,それがなくなったお蔭で,あちこち,余白ができました。その余裕といえばいいでしょうか,遊び空間に救われて,ほっとした気分です。長年の,本に占拠された生活から開放された喜びです。

 今朝(24日),10時30分に日通(以前から頼んであった)がやってきて,あっという間に運び出しました。段ボール箱(やや大きめ)にして27個。コンテナー一つに約30箱は入ると聞いていましたので,安心して出しました。ところが・・・・・です。日通の人の言うには,コンテナー一つの計算は,段ボール箱一つで約20㎏,それが30個で,合計600㎏,なのだそうです。ところが,わたしの出した段ボール箱はやや大きめのサイズ。しかも,箱の内容によっては30㎏を優に超えてしまうものもいくつかあることは,わたしが一番よく承知しています。日通の人は,申し訳なさそうに,一つのコンテナーに600㎏以上を詰めてしまうと,途中で事故を起こす可能性があるので,コンテナー二つでお願いしたい,と。とても感じのいい若い男性でしたので,わたしは素直に了解することにしました。しかも,愛着のある大事な本ばかりですので。

 この本の箱詰めのために,娘夫婦に応援にきてもらい,しかも,Tさんにも手伝ってもらいました。Tさんには,どこの運送屋が安上がりで,仕事内容の評判がいいかまで調べてもらい,予約の交渉まで全部してもらいました。おんぶにだっこ,とはこのことです。合計3人の若者(いや,中年?)が,21,22,23日の三日間,いっぱいいっぱい働いてくれました。お蔭さまで,無事にこの作業を終えることができました。

 Tさんには,「T文庫」として受け取ってもらい,あとは,どのように処分しようと好きなようにしてください,とお願いをしました。かれは律儀にも,文献リストを作成して,どんな本があるのかわかるようにしたい,と言ってくれました。それは大変なことですので,あまり無理しなくてもいい,と話した次第です。いずれは,いま,手元にある蔵書も,すべて「T文庫」に寄贈することになっています。ので,もし,目録をつくってくれて,親しい人たちだけにでも配布し,閲覧できるようにしてくれたら,こんな嬉しいことはありません。

 あとはTさんのアイディアで,これらの本が近所の子どもたちの手垢にまみれるようにしていただけたら,もっともっと嬉しいかぎりです。もっとも,子どもたちには見せられない本もなかには混じっていますが,それもそっと潜ませておくといいのでは・・・などとわたしは勝手に想像しています。どの本もすべて「身体文化」にかかわる本ですから。とりわけ,動物性への回帰願望を充足させることは,これからの時代はとくに大事です。などと理屈をこねて合理化することにしましょう。

 こうして,まずは,Nさんに忠告された「幕引き」の第一歩を踏み出しました。どこかでそのきっかけを作らなくては・・・・と思ってきましたが,これが一番いい方法だったように思います。さて,かくなる上は,つぎなる方法をこれから考えようと思います。もう,いい加減,惚けてきていますので,ものごとがある程度きちんと判断できるうちに「幕引き」は完了させたいと思っています。なにかいいアイディアがありましたら,教えてください。

 今回は,「幕引き」の第一歩を踏み出しました,というご報告まで。
 
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