2014年1月16日木曜日

細川元首相の「東京五輪辞退論」について。わたしは「賛成」。

 ネット上につぎのような情報が流れていて,おやおや,と思いつつ,これぞ「正当論」ではないか,と考え直している。

 ニュース・ソースは「産経ニュース」(2014.1.16.21:04)。
 見出しは,細川元首相「東京五輪辞退論」に陣営からも批判続出,公約づくり難航,とあり公約を発表する17日の記者会見を20日以降に再延期すると発表した,とある。

 突然の出馬表明に,陣営がついていかれない「ドタバタ」が露顕してしまったようだ。公約づくり難航。当然といえば当然。4日も先に延ばしたところをみると,相当に難航していることが推測される。大きな問題点は三つあるらしい。

 一つは「脱原発」の定義。二つには「東京五輪辞退論」をめぐる収め所。三つめは「佐川急便からの借り入れ金」問題(古傷)。

 まず,「脱原発」の定義は重要だ。
 小泉:原発即時ゼロ
 民主党:2030年代
 細川:30年後でもいい(主張が揺れ動いている)

 舛添氏との争点を明確にするには,小泉路線でいく方がわかりやすい。そして,民主党の公約などに縛られる必要はさらさらない。むしろ,民主党との違いを明確にした方が票は集まる。細川氏は,即時ゼロと30年後の間で揺れ動いている。その調整に陣営は苦慮しているらしい。本気で小泉氏と組むのであれば,原発即時ゼロでいくしかないだろう。もし,それを「30年後」ということにするのであれば,小泉氏の支援はなくなるだろう。つまり,空中分解。それは避けたいところ。

 二つめの「東京五輪辞退論」。これは重要だ。陣営は封印するために必死になっているらしい。が,よくよく考えるとこれぞ正当な主張であることがわかってくる。選挙に勝つことだけを最優先するのであれば,この辞退論は封印するしかないだろう。国民の圧倒的多数は東京五輪開催を熱狂的に歓迎している以上,これを無視することはできないだろう。

 その点では,細川氏の辞退論はあまりに唐突に聞こえるかもしれない。しかし,わたしなどは,最初から五輪招致に反対だったので,細川氏の真意はよくわかる。

 福島の原発問題を「 under control 」と嘯いて,五輪招致をもぎとってきた安倍首相に対抗して,原発問題が深刻な情況にあることを世界に訴えて,五輪を辞退することの方がはるかに「まとも」な感覚だと,わたしは考える。現に,池上彰氏の著書のなかでも細川氏は,つぎのように述べているという。

 「原発問題があるから,金メダルをたくさん取るよりも,原発をどうするかのほうが,日本の将来にとってよっぽど重要な話のはずだ。」

 この話は昨年の夏ころの取材だったらしいので,その後の情況を加味した今であれば,もっと違うことも言ったに違いない。たとえば,以下のように。

 原発はいまも放射能をまき散らしつづけており,汚染水は海に垂れ流しのままだ。それに対して打つべき効果的な手段はなにもない。こんな状態から抜け出せないのだとしたら,東京五輪どころの話ではないはずだ。加えて,東日本の復興のための資材も人材も不足していて,五輪施設の増設もままならないという(新国立競技場の建造費は,すでに,当初予算を大幅に上回ることがはっきりしており,最終的にどのくらいの経費が必要なのか,予測がつかないとさえ言われている)。その上,かつての東京五輪の折(1964年)に急遽,建造した首都高速道路も老朽化していて,大々的な補修工事が必要だという。だから,東京五輪などといって浮かれている場合ではないのである。まずは,世界が注目している福島の原発問題をきちんと解決してから,そして,東日本の復興をなし遂げてから,堂々と胸を張って五輪招致に臨めばいい。

 こんな当然すぎる話を封印して,公約では東北マラソンの構想など独自色を打ち出して,なんとか打開をはかるつもりらしい。

 三つ目の話は割愛。

 さてはて,都知事選から眼が離せなくなってきた。なにか想定外のことが,このさきには待ち受けているような気さえする。さあさあ,寄ってらっしゃい,見てらっしゃい,「脱原発」劇場のはじまり,はじまり。
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