2010年9月22日水曜日

長い旅から10日ぶりに帰宅。

 今月12日に家をでて,昨夜21日にもどってきました。久しぶりに長い旅でした。が,内容が充実していましたので,あっという間のことでした。
 12日(日)は,「ISC・21」9月神戸例会。情報交換のところで,日本体育学会スポーツ人類学専門分科会のシンポジウムの報告をきいて,いささか興奮。それはないだろう,と。どこか根源的なところで勘違いしているのではないか,と。スポーツ人類学は,今福さんの方法論をどのように批判的に乗り越えたのか,明らかにしてもらう必要があろう。今福さんのきわめて深い問題提起について,十分な理解をしないまま,これまでの形式的な「聞き取り」調査をもってよしとする立場に立て籠もってしまったのではないか,といささか心配。だとすれば,ル・クレジオの書くものなどをどのように理解しているのだろうか。あるいは,まったくの無視なのだろうか。あるいは,視野にも入っていないのでは・・・。大いなる疑問を感ずる。
 13日(月)から15日(水)まで,神戸市外国語大学の集中講義。こちらはおとなしい学生さんたちばかりで,あまり発言がなく,いささか手こずる。でも,あらかじめ「ブログ」で問題提起をしておいたので,なんとか演習らしくなる。テクストの選択ミスということも反省の材料のひとつ。後期は,もっと難しい問題に挑む。さて,どうなることやら。むしろ,夜の部(この演習に参加してくださった有志の方々)での話題が楽しかった。その分,睡眠不足になったのではあるが・・・。
 16日(木)神戸空港から那覇へ。ホテルに着くと,さすがに疲れがでたのか,すぐに昼寝。これですっきりしたので,4日分の洗濯。ホテルの下がコンビニなので,なにかと便利。ホテルのロビーに降りて,4日分の新聞を出してもらって,じっくり時間をかけて眼をとおす。わずか4日間なのに,世の中いろいろのことがあるものだと驚く。夕刻から国際通りにでて散策。この通りが見違えるほど変化している。ここだけみると,沖縄は活性化しているようにみえる。古い,ごちゃごちゃしたむかしながらの商店が取り壊され,近代的な建物に変化している。国際通りの再開発とかで,大きなビルもあちこちに建っている。あと少しですっかり工事が終わる。そうなると,まるで別の町に生まれ変わるのではないか。ここでも,一種のグローバル化が進行中。娘の勤めが終わるのを待って(残業で,夜8時すぎ),わしたショップで待ち合わせ。一緒に夕食。なぜか,中華。
 17日(金),今日の夕刻から西谷さんの集中講義(沖縄国際大学大学院)がはじまる。西谷さんがホテル(おもろまち駅前,わたしのホテルは安里駅前)に到着したところで,電話が入ってくる。初日の手続があるとのことで,午後5時をめざしてタクシーで一緒に大学へ。午後6時から集中講義がスタート。その一部は,ブログで書いたとおり(しかし,「未完」が多い)。
 18,19,20日の三日間は,午後1時から午後6時まで。話しの内容が重いので,ふつうの5時間の何倍もの重みがある。どこか期するところがあるという気迫を籠めて,西谷さんの話が展開する。本邦初公開という内容の,深みにわたしたちを導いていく。ブログにもすでに書いたように,驚くべき「事実」を提示しながら,その背景に潜むアメリカならではのタクティックを解きあかしていく。わたしは初日から興奮。
 21日(最終日)は,午前10時にチェック・アウト。ロビーで新聞を読む。午後,西谷さんと落ち合って,壺屋を散策,それぞれに買い物。真っ青な青空が広がり,真夏の太陽がじりじりと肌を焼く。子どものころに体験した「じりじり」。なんだか懐かしい。汗っかきの西谷さんは汗びっしょり。牧志の公設市場でソーキそばと海鮮サラダ。腹一杯で,海鮮サラダを残してしまう。スタバでコーヒーを飲みながら歓談。そのあとわしたショップを眺めて,県庁前からモノレール。西谷さんはおもろまちへ。そして,最終講義へ。わたしは安里で下車。ホテルの荷物を持って,折り返し,モノレールで那覇空港へ。最終回の授業が聞けないのは残念だが,これは打ち合わせのミス。夜の授業があるということは想定していなかったのだから仕方ない。あとで,録音を聞かせてもらうことに。
 空港の最上階で夕日を眺める。ちょうど,慶良間諸島に沈んでいく。展望台のガイド地図で確認したら,太陽の沈んでいく山並みは渡嘉敷島であることがわかる。天気がよければ,こんなに近くに渡嘉敷島がみえていることを知り,いささか感動。夕日はまことに美しい。大勢の人たちと感動を分け合う。娘から電話で,残業の区切りがつかないので「ごめんなさい」と。彼氏も連休明けでとても忙しく,「申し訳ありません」と。ひとりで,ジャーマン・ポテトとソウセージを食べながら,生ビールの夕食。なかなかよろしい。
 20時20分発のフライト。予定どおり羽田着(22時50分)。しかし,荷物がでてくるのに時間がかかる。家に着いたのは翌日の0時40分。
 荷物の整理もそこそこに,郵便物の確認,そして,メールの確認。わずか10日なのに,こんなに多くの郵便とメールがあるとは・・・・。とりあえず,急ぎのメールだけ,返信を書く。それだけで,すでに3時をまわる。あわててシャワーを浴びて,就寝。
 以上が,日記風の報告です。
 今日は,9時に起きて,朝食もそこそこに鷺沼の事務所へ。やはり,事務所はいい。どなたかが命名してくれた「男の隠れ家」。早速,掃除からはじめる。たまっていた空き箱を壊してたたんで,所定の場所へ運ぶ。環境が整ったところで,シャワーを浴びて,雑誌『環』のゲラ校正。肩書などの必要事項を記入して,投函。雑誌『SF』用の絵(絵画にみるスポーツ施設の原風景)を探す。途中で仕事を忘れてしまい,ピカソ展のときのカタログなどに見入ってしまう。やはり,天才の力はすごい。この迫力はいったいなんだろう,と。
 というところまでで,ひとまず,おしまい。
 阪神タイガースが中日に1対0で負けて,これで優勝の二文字は消えた。残念。来年は,岩田がもどり,能見と秋山と,そして,気まぐれの外国人投手をうまく絡ませることができれば,ことしの打線をもってすれば楽勝のはず。来年を期待しよう。

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