2014年9月21日日曜日

沖縄県民の強い意思表明。「止めよう新基地建設!9・20県民大行動」に5,500人超が参加。

 スコットランドの自決権行使という歴史的なできごとの翌日ということもあってか,沖縄・辺野古への米軍基地移設計画の阻止に向けて,沖縄県民5,500人超が行動を起こした,という。以前から「9・20県民大行動」がどのような展開になるのか,注目していた。それは,11月に行われる県知事選挙の前哨戦になる,と考えていたからである。

 5,500人超が行動を起こした,というこの事実。

 この数字にまずは驚く。5,500人。沖縄の地理にあまり詳しくない人には,別に驚くほどの人数ではないではないか,と思われるかもしれない。いまさらいうまでもなく,辺野古は名護市からさらに車で20分。那覇市からは少なくとも車で2時間を要する,交通の便の悪い,いわゆる僻地である。ご承知のように,沖縄には鉄道はない(那覇市内を走るモノレールはあるが)。でかけるには車しかない。

 わたしも参加した「8・25県民行動」のときには,県庁前からチャーターされたバスがでた。それも,先着順で3台。今回も,これと同じ方法がとられたようである。計画段階では,バス10台をチャーターする,と聞いている。しかし,これだけでは5,500人超には達しない。その他のキー・ステーションからもバスがチャーターされて出発しているようだ。

 現地には大きな駐車場はない。だから,自分の車で参加した人は,送りとどけてもらって,抗議集会が終わったら迎えにきてもらわなくてはならない。こういう困難を克服しての5,500人である。

 東京の日比谷公園や国会議事堂前や首相官邸前に5,500人が集まるのは,いずれも地下鉄・東京メトロをつかえば,かんたんだ。東京のど真ん中だから,どこからでも参加できる。それでも,5,500人を集めるのは容易ではない。そのことを考えれば,沖縄・辺野古に5,500人が集まったということは驚異的な数字である。日比谷公園に2万人,3万人が集まるよりも,もっと凄いことだとわたしは受け止めている。沖縄県民の本気度を推し量るのに充分な人数である。

 にもかかわらず,NHKを筆頭に,ほとんどのテレビ局が,この情報を無視した。それほどに報道規制が厳しくなってきていることを知るにつけ,背筋が寒くなる。その中には「自発的隷従」もある。あるいは,率先して無視するテレビ局もある。このようにして情報コントロールが,いまや,政府自民党の思いのままになりつつある。その結果,本土の人間のほとんどは,いま,沖縄で起きていることを知らないでいる。そして,この「知らない」という本土の大多数が,沖縄に米軍基地をおしつけてなにはばかることもない,無言の圧力となっている。

 こうして,ますます沖縄県民は本土との温度差に失望を募らせている。そして,とうとう,沖縄独立論までが大まじめで議論されはじめているのだ。この現実すら,知らないヤマトンチュがほとんどだ。そういう人たちに沖縄独立の話をすると「まさか,そんなことが起きるわけがない」「お前はなにを血迷っているのか」と相手にもしてくれない。こういう人たちにとっては,沖縄は単なる観光スポットでしかない。

 閑話休題。

 5,500人。この数字を政府自民党はどのように分析するか。その胸の内はおだやかではないだろう。すでに,相当の危機意識をいだいていることは,つい,先日の菅官房長官の言動からも明らかである。これから,県知事選挙に向けて,どのような飴と笞を繰り出すのか。あからさまに言ってしまえば,カネと恫喝である。

 ここで,想起されるのはスコットランドの事例だ。大きく譲歩するのか,それとも強行突破か。まさか,「辺野古,見直し」などという案がでてくるとは考えられないが(じっさいには可能であることが,最近の琉球新報では報じられている),それに近いリップ・サービスはでてくるかもしれない(アメリカ政府と再度,交渉する用意がある,とかの)。あるいは,最初から,徹底した恫喝をかけてくるかもしれない(スコットランドでは,経済的な破綻,という恫喝に怯えた節がある)。

 いずれにしても,この5,500人という数字は,県知事選への大きな指標となりうるものだ。しかも,このあと,「10,000人」規模の総決起集会が準備されつつある,と聞く。

 沖縄に米軍基地があることは「抑止力」として重要なのだと政府自民党は嘯く。いまでは,アメリカ政府ですら,「抑止力」になる,などとは考えていないことが明らかになっている。米軍海兵隊の存続は,日本政府が望んだことだ,ということも明らかになっている。しかも,沖縄県民の強い意思についてもアメリカ政府筋では,慎重な姿勢をとっている,という。ジュゴンなどの自然保護法についても,まもなくアメリカの司法が結論を出す,という。しかも,法的にはジュゴンを「守れ」という擁護論が強いともいう。これらの情報は,『琉球新報』や『沖縄タイムス』をとおして,沖縄県民には充分に伝わっている。

 沖縄のメディアは健在だ。是は是,非は非,というジャーナリズムの本来の姿勢を貫いている。ここだけは,本土とはまったく違う。健全そのものだ。そして,あくまでも「県民目線」を貫いている。そこだけが,本土に住むわれわれにとっても「希望の星」だ。

 いよいよ天王山を迎える。この秋は,フクシマとオキナワから眼が離せない。
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