2011年4月7日木曜日

まずは,浜岡原発を止めよう。そのために,デモで意志表示をしよう。

 福島原発は,本格的な爆発こそまぬがれているものの,最悪のシナリオに向って突き進んでいるかにみえる。こうなってくると,もはや人間の手に負えない,終りなき「戦い」の段階に入ってしまった,としかいいようがない。とうとう放射性物質を太平洋に垂れ流すにいたっては,もはや,世界に向って懺悔をしなくてはならない。
 こんなに恐ろしい「モノ」を,いかなる根拠にもとづいて「安全」などと言いくるめてきたのだろうか。いや,言いくるめられてきたのだろうか。そんな愚か者であったわが身が情けない。かくなる上は,第二の福島原発事故を,未然に防ぐことしかない。
 日本全国には50基を超える原発があるという。なかでも,もっとも危険だと言われているのが静岡県御前崎にある浜岡原発だ。この直下に巨大な活断層があって,いま,そのエネルギーが限りなく高まっていて,いつ,大地震が起きてもおかしくないと言われている。もうすでに,ずいぶん前から予告されているので,知らない人はいないだろう。それも,とてつもなく大きな地震が予想されている。
 この震源域では,100~150年に一回は大地震が発生してきている,という統計がある。たとえば,1714年には宝永東海地震(この7年前には富士山の南東側中腹から寄生火山が発生し,こんにちの宝永山ができた)があり,その140年後の1854年には安政東海地震が起きた。それからすでに158年目に入ったのが現在だ。統計的には,いつ,大地震が発生してもおかしくはない。しかも,一説によれば,エネルギーが相当にに蓄積されていて,桁外れの超大型地震が発生する可能性も高いというのだ。その説によれば,1000年に1回くらいの割合で「超大型東海地震」が起きているのだそうで,こんどくると予想されている地震がそれに相当する可能性がある,という。困ったものだ。その根拠は,東海・南海・東南海地震の「三連動型」になる可能性が高まっているからだという。その場合の地震の規模はマグニチュード9に迫るそうだ。しかも,直下型の大地震である。だから,今回の地震とは比較にならないほどの「地震」そのものによる大被害が予想されているのだ。
 しかも,浜岡原発の耐震設計が不十分だということは,2002年に提訴され,すでに9年が経過する裁判のなかでも明らかにされてきているとおりだ。浜岡原発は全部で6基。そのうち,1,2号基はすでに廃炉となっている。そして,3号基は定期点検中であるが,当面の間,再開を見送る方針であることが中部電力によって発表されている(3月下旬,原子炉を再起動し,4月下旬には営業運転をはじめる予定だった)。6号基は,2015年の着工をめざしていたが,今回のこともあって,建設計画を延期した。残りの,4,5号基の2基がいま稼働しているというわけである。幸いなことに,というべきか,あと2基である。これを,できるだけ早く止めること。

 4月10日(日)に「浜岡原発すぐ止めて! 4・10東京集会&デモ」の案内が,友人のNさんからメールで転送されてきた。主催者は civilsocietyforum21 。
 その実施要領は以下のとおり。
 集合場所:芝公園・23号地(都営地下鉄三田線芝公園下車,徒歩5分)
 集合時間:12時45分
 集会開始:13時00分
 デモ出発:14時00分
 デモ・コース:経済産業省別館前・中部電力東京支社前・東京電力本社前・銀座ソニービル前・常磐橋公園で流れ解散。
 芝増上寺の裏側(23号地)から東京駅の少し先の常磐橋公園まで,かなりの距離があるが,老体に鞭打って参加しようと思っている。口先だけでははじまらない。まずは,からだを動かして,きちんと意志表示をすることからはじめよう,と。

 ドイツでは25万人がデモ行進をしたという。この意識の違いを少しでも埋め合わせたい。みなさん,ぜひ,一緒に歩きませんか。
 まずは,人命が第一,と考えて。そこからの再出発です。
 それにつけても,想起されることは,西谷修さんの『理性の探求』(岩波書店)の最後の章「20・生きものの理性──核を恐れる──」の言説です。ぜひ,参照されることをお薦めします。
 

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