戦争だけは絶対にやってはいけない。
こんなことはだれだってわかっている。
第一,日本は戦争を放棄した国ではないか。
なのに,いまにも戦争がはじまりそうな報道が飛び交っている。
尖閣諸島沖ではすでに一触即発の状態になっているという。
その上で,日本政府はその非を中国にあり,と主張する。
日本のメディアは,なんの疑問をいだくこともなく,そのまま「右へならえ」をする。
そうして,日本国民の圧倒的多数が「中国はけしからん」と刷り込まれていく。
尖閣諸島を日本政府が一方的に「国有化」してから,ずっと,この論調がつづく。
それに対して,「国有化」は間違っている,「棚上げ」にもどすべきだ,と発言すると「国賊」扱いにされてしまう。だから,いつのまにかだれも「棚上げ」を言う人がいなくなってしまった。いや,じつは,「棚上げ」にもどさなくてはいけないと主張する何人もの有識者はいるのだが,ほとんどのメディアは取り上げようともしない。
だから,圧倒的多数の日本人は,日中間に尖閣諸島「棚上げ」という約束があったことすら,すでに忘れてしまっている。あるいは,知っていても「知らぬふり」をしている。
日中国交回復後のこの「40年」間は,尖閣諸島「棚上げ」という約束を,日中ともに守ってきた。そして,「40周年記念」を祝う式典」や各種のイベントが準備されていた。日中両国ともに「40周年」を祝福することを楽しみにしていた。そして,一部のイベントは開催されてもいる(準備万端ととのってしまって,引くに引けなくなってしまったからだ:『日中国交正常化40周年・特別展 中国王朝の至宝』,東京国立博物館,ほか。4月7日まで神戸市立博物館で開催)。
これをぶち壊したのがイシハラ君だ。突然,東京都が民間所有者から尖閣諸島を買い取るといいだした。それに驚いた当時の首相のノダ君があわてて,それなら国が購入し,「国有化」すると宣言し,中国とはなんの相談もなしに,一方的に「日本固有の領土」にしてしまった。
中国からすれば,約束を反故にされ,「だまし討ち」に会ったようなものだ。
尖閣諸島の領有権についてはしばらく「棚上げ」にしておこう,それでも日本の「実効支配」は認めよう,という中国側のかなりの譲歩のもとで成立した「40年」前からの約束が,一瞬にして消えてしまったのだ。つまり,日本は,一方的に約束を破棄して,自分たちの領土にしてしまったのだ。国と国との関係のもとで,日本はこういうことをやってしまったのだ,という認識が欠落している。
こんなことをされて黙っているわけにはいかない,これが中国の立場だ。だから,あの手この手で日本に揺さぶりをかけてくる。その手はますますエスカレートしてくる。日本側になんの反省もないし,外交努力も怠っている。当然のことではないか。
その中国を「悪者」扱いにして,日本国民の関心を尖閣諸島に引きつけておいて,そのドサクサ紛れに,経済発展というエサをばらまきながら,憲法改正(改悪),再軍備(膨大な予算の確保),オスプレイの沖縄配備(追加),米軍基地の沖縄県内移転,原子力ムラの復権(原発推進)・・・・等々の恐るべき方向にまっしぐら。それに対して真っ向から異を唱える政治家も見当たらない。いったい,いまどきの政治家はなにをしているというのか。だから,マス・メディアをとおしての,まともな議論もわき起こらない。テレビのゴールデン・タイムは相も変わらず「バカ番組」だらけ。日本国民総白痴化のためにみごとな貢献をしている。いったい,この国はどうなってしまったというのだろうか。
このまま放置しておいたら,尖閣諸島をめぐる問題はますます悪化の一途をたどることになる。レーダー照射だけの話では収まらなくなってくる可能性が大だ。
これからの日本の行く末を考えたときに,隣国の一番大切な国・中国と,こんな馬鹿げたことで対立するメリットはなにもない。一刻も早く「固有の領土」論から「棚上げ」論に立ち返って,しばらくの間は「凍結」すると宣言すべきだ。そして,両国の友好関係を深めていくことが先決ではないか。
よく知られているように,ピンポン外交が日中間の冷えきった関係の突破口となったことを,日中両国ともに記憶している。それがきっかけとなって「日中国交正常化」が一気に進展した。
もう一度,「棚上げ」論から出直すこと。このことをあえて主張しておきたい。
「国賊」と言われようが,なんと言われようが,わたしはこの国に住みたい。住みたいからこそ,隣国とはできるだけ仲良くしたい。ただ,それだけのことだ。なにゆえに,「40年」間,守りつづけてきた約束ごとである「棚上げ」論を,いま,この時点で,一方的に破棄して「固有の領土」にしなくてはならないのか,その理由がわからない。そして,なにゆえに,これほどのリスクを背負ってでも日本という国のメンツを立てていかなければならないのか,わたしには理解不能である。
どなたか,わかりやすく,的確に説明していただけたら,とてもありがたいのだが・・・・。
こんなことはだれだってわかっている。
第一,日本は戦争を放棄した国ではないか。
なのに,いまにも戦争がはじまりそうな報道が飛び交っている。
尖閣諸島沖ではすでに一触即発の状態になっているという。
その上で,日本政府はその非を中国にあり,と主張する。
日本のメディアは,なんの疑問をいだくこともなく,そのまま「右へならえ」をする。
そうして,日本国民の圧倒的多数が「中国はけしからん」と刷り込まれていく。
尖閣諸島を日本政府が一方的に「国有化」してから,ずっと,この論調がつづく。
それに対して,「国有化」は間違っている,「棚上げ」にもどすべきだ,と発言すると「国賊」扱いにされてしまう。だから,いつのまにかだれも「棚上げ」を言う人がいなくなってしまった。いや,じつは,「棚上げ」にもどさなくてはいけないと主張する何人もの有識者はいるのだが,ほとんどのメディアは取り上げようともしない。
だから,圧倒的多数の日本人は,日中間に尖閣諸島「棚上げ」という約束があったことすら,すでに忘れてしまっている。あるいは,知っていても「知らぬふり」をしている。
日中国交回復後のこの「40年」間は,尖閣諸島「棚上げ」という約束を,日中ともに守ってきた。そして,「40周年記念」を祝う式典」や各種のイベントが準備されていた。日中両国ともに「40周年」を祝福することを楽しみにしていた。そして,一部のイベントは開催されてもいる(準備万端ととのってしまって,引くに引けなくなってしまったからだ:『日中国交正常化40周年・特別展 中国王朝の至宝』,東京国立博物館,ほか。4月7日まで神戸市立博物館で開催)。
これをぶち壊したのがイシハラ君だ。突然,東京都が民間所有者から尖閣諸島を買い取るといいだした。それに驚いた当時の首相のノダ君があわてて,それなら国が購入し,「国有化」すると宣言し,中国とはなんの相談もなしに,一方的に「日本固有の領土」にしてしまった。
中国からすれば,約束を反故にされ,「だまし討ち」に会ったようなものだ。
尖閣諸島の領有権についてはしばらく「棚上げ」にしておこう,それでも日本の「実効支配」は認めよう,という中国側のかなりの譲歩のもとで成立した「40年」前からの約束が,一瞬にして消えてしまったのだ。つまり,日本は,一方的に約束を破棄して,自分たちの領土にしてしまったのだ。国と国との関係のもとで,日本はこういうことをやってしまったのだ,という認識が欠落している。
こんなことをされて黙っているわけにはいかない,これが中国の立場だ。だから,あの手この手で日本に揺さぶりをかけてくる。その手はますますエスカレートしてくる。日本側になんの反省もないし,外交努力も怠っている。当然のことではないか。
その中国を「悪者」扱いにして,日本国民の関心を尖閣諸島に引きつけておいて,そのドサクサ紛れに,経済発展というエサをばらまきながら,憲法改正(改悪),再軍備(膨大な予算の確保),オスプレイの沖縄配備(追加),米軍基地の沖縄県内移転,原子力ムラの復権(原発推進)・・・・等々の恐るべき方向にまっしぐら。それに対して真っ向から異を唱える政治家も見当たらない。いったい,いまどきの政治家はなにをしているというのか。だから,マス・メディアをとおしての,まともな議論もわき起こらない。テレビのゴールデン・タイムは相も変わらず「バカ番組」だらけ。日本国民総白痴化のためにみごとな貢献をしている。いったい,この国はどうなってしまったというのだろうか。
このまま放置しておいたら,尖閣諸島をめぐる問題はますます悪化の一途をたどることになる。レーダー照射だけの話では収まらなくなってくる可能性が大だ。
これからの日本の行く末を考えたときに,隣国の一番大切な国・中国と,こんな馬鹿げたことで対立するメリットはなにもない。一刻も早く「固有の領土」論から「棚上げ」論に立ち返って,しばらくの間は「凍結」すると宣言すべきだ。そして,両国の友好関係を深めていくことが先決ではないか。
よく知られているように,ピンポン外交が日中間の冷えきった関係の突破口となったことを,日中両国ともに記憶している。それがきっかけとなって「日中国交正常化」が一気に進展した。
もう一度,「棚上げ」論から出直すこと。このことをあえて主張しておきたい。
「国賊」と言われようが,なんと言われようが,わたしはこの国に住みたい。住みたいからこそ,隣国とはできるだけ仲良くしたい。ただ,それだけのことだ。なにゆえに,「40年」間,守りつづけてきた約束ごとである「棚上げ」論を,いま,この時点で,一方的に破棄して「固有の領土」にしなくてはならないのか,その理由がわからない。そして,なにゆえに,これほどのリスクを背負ってでも日本という国のメンツを立てていかなければならないのか,わたしには理解不能である。
どなたか,わかりやすく,的確に説明していただけたら,とてもありがたいのだが・・・・。
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