「稽古のあとのハヤシライス」のときに話題になったことのひとつをご紹介します。
今日の出席者は,Kさん,Nさん,Iさんの3人。
このうちの一人が,新しく銀行の預金通帳をつくりました,といってみせてくれた。みると「城南信用金庫」。えっ,どうしてここなの?とあとの二人。この銀行だけが唯一,「脱原発」の姿勢を表明しているから,とのこと。それはすごいことだ,とあとの一人(もう一人は,すでに,知っていた)。
そこから,いつものようにいろいろの話に展開していったわけですが,最終的につぎのような話に落ち着きました。
わたしたちは,いつのまにか,飼い馴らされたようにお金は大手銀行に預ける習慣が身についてしまっています。まあ,かつての金融危機のときもそうでしたが,いつのまにか日本は社会主義の国になってしまったかのように,大手銀行が危ないとなれば国が手助けしてくれる,という実例をみとどけています。ですから,もっとも「安全」だと思い込んでいます。しかし,じつは一番危険な銀行ではないか,とそのうちの一人が語りはじめました。それに相槌を打つかのようにして,そうなんだよねぇ,金を預けるところでの「安全」しか考えていないけれども,その預けた金がどのように運用されていくのか,というところまでは考えたことがないよねぇ,と。その金の一部が「原発推進」のために使われる可能性(過去には使われてきた)が,これからもあるのだから,と。だとしたら,「原発推進」ではなく「脱原発」を宣言している金融機関の方が「安全」ということになるよね,と。
預ける金額の多寡ではなくて,口座を開いて預金通帳をもつことによって,その金融機関支持の姿勢を明らかにするだけでも,現段階では十分意味のあることではないか。
いま,どこもかしこも義援金集めにはとても熱心ですが,「脱原発」ということになると,大企業ほど「無口」になってしまいます。なぜだかは,もはや,説明するまでもないでしょう。
そのあと,いつものように,わたしは鷺沼の事務所へ。その道すがらに城南信用金庫があります。外のショウウィンドウのところに,つぎのような文言のリーフレットが張り付けてあるのが眼に入ったので,足を止めて読む。
タイトルは「原発に頼らない安心できる社会へ」──節電キャンペーンの実施──。
以下には,つぎのような文言がつづく。
東京電力の原発事故を通じて,私たちは,原子力エネルギーには取り返しのつかない危険性があることを学びました。
そこで,私たちは,省電力,省エネルギー,そして代替エネルギーの開発利用に少しでも貢献するため,①徹底した節電運動の実施,②省電力型設備の導入,③断熱工事の施工,④ソーラーパネルの設置,⑤LED照明への切り替え,⑥自家発電装置の購入等に努めるとともに,金融を通じて地域の皆様の取組みを支援,推進し,「原発に頼らない安心できる社会づくり」に金庫をあげて取り組んでまいります。
まことに立派。わたしは早速,中に入って行って,表に張ってあるリーフレットが欲しいのだが,と尋ねてみました。入り口にいたサービス係の男性は,昨日とどいたものを張ったところなので,リーフレットはまだないんです,と気の毒そうにいう。そして,インターネットのホームページにも掲載されていますので,そちらをご覧ください,とのこと。礼を言って外にでて,歩きはじめ交差点で信号を待っていたら,くだんの男性が息せき切って走ってきて「ありました」とニコニコと嬉しそう。さっきの会話では感じられなかったけれども,この人はいい人だなぁ,とこちらまで嬉しくなってしまいました。あんないい人だったら,明日にでも預金通帳をつくりに立ち寄ってもいいなぁ,とルンルン気分。こんな他愛もないことで人間は嬉しくなるのですから,もっともっと,素直に人と接していきたいものだ,と思いました。
事務所にきて,このリーフレットをしみじみと眺めながら,ふと,政府がこの宣言をしてくれ,とひとりごとを言っていました。いやいや,どこの政党でもいい。過去のことは問わない。「3・11」以後の日本の進むべき道筋を提示するために,政党こそ,迅速に,このような提案をすべきではないか,と。日本の政治家はなにを考え,なにをやっているのか,と嘆息するばかり。もっと早くに,現実と向き合い,てきぱきと対応できないのか,と。新しく舵を切って,進むべき道を提示すること,そんなこともできない腰抜け政治家集団に日本をゆだねておくことはできません。
かといって,すげ替えるべき「首」がない。これが情けない。
いまこそ,政治家は「男」を挙げる絶好のチャンスなのに。
たった一人でもいい。
城南信用金庫のような「提言」を公表してみてほしい。
その意味で,今回の城南信用金庫の快挙にこころからの拍手を送りたい。
よし,明日は,預金通帳をつくりに行こう。そして,息せき切って走ってきてくれた,あのニコニコおじさんと話をしよう。
今日の出席者は,Kさん,Nさん,Iさんの3人。
このうちの一人が,新しく銀行の預金通帳をつくりました,といってみせてくれた。みると「城南信用金庫」。えっ,どうしてここなの?とあとの二人。この銀行だけが唯一,「脱原発」の姿勢を表明しているから,とのこと。それはすごいことだ,とあとの一人(もう一人は,すでに,知っていた)。
そこから,いつものようにいろいろの話に展開していったわけですが,最終的につぎのような話に落ち着きました。
わたしたちは,いつのまにか,飼い馴らされたようにお金は大手銀行に預ける習慣が身についてしまっています。まあ,かつての金融危機のときもそうでしたが,いつのまにか日本は社会主義の国になってしまったかのように,大手銀行が危ないとなれば国が手助けしてくれる,という実例をみとどけています。ですから,もっとも「安全」だと思い込んでいます。しかし,じつは一番危険な銀行ではないか,とそのうちの一人が語りはじめました。それに相槌を打つかのようにして,そうなんだよねぇ,金を預けるところでの「安全」しか考えていないけれども,その預けた金がどのように運用されていくのか,というところまでは考えたことがないよねぇ,と。その金の一部が「原発推進」のために使われる可能性(過去には使われてきた)が,これからもあるのだから,と。だとしたら,「原発推進」ではなく「脱原発」を宣言している金融機関の方が「安全」ということになるよね,と。
預ける金額の多寡ではなくて,口座を開いて預金通帳をもつことによって,その金融機関支持の姿勢を明らかにするだけでも,現段階では十分意味のあることではないか。
いま,どこもかしこも義援金集めにはとても熱心ですが,「脱原発」ということになると,大企業ほど「無口」になってしまいます。なぜだかは,もはや,説明するまでもないでしょう。
そのあと,いつものように,わたしは鷺沼の事務所へ。その道すがらに城南信用金庫があります。外のショウウィンドウのところに,つぎのような文言のリーフレットが張り付けてあるのが眼に入ったので,足を止めて読む。
タイトルは「原発に頼らない安心できる社会へ」──節電キャンペーンの実施──。
以下には,つぎのような文言がつづく。
東京電力の原発事故を通じて,私たちは,原子力エネルギーには取り返しのつかない危険性があることを学びました。
そこで,私たちは,省電力,省エネルギー,そして代替エネルギーの開発利用に少しでも貢献するため,①徹底した節電運動の実施,②省電力型設備の導入,③断熱工事の施工,④ソーラーパネルの設置,⑤LED照明への切り替え,⑥自家発電装置の購入等に努めるとともに,金融を通じて地域の皆様の取組みを支援,推進し,「原発に頼らない安心できる社会づくり」に金庫をあげて取り組んでまいります。
まことに立派。わたしは早速,中に入って行って,表に張ってあるリーフレットが欲しいのだが,と尋ねてみました。入り口にいたサービス係の男性は,昨日とどいたものを張ったところなので,リーフレットはまだないんです,と気の毒そうにいう。そして,インターネットのホームページにも掲載されていますので,そちらをご覧ください,とのこと。礼を言って外にでて,歩きはじめ交差点で信号を待っていたら,くだんの男性が息せき切って走ってきて「ありました」とニコニコと嬉しそう。さっきの会話では感じられなかったけれども,この人はいい人だなぁ,とこちらまで嬉しくなってしまいました。あんないい人だったら,明日にでも預金通帳をつくりに立ち寄ってもいいなぁ,とルンルン気分。こんな他愛もないことで人間は嬉しくなるのですから,もっともっと,素直に人と接していきたいものだ,と思いました。
事務所にきて,このリーフレットをしみじみと眺めながら,ふと,政府がこの宣言をしてくれ,とひとりごとを言っていました。いやいや,どこの政党でもいい。過去のことは問わない。「3・11」以後の日本の進むべき道筋を提示するために,政党こそ,迅速に,このような提案をすべきではないか,と。日本の政治家はなにを考え,なにをやっているのか,と嘆息するばかり。もっと早くに,現実と向き合い,てきぱきと対応できないのか,と。新しく舵を切って,進むべき道を提示すること,そんなこともできない腰抜け政治家集団に日本をゆだねておくことはできません。
かといって,すげ替えるべき「首」がない。これが情けない。
いまこそ,政治家は「男」を挙げる絶好のチャンスなのに。
たった一人でもいい。
城南信用金庫のような「提言」を公表してみてほしい。
その意味で,今回の城南信用金庫の快挙にこころからの拍手を送りたい。
よし,明日は,預金通帳をつくりに行こう。そして,息せき切って走ってきてくれた,あのニコニコおじさんと話をしよう。
1 件のコメント:
城南信用金庫のサイトから宣言を拝見しました。銀行に預けることで思考が停止していたことに気がつき、ハッとしました。できることから行動していきたいと思います。
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