2014年11月29日土曜日

断末魔の悪あがき,か。安倍自民党による報道規制。とうとう文書で。

 政府自民党が,折あるごとに報道機関にたいして,さまざまな圧力をかけているという情報を知らぬ人はいないだろう。とりわけ,NHKは政府御用達しの私設報道機関になりさがった・・・と。だから,受信料拒否の運動が展開していることも衆知の事実だ。ネット情報にアンテナを張っている人間からすれば,NHKの流すニュースは,まことにお粗末。政府自民党にとって都合の悪い情報は一切カット。その徹底ぶりは驚くほどだ。

 その姿勢がとうとう馬脚を現した。他のテレビキー局に,こともあろうに「文書」で圧力をかけるという暴挙にでたのだ。その冒頭の書き出しは以下のとおり。

 2014年11月20日
 在京テレビキー局各社
 
  編成局長殿
  報道局長殿
 自由民主党
  筆頭副幹事長 萩生田光一
  報道局長    福井 照
  <選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い>

 このあとに,投票日の12月14日までの報道について,<街頭インタビュー,資料映像等で一方的な意見に偏る,あるいは特定の政治的立場が強調されることのないよう,公平中立,公正を期していただきたい>として「4項目」にわたる要望を明らかにしている。

 「要望書」といえば聞こえはいいが,これはわれわれ国民が政府に対して提出する「要望書」とはわけが違う。「要望書」と見せかけた,政府自民党のまぎれもない「報道規制」そのものだ。要するに「自民党に不利な放送はするな」という恫喝そのものだ。

 その効果はてきめん,というべきか。今朝(29日)の東京新聞の社会面の記事に「評論家の出演中止」「テレ朝『朝生で質問偏る』」という見出しの記事が掲載されている。その冒頭の書き出しは以下のとおり。

 衆院選をテーマにしたテレビ朝日系の討論番組「朝まで生テレビ!」(29日未明放送)で,パネリストとして出演予定だった評論家の荻上(おぎうえ)チキさんが「(政治家ではない)ゲストの質問が一つの党に偏るなどして,公平性を担保できなくなる恐れがある」などとしてテレ朝側から出演を取り消されていたことが,荻上さんへの取材で分かった。(以下,省略)

 これが,いま現在,進みつつある現状の一端なのだ。しかも,これは氷山の一角にすぎないだろう。おそらく,表にでてこない「自粛」や「自発的隷従」は山ほどあろう。もう,すでに,そういう状態になっていたにもかかわらず,この「文書」によって一段と拍車がかかることになる。

 いまや,前代未聞の事態がつぎからつぎへと「目まぐるしく」進展していく。にもかかわらず,そこに歯止めをかけるべきジャーナリズムが機能しない。とっくのむかしに,安倍自民党によってメディアの首根っこが抑えられてしまっているからだ。だから,いまや,報道機関のほとんどが安倍自民党の言いなりだ。そういう,ほぼ完璧な報道規制が日常化してしまっていて,それが当たり前のこととなりつつある。これこそ「公平中立」「公正」を欠く,恐るべき「暴力」装置の完成である。

 もはや,戦前の戦時体制下の大本営発表という報道姿勢となんら変わらない報道が大通りを闊歩している。こういう偏向情報の垂れ流しが,安倍自民党の求める「公平中立」「公正」の求める理想なのだ。そういう状態に報道機関を追い込んでおいて,正義なき選挙を闘おう,というのである。勝負は最初からついている。

 こうした事態を裏返して考えてみれば,それほどまでに安倍自民党はこんどの選挙に危機意識をつよくもっている,という実態がみえてくる。その根底にあるものは,沖縄県知事選挙の自民党の大敗という結果に違いない。この情報をもみ消すために,安倍自民党はありとあらゆる手をつくしている,とも聞く。こんなに大きな画期的なできごと,言ってしまえば歴史的なできごとに,とにもかくにも「蓋」をすること,これがいまの安倍自民党の至上命令になっているようだ。

 だから,報道各社も,沖縄県知事選挙のもたらした重大な意味については,深く立ち入ろうとはしない。それどころか,極力,忌避している,というべきだろう。

 もはや,世も末というべきか。あるいは,安倍自民党の「断末魔の悪あがき」というべきか。そのすべてが,こんどの選挙にかかっている。だからこそ,沖縄県民のような長年の苦悩の結果,至りついた「自覚」と「決断」が,わたしたちにも不可欠なのだ。

 その沖縄県民のとった行動についての「連続講座」の第一回目が,今日(29日)の午後2時から法政大学(市ヶ谷キャンパス)で開催される。題して「沖縄の地鳴りを聞く」。第一回・県知事選で何が起きたか? 講師:松本剛(琉球新報)。

 これから,わたしもこの講座の聴講に出かけるところ。帰ってきたら,また,この報告をしたいと思う。お楽しみに。
コメントを投稿