2014年12月30日火曜日

「スポーツ学」とはなにか・その2.総論について(試論)。

 これから記述することがらは,「スポーツ学とはなにか」のごくごく基本的なラフ・スケッチです。そこで,まずは,「スポーツ学とはなにか」という問いに対する「総論」(試論)に挑戦してみたいと思います。

 「スポーツ学とはなにか」。その総論について(試論)。

 スポーツ学とは,スポーツとはなにか,を明らかにする学の総称です。

 スポーツは人間が生みだした文化です。動物は人間のようなスポーツをしません。では,なぜ,人間はスポーツをするのか。もっと問えば,スポーツする人間とはなにか。なにが,人間をスポーツに駆り立てるのか。スポーツをすると人間のこころやからだはどのように変化するのか。そのゴールはなにか。こうした問いに答えを見出す学,それがスポーツ学です。

 別の言い方をすれば,「スポーツ人間学」。すなわち,スポーツと人間の関係を解き明かす学。では,スポーツをとおしてわたしたちはなにをわがものとし,最終的になにを目指すのでしょうか。それは,スポーツについての正しい知識や技術を習得し,スポーツ的に自立し,みずからを律すること,すなわち,「スポーツ的自律人間」になることです。

 では,「スポーツ的自律人間」とはなにか。

 はじめはみんなスポーツの初心者です。その初心者は,だれかに手ほどきをしてもらい,友だちと切磋琢磨しながら,少しずつスポーツに習熟していきます。つまり,スポーツの実践をとおして,知識や技術を学んでいきます。こうして徐々に生涯スポーツや競技スポーツに習熟していきます。そして,ある程度のレベルに達すると,こんどは,みずからのスポーツ実践の計画・立案をし,実践を記録し,分析し,反省点を見出し,さらなるステップ・アップを目指すことができるようになります。すなわち,スポーツ実践者として自立し,さらに,みずからを律することができるようになること,それが「スポーツ的自律人間」のイメージです。

 したがって,スポーツ学の中核をなす領域は「スポーツ実践学」です。わたしたちは,まずは,実践をとおしてスポーツにかかわるさまざまな知識や技術を学びます。やがて,スポーツ実践のレベルが上がってきますと,より精度の高い科学的な根拠を求めるようになります。

 この要求に応える学が「スポーツ科学」です。この領域では,さまざまな仮説・実験・検証を繰り返しながら,スポーツ実践のレベル・アップに役立つ知見を探求していきます。そして,この領域で得られた科学的な知見がスポーツ実践に応用されることになります。こうして,スポーツ実践学とスポーツ科学が結びつくことになります。

 そうして,さらにレベル・アップに成功した人たちは,徐々に指導者から自立し,みずからを律する力を身につけ,最終ゴールである「スポーツ的自律人間」を目指します。そして,やがては指導者への道を切り拓くことになります。その過程で必要な学が「スポーツ文化学」です。つまり,「スポーツとはなにか」という最終課題に迫っていくことになります。ですから,この領域の中心となる学は,スポーツの思想・哲学であり,歴史です。さらには,スポーツ社会学やマネージメント,経営・管理学などが加わっていきます。

 以上が,「スポーツ学とはなにか」の総論(試論)です。
 

 もう一度,整理しておきますと,まずは「スポーツ実践学」があり,それを支える「スポーツ科学」が加わり,最終的なブラッシュ・アップをするための「スポーツ文化学」があるということになります。

 イメージとしては,スポーツ実践学⇨スポーツ科学⇨スポーツ文化学,という流れとなります。

 とりあえず,ここで一端切って,次回はこのつづきの試論にチャレンジしてみたいと思います。
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