2013年11月6日水曜日

「誤表示」と「パソコンの変換ミス」との類似性。無責任の源泉。

 連日「誤表示」ニュースがつづく。もう,いい加減にしてほしい。
 どこの,だれが,いつから使いだしたのか。「誤表示」ということばを。
 メディアは,なんの考えもなく,このことばを垂れ流す。

 一度,よく考えてみよう。
 「誤表示」?

 誤った表示・・・表示が誤っている・・・表示が悪い?・・・表示を正しくすればいい?・・・無責任。
 誤った表示・・・だれかが表示を間違えた・・・間違えたのはだれだ?・・・責任問題。
 誤った表示・・・だれかが違う表示を指示した・・・意図的に・・・犯罪である。

 こんなことを考えていたら,よく似た前例を思い出す。
 「パソコンの変換ミス」ということば。
 わたしが現役だったころ,ゼミや会議のレジュメに「誤字」を指摘されると,「パソコンの変換ミスです。訂正してください」という。学会の発表資料でも同じことが,いまも繰り返されている。いちいち言うのも面倒なので黙っているが,とんでもないことがまかりとおっている。

 パソコンの変換ミスです・・・パソコンが間違えた・・・パソコンのせい・・・責任転嫁・・・無責任。

 パソコンは,指定されたとおりに応答するだけだ。だから,変換ミスをしたのはパソコンの使用者だ。使用者が指示した熟語を正しく見分けることができなかっただけの話だ。つまり,使用者のうっかりミス,使用者の能力不足,使用者は正しいと信じて疑わなかった,といろいろのレベルの違いがそこにはある。それらを全部,覆い隠して「パソコンの変換ミスです」と言い訳をする。明々白々の責任転嫁。無責任。

 近くのスーパーに買い物にいくと,「白身の魚」と表示されたフライが「激安」で売られていることがある。たまたま眼にしたときに,背筋が寒くなった。あッ,ナイル・パーチだっ!まだ,流れてくるのか?それとも,また,新たなナイル・パーチのような魚が別のルートで流通しているのだろうか?いずれにしても「激安」である。

 なにも知らない人は買っていくだろう。あるいは,知っていても買わなくてはならない家政の都合の人もいるだろう。わたしも食指がちらりと動く。以前,食べたことがあるが,ほとんどなんの違和感もない。知らなければ,まったくない。むしろ,とても美味しい。いずれにしても,みごとに消費されていく。だから,そのルートは健在だ。

 「白身の魚」は誤表示なのか,そうではないのか。みごとなグレイ・ゾーンの用語だ。ちかごろの魚売り場の鮭などは,きちんと産地が表示されていることが多い。それによって値段に大きな差がある。が,わかりやすくていい。ここに「誤表示」をされたら,よほどの人でないかぎり見分けはつかない。それをうっかりミスでした場合と確信犯的にやった場合との区別がつかない。つまり,確たる証拠が見つけにくい。

 こうして,無責任体制がどんどん拡大している。そんな社会にだれがしたのか。われわれである。この際,消費者は声を大にして怒るべきである。あるいは,購入拒否/レストラン利用拒否をすべきである。とりあえずは,手っとり早いところから実行していくしかないだろう。

 諸悪の根源の一つに「誤表示」というメディアの垂れ流し的用法があり,それを無批判に受け入れているわれわれの無責任もある。このことをこんごも注視していきたい。そして,できるところから行動を起こすべし,とひとりで怒っている。

 とりあえず,ひとこと,まで。

〔追記〕
※今日(6日)になって,近鉄系旅館の北田社長が「誤表示」ではなく,「偽装表示」であったことを認め,辞任する見込み(YOUTUBE)。内部告発から明白になった模様。さて,他のホテル系の「誤表示」はどこまで頑張るつもりなのだろうか。もはや,だれもがかぎりなく「偽装表示」「虚偽表示」であると信じて疑わないところにきているというのに・・・・。はやり,「責任」をとってけじめをつけてもらいましょう。それとも,ホテル系のレストランでは食事をしないボイコット運動でもはじめますか。とはいえ,その他のところも怪しいかぎりだが・・・・・。

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