2013年11月13日水曜日

老人は肉を食え,だどっ?! NHKクローズアップ現代の制作者のみなさん,大丈夫ですか?

 老人は肉を食べてはいけない,とかつて栄養学の権威者といわれる人がテレビで声高らかに仰った。そのとき,わたしは「ヘエッ,そんなもんかねぇ」と半信半疑。でも,その後に登場した多くのテクストも同じように,老人は肉を食べない方がいい,と書いてありました。わたしは大いに疑問を感じながら,栄養学の権威者がそう仰るのなら,そうなのかなぁ,といぶかしげに考えていました。でも,そのころのわたしは(60歳),どういうわけか肉がとても好きで,美味しくて,一週間に2,3回は肉を食べたいと思っていました。ですから,栄養学の先生方のいうことを無視して,「食べたいものは食べる」という原則のもとに,食べたくなったら肉を食べる,を実行していました。そして,魚が食べたくなったら魚を食べる。野菜が食べたくなったら野菜を食べる。つまり,そのときのからだがなにを食べたいと言っているか,そのときのからだの「声」に耳を傾け,それに従うことにしていました。そして,こんにちまで生きてきました。

 まあ,いまさら断るまでもありませんが,わたしは徹底して栄養学などの知見は無視して,いま,なにが食べたいか,というその日,その時のからだの声に忠実にしたがうことを心がけてきたつもりです。それがよかったか,どうであったかは,いまのわたしにはわかりません。が,いまのわたしは,絶好調で,なにも言うことはありません。間違いなく,絶好調です。

 正直に言っておきますと,栄養学を,半分は徹底的に勉強した成果であると思いますが,あとの半分は徹底的に栄養学を無視した結果なのだろう,と思っています。つまり,科学を半分信じて,あとの半分はわたしのからだの声に比重を置きながら,生きてきたということです。

 ところが,今日(12日)のNHKクローズアップ現代の番組をみていて,「冗談じゃあない」とまたまた大きな声でテレビに向かって怒鳴っていました。たぶん,このマンションのとなりの部屋の人ばかりではなく,上下左右すべての人たちに,わたしの怒鳴り声が響きわたっていたと思います。申し訳ありませんでした。お許しください。

 でも,どうしても抑え難い思いを声にすることは,その瞬間くらいは許してもらえるのではないか,とみずからの甘えの気持にもたれかかりながら,本音の気持を声にして思いっきり吼えていました。ご迷惑をおかけしました。もし,よろしければ,こんご,わたしが吼えているときには,どうぞ,押しかけてきてください。いったい,なにごとですか,と。その代わり,あとは,わたしの,Der getrunkener Mensch (単なる酔っぱらい)と成り果てた,もう一人のわたしという人間とお付き合いをしていただきます。

 でも,酔っぱらってからの発言は意外とことの本質をとらえているように思います。そこには,嘘も,計算も,打算もなにもありません。むしろ,わたしの正直な本音が露呈しています。ですから,わたし自身としては,酔っぱらって,夢中になって話していることのなかに,むしろ,真実があるのではないか,と思っています。ですから,どうぞ,ご心配なく。

 今日のテレビで「むかっ」ときた最初は,以下のとおりです。
 冒頭で,三浦雄一郎を紹介しながら,肉をもりもり食べている姿をアップで強調します。そして,すぐに,老人は肉を食べましょう,というキャプションがつづきます。そして,三浦雄一郎さんが元気な秘密は「肉をもりもり食べることにあった」という,まことしやかな,じつにいい加減なコメントをつけて,そこから話を展開していきます。

 このやり方に最初の異議申し立てです。なぜなら,三浦雄一郎さんという人は,並のひとではありません。言ってしまえば,一種の化け物です。平均値から大きくはみ出した,異常に丈夫な人間です。その桁外れな異常な日常を生きている三浦雄一郎さんを,歳をとっても元気でいられるんですよ,というサンプルとして冒頭に提示していることです。

 しかも,そのすぐあとに,88歳でカメラを片手に元気に写真を撮って歩いている関屋さんという女性が紹介されます。そして,元気なことはこれまでと同じように変化していないけれども,歩くときの歩幅が狭くなった,と関屋さんは嘆きます。自宅から駅まで歩くのに,これまでよりも時間がかかるようになって困る,と言わせています。

 映像をみるかぎりでは,とんでもない,年齢不相応に元気一杯です。なのに,関屋さんの一日の食事のメニューを紹介して,これでは栄養不足である,とコメントしています。しかし,どう考えてみても,わたしの一日のメニューよりもはるかに栄養価のあるものを食べていらっしゃいます。なのに,関屋さんの衰えは栄養不足にある,と断定しています。

 ですから,わたしは吼えてしまいます。おれよりいいものを食っているぞっ!,と。じゃあ,おれも栄養不足なのかっ!,と。

 でも,番組では,こういう人は体内の「アルブミン」という蛋白質が少なくなっていて,筋肉が衰え,血管が脆くなっていて,免疫力も低下している,と科学的な根拠を提示し,だから,歩くスピードが低下するのだ,と説明します。そして,その理由を,関屋さんが肉を食べないから栄養失調となり,筋力が低下するのだ,というところにもっていきます。しかも,たった一日だけのメニューを取り上げての説明です。せめて,一週間のメニューを提示してから結論づけてほしい。

 ですから,「えっ?冗談じゃない!」と思わず大きな声をだしてしまうわたし。

 しかも,ご丁寧に,その根拠として,実験データを提示しながら,名古屋大学名誉教授の蔦谷さんが説明してくれます。老人とはいえ,4,50歳代と同じ肉を食べてほしい,と。仰る。ほんまかいな,とわが耳を疑ってしまいます。まさに,木をみて森をみない,そういうサイエンス偏重の典型的な例をみる思いがしました。蔦谷さんは,たぶん,もっと丁寧な説明をしたはずです。問題は,こんなレベルの低い編集をして平気でいる番組制作者の横暴にある,とわたしは考えています。

 しばらく前までのクローズアップ現代は,もう少しきめ細かな分析をした上で,それなりの結論を導き出していたように思います。ここにきて,急速にレベル・ダウンしているように思えて仕方がありません。粗製濫造というべきか,なんともお粗末としかいいようがありません。

 NHKさん,ほんとうに大丈夫でしょうか。
 こんな番組を垂れ流しているようでは,受信料を拒否するしかありません。
 本気でご一考のほどを。


 
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