奄美自由大学(今福龍太主宰)の初日(9月2日)の夜の宴会は,加計呂麻島のスリ浜の民宿「マリンブルー・カケロマ」の食堂で,延々と果てることなくつづきました。若き唄者の徳原大和さんの三線に今福さんが絡んで,島唄の掛け合いがあり,はたまた,民宿の主人とその仲間たちのバンド演奏(これは想定外だったこと,つまり,サプライズ企画であったことがあとでわかりました)があったり,と楽しい時間でした。
それよりなにより不思議だったのは,初日の夕食が午後9時のスタートだったことです。島尾ミホさんの生誕地の集落を散策しているうちに日が暮れてきて,ああ,もう午後の8時だと知ったときから「あれっ,夕食は何時からなのだろうか」と考えました。が,そんなアナウンスはなにもなく,しかも,だれも疑問にも思っていない様子。
ようやくスリ浜の民宿にたどりついたときに,「夕食は午後9時からです」というアナウンスがありました。部屋割にしたがって,3人部屋に向かいました。ここで初めて「わたしはこれこれと申します。よろしくお願いいたします」と自己紹介。それまで,ところどころで顔が合った人とはそれとなく「これこれと申します」という挨拶をした程度で,あとは暗黙の了解事項だといわぬばかりに,なにげなく近くにいる人と会話を楽しんできました。
で,せめて,どこかのタイミングで自己紹介なり,参加者のご紹介なりがあるものと思っていましたので,あるとすれば,この夕食兼宴会のはじまりのときだろうと思っていました。そんなことを思いながら,部屋で荷物を開いて着替えをしたら,もう午後9時です。急いで食堂に向かいましたが,まだ,ほとんどだれもいません。ふと,入り口の食堂とは反対側を覗くと,そこに同行者の数人の人と見知らぬ人とが島酒を囲んで飲みはじめていました。どうしようかな,とうろうろしていたら,「どうぞお掛けください」という。聞いてみたら,この民宿のご主人だという。そのうち,みなさん揃いますから,それまで飲みながら待ちましょう,とのこと。
それでは,ということで飲みはじめたこの黒糖焼酎(名前は覚えていません)が美味しくて,しかも,すきっ腹ですから,あっという間に酔いがまわってきました。酔いがまわってくれば,いつもの勢いがでてきて,おしゃべりがはじまります。みなさんも同じようだったらしく,自己紹介もなにもなく,長年の友人気取りでおしゃべりがはじまり,意気投合。ここで,食べ物もなしに,黒糖焼酎だけで相当量を飲んだなぁ,とぼんやり記憶に残っています。つまり,みなさんの集合が遅かったということです。あとで,よくよく聞いてみたら,みなさんシャワーを浴びて,それからやってきたとのこと。なぁーんだ,まじめなわたしたちだけが時間どおりにやってきて,そのまじめな人間だけで,宴会をはじめていたという次第です。
三々五々に,集まってきた人から食事をはじめています。飲みたい人は飲む。おしゃべりをする人はおしゃべりをする。いつとはなしに,もう,夕食兼宴会ははじまっていたのです。テーブルごとに,違った黒糖焼酎がおいてありましたので,みなさん,好きな焼酎を求めて移動しています。わたしも,ひととおり味くらべをしようと思って,あちこちのテーブルに出張。いつのまにか,美味しい黒糖焼酎のある(つまり,自分の口に合う)テーブルに腰をおろして,相手がどういう人であるかも知らないまま,勝手におしゃべりを楽しんでいました。
そんな会話のなかで,わたしが「居酒屋『延命庵』を開店計画中である」という話をしたら,それがどうもうけたらしくて,「開店したらぜひ誘ってください」という人だらけ。どなたが,どういう人であるかも,名前も知らないままで(途中,何人かの人とは名乗りあった記憶があるのですが,ほとんど忘れてしまっています),「声をかけますので,ぜひ,よろしく」と機嫌よく応答していたらしい(この辺からますます記憶が遠くなっています。つまり,酔いがまわってきていた,ということ)。
こんな話を今福さんにした記憶はまったくないのですが,昨日,メールをいただいて「近日中に数名を誘って居酒屋『延命庵』に伺います。もちろん,とっておきの黒糖焼酎を持って・・・」とあり,びっくり仰天でした。そうか,手当たり次第に,だれかれ構わず同じ話をしていたらしい,といまごろになって気づきました。お恥ずかしい。宴会は12時を過ぎても終わる気配もなく,2時,3時とつづきました。どうやら,眠くなった人から順番に部屋にもどっていったようです。が,わたしは途中からほとんど記憶が断続的にしか残っていません。それほどに「酔っぱらった」ということです。こんなことは,おそらく10年ぶりのことではないか,と思います。自分の部屋には,同宿の若者に抱き抱えられてもどった,と翌朝,教えてくれました。よくみると,メガネはひん曲がったまま。これをみて,慄然としてしまいました。
ちょっと恥ずかしい話を書いてしまいましたが,それほどに開放的な,年齢も性もなんの関係もなく,もちろん職業も関係なく(第一,どなたがどういう職業の人なのか,そのときは知りませんでした),思いおもいにその「場」の力に促されるかのように,楽しい会話がはずみました。その雰囲気に年甲斐もなく呑まれてしまった,と正直に告白しておきます。失礼があったとしたら(それも記憶がありませんので),この場をお借りしてお詫びいたします。
その代わりといってはなんですが,お知らせくだされば居酒屋『延命庵』にご招待させていただきます。というわけで,居酒屋『延命庵』は,今福さんがお出でくださるということですので,その日を「開店記念日」にしたいと考えています。もし,開店することができました暁には,このブログで報告させていただきます。そのあとは,どうぞ,ご連絡くださった方から順番にご招待させていただきたいとおもいます。
ただし,この居酒屋は,原則として週に1回,月に4回,それを限度に開店することを考えています。くり返しになりますが,料金は無料,持ち込み可(いいえ,持ち込み「大歓迎」),楽しい話題をつまみに,密度の濃い時間を過ごす,というのが大原則です。したがって,場合によっては,かなり順番待ちということが起こるかもしれません。その節はお許しください。連絡はメールでお願いいたします。わたしのメール・アドレスは,事務局の濱田さんにお尋ねください。あるいは,このブログにコメントを入れてくだされば,わたしの方で確認をさせていただきます。(メール・アドレスの書いてあるコメントは公開しませんので,ご安心ください)。
というわけで,居酒屋『延命庵』はいよいよ開店します。いつになるかは,今福さんのご都合次第ということです。いまから,わくわくしながら,お待ちしています。どうぞ,よろしくお願いいたします。
それよりなにより不思議だったのは,初日の夕食が午後9時のスタートだったことです。島尾ミホさんの生誕地の集落を散策しているうちに日が暮れてきて,ああ,もう午後の8時だと知ったときから「あれっ,夕食は何時からなのだろうか」と考えました。が,そんなアナウンスはなにもなく,しかも,だれも疑問にも思っていない様子。
ようやくスリ浜の民宿にたどりついたときに,「夕食は午後9時からです」というアナウンスがありました。部屋割にしたがって,3人部屋に向かいました。ここで初めて「わたしはこれこれと申します。よろしくお願いいたします」と自己紹介。それまで,ところどころで顔が合った人とはそれとなく「これこれと申します」という挨拶をした程度で,あとは暗黙の了解事項だといわぬばかりに,なにげなく近くにいる人と会話を楽しんできました。
で,せめて,どこかのタイミングで自己紹介なり,参加者のご紹介なりがあるものと思っていましたので,あるとすれば,この夕食兼宴会のはじまりのときだろうと思っていました。そんなことを思いながら,部屋で荷物を開いて着替えをしたら,もう午後9時です。急いで食堂に向かいましたが,まだ,ほとんどだれもいません。ふと,入り口の食堂とは反対側を覗くと,そこに同行者の数人の人と見知らぬ人とが島酒を囲んで飲みはじめていました。どうしようかな,とうろうろしていたら,「どうぞお掛けください」という。聞いてみたら,この民宿のご主人だという。そのうち,みなさん揃いますから,それまで飲みながら待ちましょう,とのこと。
それでは,ということで飲みはじめたこの黒糖焼酎(名前は覚えていません)が美味しくて,しかも,すきっ腹ですから,あっという間に酔いがまわってきました。酔いがまわってくれば,いつもの勢いがでてきて,おしゃべりがはじまります。みなさんも同じようだったらしく,自己紹介もなにもなく,長年の友人気取りでおしゃべりがはじまり,意気投合。ここで,食べ物もなしに,黒糖焼酎だけで相当量を飲んだなぁ,とぼんやり記憶に残っています。つまり,みなさんの集合が遅かったということです。あとで,よくよく聞いてみたら,みなさんシャワーを浴びて,それからやってきたとのこと。なぁーんだ,まじめなわたしたちだけが時間どおりにやってきて,そのまじめな人間だけで,宴会をはじめていたという次第です。
三々五々に,集まってきた人から食事をはじめています。飲みたい人は飲む。おしゃべりをする人はおしゃべりをする。いつとはなしに,もう,夕食兼宴会ははじまっていたのです。テーブルごとに,違った黒糖焼酎がおいてありましたので,みなさん,好きな焼酎を求めて移動しています。わたしも,ひととおり味くらべをしようと思って,あちこちのテーブルに出張。いつのまにか,美味しい黒糖焼酎のある(つまり,自分の口に合う)テーブルに腰をおろして,相手がどういう人であるかも知らないまま,勝手におしゃべりを楽しんでいました。
そんな会話のなかで,わたしが「居酒屋『延命庵』を開店計画中である」という話をしたら,それがどうもうけたらしくて,「開店したらぜひ誘ってください」という人だらけ。どなたが,どういう人であるかも,名前も知らないままで(途中,何人かの人とは名乗りあった記憶があるのですが,ほとんど忘れてしまっています),「声をかけますので,ぜひ,よろしく」と機嫌よく応答していたらしい(この辺からますます記憶が遠くなっています。つまり,酔いがまわってきていた,ということ)。
こんな話を今福さんにした記憶はまったくないのですが,昨日,メールをいただいて「近日中に数名を誘って居酒屋『延命庵』に伺います。もちろん,とっておきの黒糖焼酎を持って・・・」とあり,びっくり仰天でした。そうか,手当たり次第に,だれかれ構わず同じ話をしていたらしい,といまごろになって気づきました。お恥ずかしい。宴会は12時を過ぎても終わる気配もなく,2時,3時とつづきました。どうやら,眠くなった人から順番に部屋にもどっていったようです。が,わたしは途中からほとんど記憶が断続的にしか残っていません。それほどに「酔っぱらった」ということです。こんなことは,おそらく10年ぶりのことではないか,と思います。自分の部屋には,同宿の若者に抱き抱えられてもどった,と翌朝,教えてくれました。よくみると,メガネはひん曲がったまま。これをみて,慄然としてしまいました。
ちょっと恥ずかしい話を書いてしまいましたが,それほどに開放的な,年齢も性もなんの関係もなく,もちろん職業も関係なく(第一,どなたがどういう職業の人なのか,そのときは知りませんでした),思いおもいにその「場」の力に促されるかのように,楽しい会話がはずみました。その雰囲気に年甲斐もなく呑まれてしまった,と正直に告白しておきます。失礼があったとしたら(それも記憶がありませんので),この場をお借りしてお詫びいたします。
その代わりといってはなんですが,お知らせくだされば居酒屋『延命庵』にご招待させていただきます。というわけで,居酒屋『延命庵』は,今福さんがお出でくださるということですので,その日を「開店記念日」にしたいと考えています。もし,開店することができました暁には,このブログで報告させていただきます。そのあとは,どうぞ,ご連絡くださった方から順番にご招待させていただきたいとおもいます。
ただし,この居酒屋は,原則として週に1回,月に4回,それを限度に開店することを考えています。くり返しになりますが,料金は無料,持ち込み可(いいえ,持ち込み「大歓迎」),楽しい話題をつまみに,密度の濃い時間を過ごす,というのが大原則です。したがって,場合によっては,かなり順番待ちということが起こるかもしれません。その節はお許しください。連絡はメールでお願いいたします。わたしのメール・アドレスは,事務局の濱田さんにお尋ねください。あるいは,このブログにコメントを入れてくだされば,わたしの方で確認をさせていただきます。(メール・アドレスの書いてあるコメントは公開しませんので,ご安心ください)。
というわけで,居酒屋『延命庵』はいよいよ開店します。いつになるかは,今福さんのご都合次第ということです。いまから,わくわくしながら,お待ちしています。どうぞ,よろしくお願いいたします。
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