2016年1月1日金曜日

「暮々満湖之景」(伊藤博文)。ことしも暮れていきます。

 いよいよ大晦日。ことしも暮れていきます。
 積み残した仕事のあまりの多さに後ろ髪を引かれながら・・・・。
 時間の流れに棹さすことはできません。が,それでもできることなら,時間を止めておきたい・・・。
西の空に沈む太陽を,もう一度,押し戻して,時間を確保した・・・という八郎潟伝説を思い出しながら・・・・。

 同じ西の空に太陽が沈む光景を,滋賀県知事室から眺めていた伊藤博文は,当時の知事に揮毫を頼まれ,大きな文字で「暮々満湖之景」と書きました。同じ夕日が沈む光景を眺めていた知事は感動して,この書を立派な掛け軸に表装して知事室に飾りました。数年後に,この知事室を尋ねた伊藤博文は,この掛け軸をみるやいなや,いきなり駆け寄って行って引きずり下ろし,ずたずたに割いて破り捨てた,という有名な話があります。

 そして,ひとこと。「お前はアホか」と。

 当時の宰相は,こんなジョークを大まじめに揮毫して,書き与え,相手の器の大きさを測っていたと考えると,なかなか興味深い話ではあります。

 こんなことを思い出したのは,暮れの慌ただしさを目の前にして,これを余裕でやりすごせるようになるのはいつのことやら,と考えてしまったからです。もっと器が大きかったら,こんなにあくせくしなくてもやり過ごすことができるだろうに・・・と。でも,持って生まれた器のサイズは,いかんともしがたく,多少の努力で補正はできたとしても,本性が変わるわけではありません。

 で,伊藤博文の揮毫の話からさらに飛躍して,そうだ,書き初めをしよう,と思い立ったことも正直に書いておきましょう。じつは,毎年,書き初めをしようと考えるのですが,はたせないままでした。ですから,こんどこそはなんとか実行してみよう,と。

 さて,そのとき,わたしはなんと書くのだろうかと想像してみました。これはなかなか楽しい想像で,いくつもの名句が浮かんでは消えていきます。ついでに,筆ペンで,裏紙を使って,つぎつぎに書いて遊んでみました。これは大晦日の遊びとしては最高です。もう,やらなくてはならないことを放り投げて,居直っています。そして,早速,思いっきり自由な書体で書きなぐってみました。いえいえ,文字どおり「書き殴り」ました。この遊びは,なかなか楽しく,来年の年間をとおしてのカリキュラムのひとつに,ぜひ,加えたいとおもいます。

 まあ,こんな戯事でもして遊ぶくらいの余裕がないと,世の中,面白くないことだらけでやってはいけそうにありません。ことし最後のブログということで,こんな戯文を書いてしまいましたことをお許しください。

 それでは新年もまたよろしくお願いいたします。
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