2014年10月14日火曜日

東京湾河口に残るセシウム,局地的に高濃度。オリンピックは大丈夫か。

 台風一過。朝から青空がひろがり,さわやかな風が吹き,本格的な秋の到来を告げています。しかし,その裏には多くの被災者の存在があります。いまも,その対応に追われている方も多いと思います。まずは,こころからのお見舞いを申し上げます。

 そんな台風情報に追われた昨日(10月13日)の東京新聞一面トップには,「福島事故放出セシウム」「東京湾河口 残る汚染」「海底の土 局地的に高濃度」という大きな文字が躍っています。

 
同じ26面には「汚染 国の発表とズレ」「6年後に五輪・・・全域調査を」「東京湾の放射能汚染の現状」という見出しの大きな記事が掲載されています。

 
インターネット上では,東京都の空気の汚染も,想定以上の速さで悪化が進んでいるという情報が流れています。もちろん,こちらにもしっかりとした調査方法とその結果にもとづくデータが提示されています。

 フクシマが手も足も出せない状態である以上,空気や水(海・川)や土(とくに,山の汚染は雨とともに川に流れてくる)の汚染は着実に進行していきます。最終的にどうするのかという基本方針すら決まらないまま,放置されています。このままでは,何万年,何十万年という長期にわたって,フクシマの放射能は垂れ流しにする以外に方法はありません。なのに「under control 」と嘯いたまま,この言説を修正しようともしません。

 国際社会は,この現実を息をひそめて,じっと見守っています。そして,さまざまな研究団体から,フクシマ問題に対する協力,支援,援助の手がさしのべられています。しかし,政府は一顧だにせず,それらを拒否しています。そういう団体が来られたら困る事情があるからです。かんたんに言ってしまえば,「秘密保護」です。それほどに原発には「隠し事」が多いということです。

 ですから,メディアをとおして流れてくる情報も,そのほとんどが限られた情報にすぎません。つまり,権力にとって痛くも痒くもない情報ばかりです。その意味では,みごとに「 under control 」されています。

 その点にしびれを切らした東京新聞は,とうとう自社調査をはじめました。その結果の一部が,13日の新聞記事というわけです。それも,まだまだ,初歩的な手法による調査でしかありません。それでも,これまで秘匿されていたに違いない新たな事実が明らかになってきています。

 そのポイントは,東京湾河口にセシウムが多くたまっている,という事実です。とりわけ,荒川河口で高濃度のセシウムが検出された,という事実です。そのほかにも,多摩川河口と千葉県の花見川河口(ここのセシウムは驚異的な値を示している)からも,無視できないセシウムが検出されています。

 東京五輪との関連でみると,この荒川河口と旧江戸川河口の間に挟まれる立地に,葛西臨海公園があり,ここでカヌー競技が開催される予定になっています。山深き渓谷の激流に起源をもつカヌー競技を,わざわざ葛西臨海公園の一部をつぶして,常設のカヌー競技場を建造しようというのです。しかも,海水は使えない(ルール)ので,大量の真水をプールして,それを循環させるというのです。東京都青梅市にあるカヌー競技場を使えば,こんな馬鹿なことをしなくても済みます。海に面したところに渓谷を人工でつくる,という愚はだれの目にも明白です。

 「8㎞圏内」で五輪を,という東京都の提案の諸矛盾の原点がここにあります。この問題については,いずれ詳しく論じてみたいと思っています。

 まずは,東京湾河口のセシウムが「局地的に高濃度」という事実に注目しておきたいと思います。と同時に,東京都の空気汚染の問題も,東京新聞独自の調査を実施し,その結果を公表してもらいたと期待しています。

 というところで,今日のところはここまで。
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