2015年4月30日木曜日

『スポートロジイ』第3号ができあがりました。感無量。こみ上げるものあり。

 待望の『スポートロジイ』第3号の見本刷りができあがってきました。実際に店頭に並ぶのは連休明けになる予定。表紙の色は,ややグリーン系の薄いものにしてみました。発生学的にいいますと,生命の始原はまだ,海水のなか。『スポートロジイ』の生命もまだ揺籃期。これから少しずつ確固たるものに向けて努力を積み上げ,やがて陸生の植物になることを目指します。そんなイメージを籠めてみました。

 
本来の予定としては,昨年の4月に第3号は誕生することになっていました。が,わたしの突然の病気により,それどころではなくなってしまいました。一時は,もう第3号を刊行することは不可能か,と絶望の淵に立たされました。緊急入院のときには胃潰瘍という診断でしたが,それから組織検査を経て胃ガンの診断に。ステージ「3-C」。要するに末期癌の一歩手前。宣告を受けて3日ほど考え抜き,これまでか,と腹をくくりました。

 胃を三分の二切除。そこから驚異的と担当医が言うほどの回復ぶりをみせ,術後,10日で退院。その後は,抗ガン剤治療でさんざん悩まされ,ついに抗ガン剤治療を放棄。再発・転移のリスクを背負ったまま,こんにちにいたっています。その詳しい経過については,この第3号の「編集後記」に書いておきました。そちらで,ご確認いただけると幸いです。

 いまは,残された命を精一杯生き切ることに専念。つまり,胃ガンのことは忘れて,面白いと思えることに全力投球をすること。その代わりに,世の中の義理を欠くことがあってもいい,と割り切ることにしました。ですから,いまでは,不義理をあちこちに残したまま,好き勝手な生活をさせてもらっています。ことしの3月で満77歳に突入しましたので,「惚けたふり」でもしているうちに,やがて立派に「惚けて」くるだろう・・・とそんなことを夢見たりしています。と同時に,もう,いつ死んでもいい,という覚悟もできてきました。

 サクセスフルエイジング。

 そんな経過をたどっての第3号の誕生でした。ですから,感無量。密かにこみ上げるものがありました。それには,もう一つの大きな理由がありました。

 かんたんに言ってしまえば,内容の充実ぶりです。西谷修さんの特別講演の採録内容が素晴らしく,それがこの第3号の中心をなす軸になっていて,それを二つの特集が側面から支えるような効果を発揮しているからです。つまり,第一特集のコートジボワールのダン族のすもうであり,第二特集の太極拳です。もう一歩,踏み込んでおけば,西谷さんの提起してくださったジャン=ピエール・デュピュイの「破局の思想」に対して,真島一郎さんの「ダン族のすもう」と劉志さんの「太極拳と道家思想」がみごとに応答しているからです。

 いささか我田引水的な語りになってしまいましたが,実際にどうであるかは,現物でご確認いただければ,とおもいます。入手方法は,できれば書店で,見つからない場合は,みやび出版への発注でご確認ください。いずれ,リーフレットができあがってくる予定です。それが手に入りましたら,このブログでも紹介させていただきます。

 ということで,今日のところは,とりあえず第3号が間もなく書店に並びます,というご案内まで。
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