2011年1月2日日曜日

『IPHIGENEIA』の編集業務にとりかかる。

 今日の午前中に,竹村編集長から『うえねうさら』(Ueneusar)(21世紀スポーツ文化研究所発行のWebマガジン)の第2稿がとどいた。なかなか刺激的な内容なので,今回は食い入るように読み込んでしまった。専門領域がまったく違う,されどそれぞれの分野の最先端に立つ若き専門家たちの「Physical」ということばから浮かぶイメージを文章にしてもらったものだ。竹村編集長の教え子で,いずれも俊秀なる若者たちだ。その文章を読んでみると,なるほどなぁ,と感心してしまう。やはり,われわれはもっと違う空気を吸わなくてはいけない,と深く反省。とりわけ,自然科学に従事している若い研究者たちは,われわれ世代の自然科学系の研究者たちとはちょっと次元の違うところに立っているようにおもう。たとえば,「オートポイエーシス」の考え方について,なんの迷いもなく一刀両断のもとに切り捨ててしまう。この歯切れのよさに,わたしなどは呆然としてしまう。そのかれは,ロポット君に感情をもたせ,話をしなくても,人間との気持ちが通じ合えるところまで,研究をすすめたいと夢を語っている。もはや,「オートポイエーシス」などといって喜んでいる場合ではなさそうだ。その専門家である河本英夫さんに読ませてあげたいとおもうほどだ。
 このほかにも魅力的な話題がいっぱいである。たとえば,陶器とやきものの違いを知ったときの感動を語る自称「やきもの屋」さんの話も,まさに「Physical」の核心をついている。そして,モノ(オブジェ)に「吸いよせられる身体」について語る。これには参った。オブジェをどのように語ろうかと考えあぐねていたときだけに,わたしには眼からウロコであった。この君には逢いにいきたいとすらおもう。常滑で「やきもの屋」として修行している,という。文章もなかなか読ませる。とても深いところで自己と向き合ってきていることがよくわかるし,そこから「やきもの屋」としての取り組みをしているからであろう,表現の手段が違うだけで,考えていることは同じだから説得力のある文章になっている。しかも,とてもわかりやすい。直接,逢ったことがなくてもなんとなく人柄が透けてみえてくる,そんな思いである。
 こんな話がつぎからつぎへとでてくる。まもなく,研究所のHPにアップされるとおもわれるので,そちらを楽しみにしていてください。

 で,やはりいい刺激をうけると,こちらにもエネルギーが乗り移ってくる。「ISC・21」のWebマガジンが気合の入った内容でまもなく発行されるとなれば,黙ってはいられない。意気消沈して手が出せないでいた「ISC・21」の研究紀要『IPHIGENEIA』の編集業務を放っておくわけにはいかない。と,ようやく気を取り直して,今日の午後からとりかかった。今福さんの『ブラジルのホモ・ルーデンス』と西谷さんの『理性の探求』の二つの合評会の載録ゲラに「小見出し」を入れる作業から。二つとも,まずは,さっと眼をとおしておいてから「小見出し」をつけるべく着手。久しぶりに読んだからか,とても新鮮で,自分で驚いている。こんな内容だったのだろうか,と。
 とりわけ,西谷さんの本の合評会は,想像していたよりもはるかに質の高い議論が展開されている。松浪,三井,松本の3氏がおおいに気を吐いたということだ。だから,それに触発されるようにして,西谷さんがのりのりで応答してくださっている。読んでいて心地よい。その間に割って入るようにしてしゃべっているinamasa氏の発言がまことに貧弱なので,めげてしまっている。文章の推敲も下手くそだ。これではどうしようもないので,さらに,文章に手を加えている。時間がいくらあっても足りない。が,活字になるということは怖いことなので,可能なかぎりきちんとしておこう,と必死のパッチである。こういう時間もなかなかいいものだ。
 お蔭で,ことしの年賀状は相当に遅れてしまいそうだが,背に腹は代えられぬ。まずは,これをやり終えてからだ。いやいや,大急ぎで片づけなくてはならない仕事はまだまだあるのだ。しかも,大物だ。でも,一つひとつこなしていくしか方法はあるまい。
 昨日につづいて今日も鷺沼の事務所に出勤である。ことしは休日なしの日がどこまでつづくのやら・・・・と半分楽しみにしている。なぜなら,事務所で過ごす時間は休日を送っているのとほとんど変わらないのだから,本人はなんの文句もない。じつに楽しい。というのは,人に使われて仕事をしているのではなくて,ひたすら,自分の道楽のために時間を使っているのだから・・・・。考えてみれば,これがわたしの長年の夢であり,理想であった。その夢や理想をいま実現しているのだから,文句のあろうはずがない。
 さて,もうひとふんばりすることにしよう。まだ,時間はある。大いに楽しみながら・・・。

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