2012年12月16日日曜日

来年の参議院選挙につながる結果のでることを期待したい。

 今日(16日)はきれいな青空が広がった。天気図をみると,鹿児島・沖縄と秋田・北海道を除くすべてが晴れマーク。やや風があるが,思ったより暖かい。午前12時ころ,投票所に向う。いつもより歩いている人が多い。明らかに選挙に向う人たちだ。

 投票所になっている小学校の体育館に到着して驚いた。体育館の入り口から長蛇の列ができているではないか。こんな光景は,この地にきて初めてみる。整理係の人がでて,受け付け番号別に列を指示している。おやおや,である。天気がいいから,しかも暖かいから,みんな気分よく選挙にやってきたに違いない。

 投票用紙に記入する仕切り机も満員。ここでも順番待ち。少し待たないと空きがない。投票を終えたところで,選挙にきた人びとの顔ぶれをじっと観察してみる。老人が多いのにまず驚く。つぎは,子連れの若い夫婦。意外なことに,壮年・青年の顔が少ない。時間帯にもよるから一概にはいえないとしても,この段階では,働き盛りの中年層と若者の顔があまりみられない。どうしたことだろうか,と考える。

 この顔ぶれで最後までいくとすると,選挙の結果はどうでるのだろうか,とあれこれ想像してみる。そして,ここで観察するかぎりでは投票率は,いつもよりかなり高いと感じられる。その結果がどうでるのか。ただ,いつも待ち受けている新聞社の「出口調査」の係の人がいない。もう,結果はわかっているとでもいうのだろうか。

 選挙を終えて,鷺沼の事務所に向う。そして,パソコンを開いてびっくり。投票率が大幅に減少,と読売新聞配信のニュースが報じている。午前11時現在の投票率は14.03%。2009年の同時刻と比べ,7・3ポイント下回っているという。つまり,全国的には投票率は低いというのだ。しかも,大幅に減少だ,と。

 投票率が低くなり,票が分散することになれば,漁夫の利をえるのは自民党だ。それだけはなんとしても回避したいところだ。原発推進,改憲,再軍備を志向する自民党だけは,勘弁してほしい。多少,妥協するとしても,比較第一党くらいのところで収めておきたい。過半数を与えてはならない。少し時間がかかるとしても,しっかりした政党が新たに登場するまで,わたしたちは待つしかない。右翼化した政党同士がお互いに足を引っ張りあったり,あるいは大連合を仕掛けたりして,政局が混乱するかもしれないが,わたしたちは耐えなくてはなるまい。その方が,自民党独裁政権が誕生するよりは,はるかにいい。

 わたしの希望的観測を述べておけば,メディアが足並みを揃えたかのように報じた自民党圧勝の報道が,大いなる誤報であり,明らかな「世論操作」であった,という結果がでること。そういう事実を証明するような選挙結果がでることを待ち望んでいる。少なくとも,かなり予想がはずれる結果になることを。つまり,最後まで意志決定をしていなかった「4割」の無党派層の票が,メディアの予想を覆すような結果になることを。

 そして,この無党派層こそが,つぎの参議院選挙のキャスティング・ボートを握る,というような新たな政治情況を生み出す力につながっていくことを。そうして,若者たちの力が選挙に反映される可能性があるのだという情況を生み出すことを。

 そういう政治情況を,つぎの参議院選挙までに構築すること,そのためには,つぎなる政権党がいかなる政治姿勢を打ち出すか,しっかりと見極めていきたい。そして,その政権党に対して,日本未来の党をはじめとする「原発ゼロ」を強く志向する政党がどのような動き方をするのか,そこをしっかりと見極めていきたい。

 そして,こんどの選挙の最大の論点は「原発」をどうするか,ということであったはずだ。にもかかわらず,みごとにすり替えてしまった右翼化政党をこのまま見すごすわけにはいかない。それだけではない。同じように論点をすり替えられてしまった沖縄の基地の問題,TPP参加の問題,などについても厳しい監視の手を緩めてはならない。

 もう一点だけ。嘉田由紀子さんが党首をつとめる日本未来の党のこんごの行方である。この人のことはあまり情報がなかったので,大丈夫かという心配があった。しかし,こんどの選挙をとおして伝わってきた情報に,わたしは好感をもった。とりわけ,次男さんが語った母のイメージが気に入った。「ひとことで言えば,空気の読めない人。一度,こうと決めたらその道を貫きとおす信念の人。自分の理想を実現するためにはいかなる難関も突破する,強い意志の人」。滋賀県知事に立候補するときから,京都大学探検部の先輩にあたる夫とは意見が合わなくなり,知事に就任してから離婚し,みずから信ずる理想の道を突き進む決意をした,という。こういう人だったら,ひょっとしたら,小沢一郎君をみごとに「飼い馴らす」かもしれない,と期待する。小沢君も約束どおり「表にはでないで,影に徹した」のも,むべなるかな,と思う。

 こんどの選挙結果いかんを問わず,少なくとも,つぎの参議院選挙まで,日本未来の党がどのような動き方をするのか,じっと見届けてみたいと思っている。

 いずれにしても,つぎの選挙になんらかの希望をつなぐことのできる結果が生まれるかどうか,今日の深夜には判明する。楽しみにしたい。

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