2011年3月23日水曜日

太極拳の稽古のあとのハヤシライス。

 「3・11」以後,初の太極拳の稽古を今日(23日)から再開。全員出席すれば6名なのだが,やはり,震災がらみで2名は欠席。まだまだきびしい情況はつづいている。
 先週の16日は,交通機関が乱れているという理由で中止にしたので,今週は2週間ぶりの稽古。からだはすぐに鈍ってしまっているので,稽古の後半は相当に脚に負担がかかる。それでも(だからこそ),うっすらと汗もかいて,気分も爽快。やはり稽古をやってよかったと思う。そして,なによりも,久しぶりにみんなの笑顔に接することができて,元気をもらう。
 稽古の中心は,もっぱら股関節をゆるめながらの腰の回転と体重移動,それに同調させる腕と脚の動きと目線の運び方,それに呼吸を合わせること。これらの動作を同時にゆったりと同調させることは容易なことではない。それらの軸は,すべて,脚力による安定にかかっている。ほんとうに太極拳は奥が深い。動作はきわめてかんたんなのに,その一つひとつを完璧にコントロールして味をだすことは,きわめて難しい。しかし,それがわかりはじめると,これまた堪らない。まるで坐禅をしているような気分になることがある。つまり,自分の理解のレベルでの稽古しかできない,ということ。すなわち,修証一等。だから,太極拳の奥義をきわめるためには道家思想(道教)をわがものとすることが不可欠となる。
 一汗かいたら,稽古のあとのハヤシライス。話題はもっぱら「3・11」以後のこと。これを全部紹介することはできないので,いくつかの断片を箇条書きにしておく。
 ・慣れるということは恐ろしいことだ。非日常が日常となる。
 ・人間には素晴らしい能力が備わっているのだ。自己を超えていく能力が。
 ・放射能汚染に慣れることは御免蒙りたいが,あちこち節電して暗くなることに慣れるのは大いに歓迎したい。
 ・東京電力のとった「初動」の判断ミスは許しがたい。責任重大だ。
 ・原発のような危険な事業を民間にまかせておくのは間違いだ。国の責任において管理すべきではないか。最終的には税金が投入されることになるのだから。
 ・フランスの原発事情について。
 ・原発作業員の実情。
 ・おすもうさんは,江戸時代の大火事災害復興のための勧進相撲の精神に立ち返って,ちゃんこの「焚き出し」を。
 ・5月場所は「チャリティ」として開催を。
 ・甲子園野球開催を決めた高野連とそれを認めた文部科学省の頭の狂い方。
 ・プロ野球の選手も,まずは,災害復興のために汗を流してから。
 ・その他,もろもろは割愛。
 久しぶりなので話題はつきない。が,ほどほどに終わらせて,来週の再会を期して,解散。
 一週間後には,いくらかでも明るい展望か開かれていればいいのだが・・・・。
 いつものように,鷺沼の事務所にきて,その後の災害情報に関するニュースが聴きたくてラジオをつけたら,甲子園野球の実況中継をやっていた。この無神経さ。この神奈川県ですら,計画停電と電車の間引き運転が実施され,あちこちの電気を消して節電につとめているというのに・・・。人びとはどこに行ってしまったかと思うほど,街行く人はまばら。放射能汚染を避けて,ひっそりと家の中に閉じこもっているというのに・・・・。街のネオンは消え,スーパー・マーケットもガソリン・スタンドも駅舎もみんな照明を落として節電につとめているというのに・・・・。NHKのこの無神経さ。
 この大災害を契機にして,みんなが「正気」をとりもどす絶好のチャンスだと思っていたら,とんでもない。この「正気」をぶちこわしにかかっているのだから。しかも,「教育」という名において。怒り心頭に発して,しばし,仕事も手につかず・・・・。

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