2011年11月23日水曜日

「3・11」以後のわたしたちの身体を考える(椙山女学園大学で特別講義をします)。

この2,3年つづけて,椙山女学園大学からの招聘で,特別講義なるものをやらせていただいています。お世話してくださるのは,三井悦子教授。テーマもわたしの好きなものでいい,というとても寛容な応対をしてくださり,ありがたいことこのうえなしです。というわけで,三井教授とご相談の結果,ことしは,以下のような要領で開催されることになりました。

日時:11月30日(水)16:40~18:10
場所:椙山女学園大学人間関係学部(日進キャンパス)5号棟205教室
テーマ:「3・11」以後のわたしたちの身体を考える
──「ものの豊かさ」から「こころの豊かさ」へ

もちろん,この講義は学生さんに向けて行われますが,一般の方たちへの参加も呼びかけられています。去年も,近在の大学の先生をはじめ,院生,主婦の方たちも聴講されました。学生さんたちだけではありませんので,わたしとしては,かなりのプレッシャーを感じますが,それだけ気合も入ります。その場の力を借りて,いつもとは違う,もうひとつ上のレベルの緊張感のもとで,話をさせていただけることを感謝しています。

ですので,興味をお持ちの方は,どうぞ,気軽にいらしてください。たぶん,黙って教室に入って坐っていれば,それでOKなのだと思います。もし,心配な方は,わたしが教室に入るときに,声をかけてみてください。それだけで,なんの問題もないはずです。

さて,今回は,いわずとしれた「3・11」を主題に据えて,わたしたちの身体について考えてみたいと思います。「3・11」をどのように定置するのか,それによって,これからのわたしたちの生き方そのものの根源が問われる,とわたしは考えています。とりわけ,身体という視座から,原発問題を解きほぐしていくと,そのさきになにがみえてくるのか,を考えてみたいと思います。

かんたんに触れておけば,あなたは,「経済」(カネ)と「生命」(いのち)のどちらに優先権を与えますか,という問いかけです。そして,生きるとはどういうことなのか,というもっとも根源的な地平にまで降りていって,わたしたちの「身体」とはなにか,を問うてみたいと思います。と,こんな風に書きますと,なんだか,小むずかしい話をするように思われるかも知れませんが,話はとてもかんたんなことです。わたしたちの身体を生き生きさせるのは,カネではなくて,こころです。この原点に立ち返って,原発問題を考えてみたいと思います。

おりしも,ブータン国王夫妻が来日されました。そして,被災地にまで足を伸ばして,直接,じかに被災者との触れ合いをされました。まだ,若い国王なのに,立派な人だと思いました。さすがに,GNPではなくて,GNH(Gross National Hapiness=国民総幸福量・幸福度)を,国王の提案で国策として推進することに全力を投球している人だと,納得しました。

この話も加えて,人間が幸せに生きるとはどういうことなのか,を考えてみたいと思います。そのための思考の中心にあるものが,すなわち,わたしたちの「身体」です。この「身体」をどのようにすることが,多くの人びとの「幸せ」につながっていくのか,を考えてみたいというわけです。

もちろん,わたし自身にとっても,初めての試みです。
で,今回は,とりあえず,「ものの豊かさ」と「こころの豊かさ」という二つの視点を据えて,可能なかぎり思考を拡げてみたいと考えています。

あとは,当日の,その場の力をお借りして,わたしの思考がどのように反応するか,を楽しみにしたいと思います。

興味のある方は,ぜひ,お出かけください。黙って,教室に入って坐っていてください。


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