『けんちく体操』という本を出した大西正紀(代表)さんからメールがとどきました。「けんちく体操」の映像版(DVD)を発売するので,それを記念してイベントを企画している,と。ついては,トーク・ショーのところに出演してもらえないか,とのこと。これまた嬉しいお誘い。もちろん,よろこんで引き受けました。間をとりもってくれたのはアルシーヴ社の佐藤真さん。ならば,なおのこと。
日時:12月15日(木)20:00~22:00
場所:ワンドロップカフェ(03-5829-6822)
〒101-0032千代田区岩本町2丁目9-11
イベント:「けんちく体操ナイト」(仮)
DVD披露+実演+トークショウ
DVD「けんちく体操」は(株)ポニーキャニオンから12月7日発売。2,000円(税込)。
メディアで話題となり(わたしも季刊雑誌『嗜み』・文藝春秋社で書評),大人気。静かなブームを呼んでいるとか。学校でも取り上げられ,子どもたちも大喜び。老若男女,だれでもできる身体表現。
国内外の有名建築を身体で表現。これを「体操」と位置づけたところが,きわめて斬新。
「21世紀スポーツ文化研究所」(「ISC・21」)を主宰しているわたしとしては,まさに,21世紀的身体技法の可能性を秘めるものとして,大いに注目しているところです。いわゆる,近代スポーツ競技のような競争原理から解き放たれ,性差・年齢からも解き放たれ,優劣の比較からも解き放たれた,新たな「スポーツ文化」の登場,というように受け止めています。
このブログでも2回ほどとりあげて,かなり詳しく論じていますので,そちらを参照してください。
たとえば,両脚を肩幅分だけ開いて立ち,両手をまっすぐ上に伸ばし,そのまま手の平を合わせて,「ハイッ,東京タワー」,という具合です。なんだか,飲み会の一発芸のような身体表現にも見えますが,そうではありません。
コンセプトは「建築」。つまり,「建築とはなにか」という根源的な問いがそこに埋め込まれています。ですから,大のおとなが大まじめに「東京タワー」を,全身をつかって表現します。ポイントは「東京タワー」に成りきることです。つまり,身もこころも「東京タワー」と同化することです。もっと言ってしまえば,「東京タワー」を体感することです。
いまは亡き建築家の荒川修作が,これをみたらなんと言うだろうか,とわたしは考えたりしています。荒川修作は,あくまでも,建築の側から「身体」を挑発することに全力を傾けました。そして,「死んでしまった身体」を,もう一度「生き返らせる」ための建築を,つぎからつぎへと提案しました。養老天命反転地(テーマ・パーク)も,奈義現代美術館の展示室「太陽」(遍在の場・奈義の龍安寺・建築的身体)も,三鷹天命反転住宅も,みんなコンセプトは同じです。
それに対して,大西正紀さんたちの試みは,建築を身体の中に取り込み,そこで感じたままを,身体という素材をとおして表現する・・・すると,そのさきに新たな身体の知の地平が開かれていく・・・そこに生まれる新たな身体知を建築に還元していくと,そこにはどのような建築が可能となるのか・・・・,そういうきわめて先鋭的な実験ではないか・・・・というようにわたしは理解しているのですが,はたして,どうなのでしょう。こんな質問をまじえながらのトークショウが展開すると楽しいなぁ,といまから楽しみにしています。
でも,わたしの役割は,あくまでも体操の実技の専門家として,あるいは,体操史の研究者として,もっと広い意味でのスポーツ史・スポーツ文化論の研究者という立場からの発言にあります。ですから,大西さんたちのグループの人たちとのトークをとおして,また,新たな知の地平が開かれていくといいなぁ,と夢見ています。
夜の8時からの開演ですので,お勤めの方も,十分間に合います。
どうぞ,お運びください。お待ちしています。
日時:12月15日(木)20:00~22:00
場所:ワンドロップカフェ(03-5829-6822)
〒101-0032千代田区岩本町2丁目9-11
イベント:「けんちく体操ナイト」(仮)
DVD披露+実演+トークショウ
DVD「けんちく体操」は(株)ポニーキャニオンから12月7日発売。2,000円(税込)。
メディアで話題となり(わたしも季刊雑誌『嗜み』・文藝春秋社で書評),大人気。静かなブームを呼んでいるとか。学校でも取り上げられ,子どもたちも大喜び。老若男女,だれでもできる身体表現。
国内外の有名建築を身体で表現。これを「体操」と位置づけたところが,きわめて斬新。
「21世紀スポーツ文化研究所」(「ISC・21」)を主宰しているわたしとしては,まさに,21世紀的身体技法の可能性を秘めるものとして,大いに注目しているところです。いわゆる,近代スポーツ競技のような競争原理から解き放たれ,性差・年齢からも解き放たれ,優劣の比較からも解き放たれた,新たな「スポーツ文化」の登場,というように受け止めています。
このブログでも2回ほどとりあげて,かなり詳しく論じていますので,そちらを参照してください。
たとえば,両脚を肩幅分だけ開いて立ち,両手をまっすぐ上に伸ばし,そのまま手の平を合わせて,「ハイッ,東京タワー」,という具合です。なんだか,飲み会の一発芸のような身体表現にも見えますが,そうではありません。
コンセプトは「建築」。つまり,「建築とはなにか」という根源的な問いがそこに埋め込まれています。ですから,大のおとなが大まじめに「東京タワー」を,全身をつかって表現します。ポイントは「東京タワー」に成りきることです。つまり,身もこころも「東京タワー」と同化することです。もっと言ってしまえば,「東京タワー」を体感することです。
いまは亡き建築家の荒川修作が,これをみたらなんと言うだろうか,とわたしは考えたりしています。荒川修作は,あくまでも,建築の側から「身体」を挑発することに全力を傾けました。そして,「死んでしまった身体」を,もう一度「生き返らせる」ための建築を,つぎからつぎへと提案しました。養老天命反転地(テーマ・パーク)も,奈義現代美術館の展示室「太陽」(遍在の場・奈義の龍安寺・建築的身体)も,三鷹天命反転住宅も,みんなコンセプトは同じです。
それに対して,大西正紀さんたちの試みは,建築を身体の中に取り込み,そこで感じたままを,身体という素材をとおして表現する・・・すると,そのさきに新たな身体の知の地平が開かれていく・・・そこに生まれる新たな身体知を建築に還元していくと,そこにはどのような建築が可能となるのか・・・・,そういうきわめて先鋭的な実験ではないか・・・・というようにわたしは理解しているのですが,はたして,どうなのでしょう。こんな質問をまじえながらのトークショウが展開すると楽しいなぁ,といまから楽しみにしています。
でも,わたしの役割は,あくまでも体操の実技の専門家として,あるいは,体操史の研究者として,もっと広い意味でのスポーツ史・スポーツ文化論の研究者という立場からの発言にあります。ですから,大西さんたちのグループの人たちとのトークをとおして,また,新たな知の地平が開かれていくといいなぁ,と夢見ています。
夜の8時からの開演ですので,お勤めの方も,十分間に合います。
どうぞ,お運びください。お待ちしています。
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