2015年9月30日水曜日

スペイン・カタルーニャ自治州議会選挙。独立派が過半数。こんごの行方やいかに。

 スペインのカタルーニャ自治州議会の選挙が行われ,独立派が過半数の議席を確保した,というニュースが28日に流れました。カタルーニャ自治州といえば,スペインにあっても独特の言語や文化をもつ地域として,むかしから「独立」の動きがありました。スペイン北部に位置するバスク自治州もまた,バスク民族の居住地として知られ,独自の言語・歴史・文化を温存しつつ,やはり独立運動が熱心に展開されています。

 スペインでは,この二つの自治州が独立運動をめぐって,賛成派と反対派とが拮抗しています。バスク自治州は,いまは,反対派が政権を握っていますが,その前までは賛成派が握っていました。カタルーニャ自治州も同様で,こんどの選挙でも僅差で独立賛成派が過半数を占めました。とはいえ,独立推進派は昨年11月に住民投票を行い,約8割が独立賛成の票を投じたといいます。しかし,法的拘束力がなかったため,こんどは正式に独立の意思を確認するために前倒しの選挙に踏みきったという。

 カタルーニャ自治州のマス首相は,この選挙結果を受けて,いよいよ独立に向けた作業を進める考えを表明。それに対して,スペインの中央政府は,独立を断固阻止する構えだ,といいます。こうなると,両者の対立は激しくなり,どのような推移をたどることになるのか,世界中が注目するところとなります。

 昨年には,スコットランドの独立をめぐる選挙が行われ,かろうじて独立反対派が過半数を占めて,一応の安定をえました。このときも,英国中央政府はかなり神経を尖らせて,いろいろの切り崩し作戦が展開されたことも報道されました。

 ヨーロッパには,じつは,独立を希望する地域がほかにもあって,カタルーニャ自治州のこんごの成り行き次第では,各地の独立運動が活性化する可能性が大だといわれています。

 ドイツの友人から,The Economist 紙の情報がFBをとおして送られてきました。それによれば,スペイン,英国以外の地域で,独立運動が展開されている地域は以下のようだといいます。

 1.ベルギーのフランダース(『フランダースの犬』で知られる地域)
 2.ドイツのバイエルン州(ドイツ最大の州。州都ミュンヘン)
 3.フランスのコルシカ(地中海に浮かぶ島)
 4.イタリアの南チロル(オーストリアと国境を接する山岳地帯,言語はドイツ語)
 5.イタリアのベネチア(むかしから自由都市として栄えていたが,18世紀にはオーストリア,19世紀にイタリアに併合された)

 それぞれの地域に固有の歴史があり,独自の文化を育み,経済力もあり,自主独立の機運がむかしから強いことが共通しています。言ってみれば,近代国民国家という枠組みに取り込まれてきた,その諸矛盾が鬱積していて,そこからの解放が独立へのエネルギー源になっているということです。

 このことは,日本でいえば,沖縄をみればよくわかります。琉球王国として栄えた独自の歴史・文化は,いまでも沖縄のアイデンティティの中核をなしているといっていいでしょう。薩摩藩による琉球併合以来,沖縄は,つねに中央政府に翻弄されてきました。いまもなお,米軍基地をめぐる問題から解放されることなく,むしろ,過重な負担がさらに大きくなろうとしています。ですから,そこに積もっている抑圧・鬱積は,すでに臨界点に達しつつあります。ですから,沖縄にも「独立」の機運が盛り上がってきています。

 そういうことも視野に入れて考えてみますと,スペイン・カタルーニャ自治州のこんごの独立への進み行きは,沖縄を含めた世界中が注目するところとなっていくことでしょう。わたしも,息をひそめて見守りたいとおもいます。
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