2010年10月12日火曜日

鼎談の収録が,なんとか無事に終わる。

 昨日の午後4時に,久しぶりに,今福さん,西谷さんとわたしの3人が揃って顔を合わせた。ある雑誌の企画による鼎談を収録するために。
 この3人でお話をするのは,これで何回目だろうか。あまり定かではないが,記憶に残っているものだけでも7回目のはず。来年2月11日には,柏木さんの能面展に合わせて,この3人でのトーク・ショウが予定されている。ということは,それで第8回目になる。
 今福・西谷の両氏はどのようにお考えかはわからないが,わたしにとっては,まことに身に余る光栄である。だから,わたしのこころの中には,いつも,一種独特の緊張感が走る。そして,数日前から,徐々にボルテージが上がりはじめる。ところが,今福さんも西谷さんもとてもやさしいこころの持ち主なので,実際に顔を合わせてみると,けして,わたしにプレッシャーとなるような態度もことばもない。きわめて自然体で,あるがままそこにいらっしゃる。とても温かい空気が流れはじめる。それがまたとても心地よい。
 というわけで,2時間ほどにわたる鼎談の収録はなんとか無事に終わる。11月号として刊行される雑誌なので,このあとの原稿の修正,ゲラ校正などのタイム・テーブルはきわめてタイトである。それを言い渡されて,解散。
 で,なんと,今日の午後には,鼎談の内容が編集された原稿となって,メールで送信されてきた。夕方までには送信の予定,と聞いていたが,どうせ,深夜になるだろう,くらいのつもりで受け止めていた。が,そうではなかった。やはり,プロの編集者の凄腕というべきか。気合からして並みではない。恐るべし。
 で,その内容は,いずれにしても11月号で明らかになるので,そちらでご確認ください。刊行されたら,また,このブログでお知らせします。
 とりあえず,それだけの報告まで。

 以下は付録。
 今福さんから本のプレゼントがあった。ご紹介したい。
 叢書・群島詩人の十字路『マイケル・ハートネット+川満信一詩選』(今福龍太編,サウダージ・ブックス,2010年9月刊)。新書判サイズで106ページという小型ながら,なかなか瀟洒な本に仕上がっている。あちこち拾い読みしながら,今福さんが仕掛けつつある壮大な構想の一部が,ひしひしと伝わってくる。この人はいったいなにを考えているのだろうか,と。
 ご縁というものは不思議なもので,川満信一さんとは,西谷さんの集中講義の追っかけをして沖縄に行ったとき(精確には9月18日の夜),やはり,西谷さんと一緒にお会いしている。それも,写真家の大城弘明さんの出版記念パーティとその二次会で。穏やかな笑みを絶やさない,ほんとうにやさしい温かいハートがそのまま表出している人,というのがわたしの川満さんについての第一印象である。その人の詩集を,今福さんからいただくことになるとは・・・。
 内容については,これからのお楽しみ。川満さんの略歴をみて,それだけで,うーんと唸ってしまった。わたしより6歳先輩だが,その生きざまに圧倒されてしまった。沖縄タイムスの新聞記者をしながら詩作にはげみ,かつ,沖縄という情況を真っ正面に見据えながら,組合活動にも熱心にとりくみ,みごとな実績を残していらっしゃる。
 興味のある方は以下のホームページでご確認ください。
 http://saudadebooks.jimdo.com/
  saudadebooks@gmail.com
 以上。
 

2 件のコメント:

まゆのほっぺ さんのコメント...

また鼎談をしたんですか?お知らせ待っています。

サウダージ・ブックス さんのコメント...

サウダージ・ブックスの淺野卓夫と申します。以前、ギャラリーマキで行われたレヴィ=ストロース関連のイベントで、稲垣先生を拝見したことがあります。「マイケル・ハートネット+川満信一 詩選」をご紹介いただきありがとうございます!