このまま暖かくなるかな,と思っていたら,そうは問屋が卸さなかった。ふたたび寒気団が押し寄せてきて,ここ数日,寒くてふるえている。今日は久しぶりに青空がひろがり,寒いながらも,太陽の日にあたるとホッとする。
このところ雑用に追われていて,自分のことができなくてイライラしていたが,ようやく自分の時間を確保することができた。そこで,まず第一にやったことは,確定申告の手続き。とはいえ,ここ2年ほどお世話になっている税理士のTさんのところに,必要書類を整理して,持ち込むだけの話。きわめて簡単な話なのだが,こういうことがなぜか「後回し」になってしまい,気持ちばかりが焦ってくる。これまた老化現象かいな,と自分に対して自信がなくなってくる。でも,考えてみれば,むかしから好きな仕事はすぐにやってしまうけれども,嫌いな仕事,どっちでもいい仕事は,ついつい「後回し」にしてきた。だから,むかしから変わってはいないのだ,と自分に声をかける。
10時の約束だったのに,途中で道路工事をやっていて迂回路に入り,近道をしてやろうと思ったら道に迷ってしまった。で,結局,10分遅刻。税理士のTさんとも久しぶりだったので,税務のことはそっちのけで,相変わらず「身体論」を二人ではじめてしまう。Tさんは,コーラスを趣味とし(といっても,相当のキャリアがある),殺陣剣術の稽古に励んでいらっしゃる。だから,歌う身体と殺陣の身体の視点から,とても面白いお話をされる。わたしもついついその気になって,いつもの饒舌がはじまる。あっという間に1時間がすぎてしまい,こんな時期に税理士さんの事務所で長話をしていてはいけないと気づき,あわてて辞去。また,時間をつくりましょう,と約束をして。つぎは,鷺沼の事務所でゆっくりお話を。殺陣師のToさんも一緒に・・・と。
太陽がさんさんと照りつける冬の道は,ひんやりと暖かくて,気持ちよく散歩ができる。新しい道を歩いてみようと思い立ち,適当に方向だけ定めておいて,じぐざぐに角ごとに曲がって,住宅地の中を抜けて歩いていたら,隣の高津駅にでてしまった。この道も面白いなぁ,と発見の喜び。なによりも,むかしながらの豆腐屋さんがあって,おれが毎朝つくって売っている,という感じのおやじさんが店頭で近所の奥さん方と元気よく話をしている。こういう光景は久しく忘れていたものだ。無性に懐かしい。おから(卯の花)を一袋50円で売っていたので,買ってきた。今朝,豆腐をつくったばかりの卯の花だから,このままで食べられるよ,とおやじさん。いいねぇ。こういうおやじさんと会話ができるだけでも幸せになりそう。また,ちょっとだけ遠回りをして買いにこよう。
鷺沼駅から,いつもの道を歩いて,鷺沼では一番の高台まで登りつめると,とても見晴らしのいいところにでてくる。そこからは,東京の高層ビルが一望できる。ちょっと風が強くて冷たかったが,しばらく立ち止まって,ここからの眺望を楽しむ。買い物をいっぱい下げた老婦人が通りがかり,「なにが見えるんですか」という。「スカイツリーがみえます」「どれですか」「あのビルの右側にみえる塔がそうです」「ああ,あれがそうですか」とにっこり。地元の人たちは,むかしから見慣れた光景なので,ここからの眺望を楽しむなどということは忘れてしまったのかもしれない。わたしのような,新参者は,毎回,ここからの眺望は楽しみにしている。晴れた日も,曇った日も,雨の日も,かならず,ここから東京方面を意識して眺める。毎回,その表情が変わるのが嬉しい。今日は,東京が元気だ,とか。今日は,東京が泣いている,とか。勝手に解釈して,自分で納得して・・・。
スカイツリーはやはり存在感がある。しかも,とても近くみえる。新宿の高層ビル群,渋谷周辺の高層ビル,そして,六本木ヒルズ,そのやや右側に東京タワーがみえる。赤白のペンキが,リニューアルしたせいか,とてもきれいに映えている。夜は夜でライトアップされ,東京タワーもきれいに輝き,存在感をアピールしている。スカイツリーは最終的にはどんな装飾が施されることになるのだろうか。すべての高層ビルからぐんと突き抜けるように聳え立っている。このツリーにどんな色を塗るのだろうか。やはり,東京タワーと同じ「赤・白」なのだろうか。高い塔は,全国どこにいっても「赤・白」だから。
この高台からの眺望を,いつもよりかなり長く楽しんで(真っ青の空が広がったので)(東京の冬の青空はとびきりきれい),坂道を下る。その途中に,いつもの植木屋さんがある。河津桜がほぼ満開。ここでも,駐車場まで入りこんで,しばらく鑑賞する。その隣にある桜のつぼみが真っ赤にふくらんでいる。この桜の名前が書いてないのでわからない(河津桜には,木の札がぶら下がっている)。この桜も,もうすぐ開花。こちらもみごとな花を咲かせる。これらが終わったころに,染井吉野が開花する。その染井吉野も,この植木屋さんの屋敷の角にある。大木である。
この寒さも今日あたりが最後らしい。これからは日一日と暖かくなるそうだ。
ことしこそ,桜の花をみてまわろう。そのくらいの道楽はしてもいいだろう。
できれば,隅田川まで足を延ばして,スカイツリーを直下から眺めてみよう。
楽しみは多いほどいい。
このところ雑用に追われていて,自分のことができなくてイライラしていたが,ようやく自分の時間を確保することができた。そこで,まず第一にやったことは,確定申告の手続き。とはいえ,ここ2年ほどお世話になっている税理士のTさんのところに,必要書類を整理して,持ち込むだけの話。きわめて簡単な話なのだが,こういうことがなぜか「後回し」になってしまい,気持ちばかりが焦ってくる。これまた老化現象かいな,と自分に対して自信がなくなってくる。でも,考えてみれば,むかしから好きな仕事はすぐにやってしまうけれども,嫌いな仕事,どっちでもいい仕事は,ついつい「後回し」にしてきた。だから,むかしから変わってはいないのだ,と自分に声をかける。
10時の約束だったのに,途中で道路工事をやっていて迂回路に入り,近道をしてやろうと思ったら道に迷ってしまった。で,結局,10分遅刻。税理士のTさんとも久しぶりだったので,税務のことはそっちのけで,相変わらず「身体論」を二人ではじめてしまう。Tさんは,コーラスを趣味とし(といっても,相当のキャリアがある),殺陣剣術の稽古に励んでいらっしゃる。だから,歌う身体と殺陣の身体の視点から,とても面白いお話をされる。わたしもついついその気になって,いつもの饒舌がはじまる。あっという間に1時間がすぎてしまい,こんな時期に税理士さんの事務所で長話をしていてはいけないと気づき,あわてて辞去。また,時間をつくりましょう,と約束をして。つぎは,鷺沼の事務所でゆっくりお話を。殺陣師のToさんも一緒に・・・と。
太陽がさんさんと照りつける冬の道は,ひんやりと暖かくて,気持ちよく散歩ができる。新しい道を歩いてみようと思い立ち,適当に方向だけ定めておいて,じぐざぐに角ごとに曲がって,住宅地の中を抜けて歩いていたら,隣の高津駅にでてしまった。この道も面白いなぁ,と発見の喜び。なによりも,むかしながらの豆腐屋さんがあって,おれが毎朝つくって売っている,という感じのおやじさんが店頭で近所の奥さん方と元気よく話をしている。こういう光景は久しく忘れていたものだ。無性に懐かしい。おから(卯の花)を一袋50円で売っていたので,買ってきた。今朝,豆腐をつくったばかりの卯の花だから,このままで食べられるよ,とおやじさん。いいねぇ。こういうおやじさんと会話ができるだけでも幸せになりそう。また,ちょっとだけ遠回りをして買いにこよう。
鷺沼駅から,いつもの道を歩いて,鷺沼では一番の高台まで登りつめると,とても見晴らしのいいところにでてくる。そこからは,東京の高層ビルが一望できる。ちょっと風が強くて冷たかったが,しばらく立ち止まって,ここからの眺望を楽しむ。買い物をいっぱい下げた老婦人が通りがかり,「なにが見えるんですか」という。「スカイツリーがみえます」「どれですか」「あのビルの右側にみえる塔がそうです」「ああ,あれがそうですか」とにっこり。地元の人たちは,むかしから見慣れた光景なので,ここからの眺望を楽しむなどということは忘れてしまったのかもしれない。わたしのような,新参者は,毎回,ここからの眺望は楽しみにしている。晴れた日も,曇った日も,雨の日も,かならず,ここから東京方面を意識して眺める。毎回,その表情が変わるのが嬉しい。今日は,東京が元気だ,とか。今日は,東京が泣いている,とか。勝手に解釈して,自分で納得して・・・。
スカイツリーはやはり存在感がある。しかも,とても近くみえる。新宿の高層ビル群,渋谷周辺の高層ビル,そして,六本木ヒルズ,そのやや右側に東京タワーがみえる。赤白のペンキが,リニューアルしたせいか,とてもきれいに映えている。夜は夜でライトアップされ,東京タワーもきれいに輝き,存在感をアピールしている。スカイツリーは最終的にはどんな装飾が施されることになるのだろうか。すべての高層ビルからぐんと突き抜けるように聳え立っている。このツリーにどんな色を塗るのだろうか。やはり,東京タワーと同じ「赤・白」なのだろうか。高い塔は,全国どこにいっても「赤・白」だから。
この高台からの眺望を,いつもよりかなり長く楽しんで(真っ青の空が広がったので)(東京の冬の青空はとびきりきれい),坂道を下る。その途中に,いつもの植木屋さんがある。河津桜がほぼ満開。ここでも,駐車場まで入りこんで,しばらく鑑賞する。その隣にある桜のつぼみが真っ赤にふくらんでいる。この桜の名前が書いてないのでわからない(河津桜には,木の札がぶら下がっている)。この桜も,もうすぐ開花。こちらもみごとな花を咲かせる。これらが終わったころに,染井吉野が開花する。その染井吉野も,この植木屋さんの屋敷の角にある。大木である。
この寒さも今日あたりが最後らしい。これからは日一日と暖かくなるそうだ。
ことしこそ,桜の花をみてまわろう。そのくらいの道楽はしてもいいだろう。
できれば,隅田川まで足を延ばして,スカイツリーを直下から眺めてみよう。
楽しみは多いほどいい。
1 件のコメント:
とても美しい、(今の時期の桜の木のような?)文章に、わたし自身も散歩をしたような、心地よい気持ちになりました。
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