2011年12月2日金曜日

脱原発宣言をした城南信用金庫が東京電力との契約を解除すると発表。拍手。

脱原発宣言をしたことで注目を浴びている城南信用金庫が,こんどはもう一歩踏み込んで,東京電力との契約を解除する,と発表。拍手喝采である。

ネットを流れている情報によれば,東京電力の代わりに,自然エネルギーによる発電などを手がけている電力供給会社「エネット」(東京都港区)から購入するという。原子力発電に頼らない「脱原発」の姿勢をさらに強くアピールすることが狙いである。

さらに,そのニュースを追ってみると,以下のようである。
「城南信用金庫は来年1月から本店など契約電力が50キロワット以上の77店舗で,エネットとの契約に切り替える。2011年度に約2億円だった電気代が約1000万円の減額になる見込み。」

しばらく鳴りを潜めていた原発推進派,すなわち,脱「脱原発」の動きがこのところ目立ってきて,困ったものだと思っていた矢先の城南信用金庫の勇気ある第一歩に,こころから拍手喝采を送りたい。よし,こうなったら,脱原発宣言をしない大手銀行に預けてある預金も少しずつ城南信用金庫に移そうかと思う。ほんのわずかな金額にすぎないけれども,脱原発を支持する人間のささやかな応援歌として。

このニュースを読んで,まず,最初に驚いたことは,電気代が安くなるということ。これまでも,いまも,発電も送電もみんな東京電力が独占しているはず。他の会社が電気を発電して,送電する場合には,東京電力の送電線を借りるしか方法はない。つまり,送電線の借用料を支払わなくてはならないはず。ということは,エネットという会社は,東京電力の所有する送電線の使用料を払っても,なお,東京電力よりも安い電気を供給できる,そういう能力をもっているということになる。東京電力の言い分である原発の方がコストが安上がりだという根拠が,この事実によってはかなくも崩れ落ちていく。真っ赤な嘘だったのだ。

以前から議論があるように,発電会社と送電会社は別組織にして,送電会社はあらゆる発電会社の電気を送電できるようにすべきだ,ということが城南信用金庫のこんどの決断によって,ますます説得力をもつことになる。少なくとも,現在の送電網を国が買い取って,あらゆる自然エネルギーによる電力を送電できるようにすれば,原子力発電に頼らなくても済む道が開けてこよう。そうすれば,もっともっと電気代は安くなる。

大企業が独自に発電している電力も,地産地消をめざす小規模発電の電力も,個人の屋根で発電する電力も,みんな同じ送電線を共有することができる。そうなれば,電気代は,いまより格段に安くなるはずだ。

原発依存から脱出するためのもっともわかり易い道はこれではないか。国がその方針を明確にすれば,国民もその気になって,もっともっと智慧を発揮するだろうと思う。電気代は安くなり,原発から徐々に手を退いていくことも可能だ。一挙両得なのに。

それなのに国はそこに踏み出そうとはしない。
ここに諸悪のすべてが凝縮している。つまり,「東電マネー」という名のドーピングにべったりと寄り掛かってしまって,もはや立ち直れないほどの腰抜けになってしまっているのだ。もはや完全に堕落してしまっているのだ。政治家も企業家も官僚も学者もメディアも。もっと言ってしまえば,商店会も自治会も農協も,みんな自堕落な「原子力ムラ」の住民となってしまったのだ。甘い汁を吸わされて働くことを忘れた,自堕落な蟻のようなものだ。

そんな中にあって,城南信用金庫は確たる企業哲学を確立させ,それを明示して,「3・11」以後を生き抜く姿勢を率先して貫いている。これにつづく企業よ,いでよ,と言いたい。

と同時に,わたしたち個々人もまた「3・11」以後を生き抜くための哲学と姿勢を貫くことが求められている。ここが正念場だ。つまり,個々人の「生き方」が問われているのだ。脱原発とは,そういうことなのだ。ただ,原発を止めればいいというだけの問題ではない。

あまりに贅沢な暮しに走りすぎた生活に歯止めをかけ,多少,貧しくとも「こころの豊かさ」をわがものとすべく,そのベクトルを変える覚悟をもつこと。

このことを,城南信用金庫の脱原発宣言につづくこのたびの決断は,わたしたちに迫っている。わたしは,6月に,城南信用金庫に口座を開設してから,ちょくちょく鷺沼の支店に立ち寄る。どこの銀行よりも店内の照明が暗い。しかし,中で働いている店員さんたちはみんな生き生きとしている。そこには脱原発宣言をした会社で働いているという自覚のようなものが漲っている。その情熱のようなものが伝わってくる。とても気持ちがいい。居心地がいい。

店の照明なと多少暗くてもいい。店員さんたちの明るさがそれを補って余りあるものがある。
城南信用金庫のこの姿勢に学ぶべきものは多い。

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