2013年4月15日月曜日

待望の若虎誕生。藤浪晋太郎君,おめでとう! ソレイケ,ワッセイ!

 昨日(13日),あんなかたちで岩田が自滅してしまったので(初回に6失点),とても残念。以後,立ち直っていただけに・・・・。こういうこともある,という見本のようなもの。野球の神様は恐ろしい。だから,面白くもあるのだが・・・。

 その翌日の今日(14日),藤浪晋太郎投手がデビュー戦を6回無失点で抑え,勝利投手となった。これは大きな収穫だ。まずはデビュー戦を飾ること,これが新人投手,とくに,高校卒の若い投手にとっては最大の栄養だ。5安打,4奪三振,1打点(バント成功),というおまけ付き。高校野球で春夏連続優勝をはたした思い出の甲子園球場というのも縁起がいい。さあ,これからまだまだいくつもの試練が待っていると思うが,まずは,最初の関門を通過した。これをいいバネにして,さらに,もう一歩前進しよう。とにかく,立派なものだ。

 これに刺激されて,秋山投手が踏ん張ってくれることを期待したい。よしっ,おれもだっ,と。入団一年目に早々にデビュー戦を飾り注目を浴び,中継ぎ投手として大いに活躍したのに,そのあとがつづかなかった。そろそろ出番だ。いつまでも眠っていてはいけない。目覚めよ,愛媛の若虎・秋山投手よ。君のライバルだった重川投手のためにも。

 昨日(13日)は,あの菊池投手も,プロ4年目にして初完封を飾った。岩手・花巻東高校時代には全国を沸かせた名投手。しかも鳴り物入りで西武に入団した。コーチとの間にいろいろとトラブルもあってたいへんだったが,これですっきりとして,一本立ちすることだろう。地元の球場・Kスタ宮城には家族や友人が岩手から応援にかけつけ,本人も気合が入ったという。これで自信をつければ,あとは天賦の才能が花開くのを待つだけだ。

 ことしの最大の大物ルーキー大谷君の活躍も楽しみだ。この大谷君に話題をさらわれてしまって,藤浪君はやや影の存在になりかけていたが,どっこいそうはさせまい,と名乗りをあげた。大谷君も,投手と打者という二刀流が話題になっているが,これはとても面白い試みなので,失敗しようがしまいが,とにかくチャレンジすべしというのがわたしの考え。これでプロ野球が盛り上がり,観客が動員されるのであれば,それで充分。プロなのだから。

 その大谷君,守備で右足首捻挫とか。これは可哀相なことだ。早く直して,再出発をしてほしい。若いからすぐに直るだろう。そして,夢の二刀流で大成してほしい。打者としても非凡なものがあることは周知のとおりだ。あの長嶋選手だって,デビュー戦は連続4三振だった。しかし,いずれの打席も全力で空振りをしていた。その空振りの仕方をほめた評論家がいた。必ず大成する,と。それに比べれば,大谷君はきちんとヒットを打っている。大したものだ。

 この大谷君の存在が,藤浪君の頭にはあるだろう。よきライバルとして相手に不足はない。投手として,ますます精度を高めていくことだ。そして,一つひとつ勝ち星を拾っていくこと。地道に努力を積み重ねた結果として成績が残る。

 ことしの阪神タイガースは,オープン戦の調子がよかっただけに期待していた。しかし,リーグ戦がはじまると,また,いつもの悪い負け癖がでてしまった。しかし,巨人戦を3連続シャットアウトした投手陣の踏ん張りで,2勝1分とした。ことしは負け知らずのまま快走をつづける巨人に,最初の二つの負けをつけたのは阪神だ。ここが阪神にとっては大きな転機になったはずだ。まだ,打線が噛み合わないが,なんとか勝てるようになった。そして,ようやく貯金1がついた。

 さあ,これからだ。いつまでも巨人を独走させてはならない。他のチームも巨人戦にはもっと真剣に勝負を挑んでいくことだろう。阪神も手をゆるめることなく,伝統の巨人・阪神戦を戦ってほしい。そして,菅野投手と藤浪投手の投げ合いもみてみたい。そのときには猛虎打線が藤浪投手の援護射撃のために火を吹いてほしい。

 などとまあ,のんきなことを考えている。ときには,こんなことにでもウツツを抜かすくらいでないとやってられない。世の中,あまりにも夢がなさすぎる。

 TTPに耳目を奪われている間に,フクシマの汚染水漏水が大問題になっている。終結宣言どころか,まだまだ,はじまったばかりだ。これからこそが気の遠くなるような時間と労力とカネを必要とする,もっとも大事な段階に入る。にもかかわらず,政府自民党は事後処理を東電に押しつけて知らぬ顔。東電は東電で,もはや,組織として機能していない。この組織をなんとか早く解体して,心機一転させる新たな組織を構築することが不可欠なのはだれの眼にも明らか。にもかかわらず,猫の首に鈴をつける者は現れない。全柔連と同じだ。みんなそろって口を糊塗して,だれも責任をとろうとはしない。男の腐った集団。

 その点,野球はきびしい。結果がでなければ,監督・コーチは一年で首になる。第一,いい試合をしないことにはお客さんが来なくなる。そういう必然とつねに向き合っている。だから,おのずから自浄作用が機能する。あれほどの大事故の後始末ができない東電は組織として,すでに,死に体である。それが放置されたままである。政治の貧困としかいいようがない。

 ことしの阪神タイガースは打線の補強ができて,少しは面白くなりそうだ。そこに,投手力が安定してきて,しかも,新戦力が参入となれば,鬼に金棒である。藤浪君よ,君はその鬼に金棒の役割を担わされているのだ。わたしたちトラキチ・ファンをそれを期待している。

 猛虎復活の待望の若虎誕生。藤浪晋太郎投手の,これからの活躍を期待したい。
 そして,なによりも,まずは,おめでとう!
 

1 件のコメント:

木直木寸十具也 さんのコメント...

藤波投手の初勝利、まことにめでたきことと存じます。藤波投手はボールは一軍級ですが、体つきやフォームなどを見ていると、まだ完成まで道半ばにある投手だと思います。膝や肩をケガしないよう、今のまま中六日・100球以内のローテを守ってほしいと思います。
今年のタイガースは鳥谷と大和以外、全員他チームから移籍した選手で構成される、稀なチームになっています。当初は“頼りない四番”新井弟を神輿にして、みんなで四番を支える形でチームがまとまるかに見えましたが、新井の負傷により惜しくも頓挫しました。
カギを握るのは西岡でしょう。アメリカでの挫折など苦難を経験した彼の、遠慮のない、心のブレーキがかからないプレーが、チームを躍進させるはずだ、と思うからです。
年間200安打した才があるなら、いっそ打率4割を本気で目指してもらいたい。あの快足をもってすれば、年に2個や3個はホームスチールだってできるはずだ。
寄合集団の今年の阪神タイガースが躍進するのなら、それぐらいのスケールの、本気で、遠慮のない、能天気なプレーがけん引してほしい、と思います。

大谷選手について。二刀流を目指すなら、二刀流の身体を身につける必要がある、と考えます。今の大谷選手は、打席では長い膝下や腕を持て余して打っているように、私には見えます。相手投手がいることなので、自分の間合いで打つのが難しいのでしょうが、マウンド上の姿と比べて、サマになりきっていないのです。誰も身につけたことのない二刀流の身体を会得すべく奮闘するか、早々にどちらかに絞るのか。アメリカでなく日本で成長することを自ら選んだ大谷選手の決断なら、私はどの道であろうと応援したいと思いますが、大谷選手の二刀流の行く末を、野球ファンとして注視したいと思います。