2013年4月8日月曜日

「TPP参加交渉からの脱退を求める大学教員の要望書」について。ご支援を。

 大学教員17名が呼びかけ人となって,表記のような「要望書」が作成され,署名活動が展開されています。4月10日(水)には,内閣府に提出して,記者会見をすることになっています。このブログをお読みの大学教員(現・元)の方で,まだ,ご存じでない方は,ぜひ,ご一読の上,署名をしていただけるとありがたいと思います。

 今朝(8日),事務局からとどいたメールによりますと,賛同者名簿に署名した人が700名を超えたということです。詳しくは,4月7日24時現在で,署名者708名+呼びかけ人17名=合計725名,だそうです。

 要望書の全文は,事務局の開設しているホーム・ページで公開されていますので,ぜひ,そちらで確認してみてください。アドレスは以下のとおりです。
 http://atpp.cocolog-nifty.com/

  もちろん,どなたでも検索すれば,閲覧できますので,どうぞご覧になってみてください。いろいろの分野の専門家たちが知恵をしぼって書き上げた「要望書」です。少なくとも,「TPP」について,なにを,どのように考えなくてはいけないのか,という重要な手がかりがふんだんに盛り込まれています。

 なお,署名を希望される方は,以下のアドレスに必要事項を記入して,送信してください。
 賛同者署名アドレス:tpp2013@mbr.nifty.com
  署名内容:氏名・現/元大学名・職名・専攻

 また,署名者名簿も公開されていますので,ご覧になることができます。わたしも700名を超えたというメールをもらってから,再度,署名者名簿を確認してみました。が,とても不思議なことに気づきました。それは,メディアで大活躍されている大学教員の名前がほとんど見当たらない,という事実です。ということは,あの人たちは,口先ではさもわかったような立派なことを言っていますが,ひとりの人間となったときには,「署名のできない人」たちなのだ,ということです。いわゆる「評論家」ではあっても「批評家」ではないということです。もっと言ってしまえば,「責任」を負わない人たちだ,ということです。

 世に立派な「評論家」と呼ばれる人たちはゴマンといらっしゃいます。が,この人たちの言説をよくよく読んでみると,その多くが「カメレオン」的です。つまり,自由自在に「体色を変える」ことができ,「眼は大きく」「左右独立に動き」「同時に別々のものを見る」ことのできる,とても人間わざとは思えない言動のできる人たちです。とても,「玉虫色」などというきれいごとで済まされる問題ではありません。

 一般の読者の方たちにお願いです。ぜひ,「署名者名簿」をご覧になってみてください。名簿は「あいうえお順」に整理されていますので,狙い撃ちで確認することができます。

 もちろん,この名簿に署名していないからダメだ,などというつもりは毛頭ありません。この署名活動以外の場で,もっと,めざましい活動をされている大学人もたくさんいらっしゃることは承知しています。しかし,ここにも署名されていて当然だと思われる大学人の名前がみつからない,という不思議についてわたしは留意したいと思っています。

 とりわけ,「TPP」に関しては,微妙な見解の分かれ方をしています。ですから,慎重に見極めることが必要です。しかし,無条件降伏にも似た「絶対服従」を余儀なくさせられることが「前提」になっているのに,なぜ,いまさらに・・・というのがわたしの根拠です。ここでは,これ以上に踏み込むことはやめておきます。

 ただひとこと,初期のIOC(国際オリンピック委員会)の委員13名が,クーベルタンによって招集されたときの様子と,TPPの事前交渉の進め方とは,あまりに酷似している,ということだけは指摘しておきたいと思います。この13名の委員のなかには,ドイツもスペインも含まれてはいません。ましてや,アジアからはひとりも呼びかけられてはいません。このことと,「レスリング」排除の力学は無縁ではありません。つまり,利害を共有する委員が手を結んで「多数決原理」で押し通す,それが国際社会の「民主主義」です。

 でも,オリンピック競技種目がどうなろうとも,地球上の人間の「生き方」そのものとは,ほとんど無縁です。しかし,TPPは,わたしたちの「生き方」そのものを拘束することになる,きわめて重大な制度です。このことを,わたしたちは肝に銘じておくべきだと思います。

 IOCとTPPの類似性については,いずれ,このブログでも取り上げて論じてみたいと思っています。なぜなら,IOCのもつ「犯罪性」について,わたしたちはあまりにも無知で,無邪気でありすぎた,とわたしは反省しているからです。このあたりで,IOCをこれまでどおりに維持していくことのメリットとデメリットについて,TPPを手がかりにして考えてみたいと思っています。

取り急ぎ,今日のところはここまで。

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