日本の原発が,すべて「金儲け」のために仕組まれた国策であったことが,ここにきて一気に露呈しはじめた。国策という名のもとにあらゆる手段をつかって「ウソ」に「ウソ」を重ね,それを「真実」として押し通し,「原発安全神話」をでっちあげ,巨額の富を「仲良しクラブ」で分け合い,美味しい汁を吸ってきたが,ここにきてとうとう化けの皮がはがれはじめた。
しかし,その化けの皮がはがれはじめて,ほんとうの「真実」が姿を現しはじめたとたんに,お先真っ暗になってしまうほどの恐ろしい構造がみえてきてしまった。その全容が明らかになるには,まだまだ時間がかかりそうだが,それでも垣間見えてきた「亡霊」の姿は恐ろしい怪物だ。それは,日本という国家を支えてきた中枢部をすべて取り込んでしまった「原発金」というとんでもない怪物である。もはや再起不能といってもいいほどに,日本の中枢部はこの「原発金」に完全に乗っ取られてしまった末期癌の患者の姿となって,わたしの眼に映ってくる。
国民の意志が,とっくのむかしに「脱原発」に向っていることが明白なのに,政権党の民主党も自民党も手も足も出せない膠着状態に入ってしまっている。いま,「脱原発」に舵をきって,それを旗印にして総選挙を闘えば,民主党だって,自民党だって,かならず「勝てる」。にもかかわらず,身動き一つできない。なぜか。みんな「原発金」に汚染されているからだ。ときおり,「原発金」を無視して,正当論を吐くと,民主党の議員も,自民党の議員もみんて爪弾きにされてしまう。
弱小政党は,いまこそ,「脱原発」をかかげて打って出るべき絶好のチャンスなのに,まことに歯切れが悪い。なぜか。この人たちもまた,ほとんどが「原発金」のおこぼれを頂戴してしまっているからだ。そして,この政治の空白になすすべもなく手を拱いているだけだ。ときおり,狼の遠吠えのような言説でお茶をにごしているにすぎない。
この「原発金」の汚染は,高級官僚の世界にもおよんでいる。保安院や原子力安全委員会などをみれば,一目瞭然だ。終始一貫して,あれほどの醜態をさらけ出しながらも東電擁護の姿勢を貫いた。みごととしかいいようがない。良識のひとかけらもみられない,人間の顔をした「事物」(ショーズ)が,シナリオどおりの答弁をくり返すのみだ。しかも,精確な情報はひた隠しに隠したままに。そして,毎日のように情報訂正をくり返し,いったい,なにがほんとうなのかわけがわからなくすることを目指しているかのように。
最悪なのは,マスメディアのほとんどもまた,「原発金」に汚染されてしまっているということだ。だから,都合の悪い情報は一切無視する。そして,都合のいい情報だけをかき集めてくる。さらに,都合のいい「お話」をしてくれる学者先生,評論家だけに発言の場を与え,「脱原発」を鮮明にしている学者や評論家の意見は排除する。
以前のブログにも書いたように,政界・官僚・財界・メディア・学者の黄金の「五角形」がみごとにタッグを組み,この日本をコントロールしようとしている。この黄金の「五角形」こそが「原発金」に汚染され,すでに,メルトダウンどころかメルトスルーを起こしてしまっている。ということは,もはや,再起不能ということだ。
トランプ・ゲームなら,持ち札を全部取り替える「総替え」も可能だが,現実の社会では不可能だ。だから,困ってしまう。この黄金の「五角形」を一つずつ切り崩していくには,相当の時間が必要だ。なにせ,末期癌の患者にも等しいのだから。まるで,福島第一原発の現状そのものだ。いつはてるともない,長い時間をかけた闘争が待っている。が,国民にそんなに息の長い闘いを押し通すだけの力はない。
だとすると,気がついたときには,またまた「原発推進」がはかられ,再軍備への道をまっしぐら・・・ということになりかねない。それは,もはや,人類絶滅へのシナリオ以外のなにものでもない。そんなことは分かりきっているのに,それでもなお,そちらに向う狂った「理性」が日本の中枢を占めていることの恐ろしさに,わたしの全身は打ち震え,サブイボが立つ。
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