2012年4月28日土曜日

脱原発「国に任せられぬ」,首長会議に期待。

今朝の『東京新聞』一面トップに,「脱原発『国に任せられぬ』」と大見出しをかかげ,「首長会議きょう発足」とやや小さい見出しの記事が,わたしの眼を引いた。村上達也東海村村長の写真も大きくかかげられ,「目先の利益でなく日本人の品格の問題」という村上村長の主張が,わたしのこころを打った。ようやく,こういう人が現れたか,と。そして「政府は世論を読めていない」「全基の廃炉へ国有化要請も」という村上村長の主張が小見出しになって踊っている。

この記事の冒頭の部分を引用しておく。

原発再稼働へと政府が大きくかじを切る中,原発ゼロを訴え,「脱原発をめざす首長会議」が二十八日,東京都内で発足する。原発立地自治体の中で唯一の会員で,全国の首長に参加を呼びかけてきた茨城県東海村の村上達也村長(69)は,本紙のインタビューに「住民の命と財産に及ぶ政策を国だけに任せておくわけにはいかない。首長会議は,政治にインパクトを与えるはず」と意欲を語った。(林容史)

このままでは政府は原発再稼働にまっしぐら・・・・,困ったものだと思っていたら,今日のこのニュース。よし,これで新たにひとつ脱原発への拠点ができる。しかも,首長会議というかたちで。大いに歓迎である。そして,大いに応援をしていきたいと思う。新聞によれば,

首長会議には,三十五都道府県の首長・元首長六十九人が会員として名を連ねる。二十八日の設立総会には,顧問の佐藤栄佐久前福島県知事ら三十四人が出席する予定だ。「これだけの首長が顔をそろえ,国にものを言えば大きな影響力を持つ。新しい地方主権,民主主義の動きだ」と村上氏は力説する。

村上村長さんの希望的観測もさることながら,首長会議の会員が全部で69人というのは,県知事から市町村長までのひろがりを考えると首を傾げざるをえない。各種の世論調査結果によれば,少なくとも50%以上が「脱原発」を求めているというのに,首長となると,この数の少なさ。ということは,「脱原発をめざす首長会議」の会員になっていない首長は,すなわち「原発推進」派? だとしたら,この数はあまりに少なすぎる。「目先の利益」に眼を奪われている首長が多いということか。これを受けて政府は強気になっているとも受け取れる。

でも,これだけの数でもいい。とにかく「脱原発をめざす首長会議」が今日,発足する。そして,これから少しずつでいい,この会議に参加する首長の数を増やしていってほしい。わたしたちも,みずからの所属する首長に呼びかけて,「脱原発」をかかげる「首長会議」に参加するよう働きかけることが重要だ。そして,「命を守る」ということを各首長の政治の最優先課題に考えてもらえるようにしたいものだ。

この会議のこれからの行方を注目したい。
「脱原発」の行方を占うひとつの目安となりそうだから。

とりあえず,今日のところはここまで。

0 件のコメント: