2014年6月6日金曜日

舞の海よ,お前もか。ついに原発推進の広告塔に。

 舞の海よ,お前もか。とうとう原発推進の広告塔になってしまうなんて・・・・・。情けない。そして,残念の極み。

 わたしはむかしから小兵力士が大好きだった。小よく大を制す,そういう相撲のなんと清々しいことか。体力では勝てないのであらゆる智恵をしぼって勝つための戦略をねる。そのための技も磨く。わたし自身もからだが小さかったので,同級生のからだの大きい相手をいかにして倒すか,さまざまに工夫したものだ。だから,テレビで相撲観戦をするようになって,すぐにとりこになったのは小兵力士の活躍である。

 舞の海は,その何番目かの,わたしの大好きな力士のひとりだった。わたしの分身として活躍してくれる舞の海は,わたしの意表をつくような作戦を立てて,相手力士を翻弄させてくれた。ただ,それだけで嬉しかった。勝っても負けても,結果を度外視して,舞の海の相撲を堪能した。そして,かずかずの名勝負を残してくれた。

 引退後は,相撲解説者としてふたたびテレビに登場するようになり,理にかなった解説にじっと耳を傾けたものだ。まさに,舞の海の眼をとおしてみる相撲の醍醐味を楽しませてもらってきた。そんな楽しみもいっぺんに興ざめである。

 そういえば,並みいる解説者のなかでも,NHKの解説者として出演する回数が多いなぁ,とはかねがね思っていた。そして,それはたぶん筋のとおった解説が評価されてのことだろう,と勝手に推測していた。しかし,どうやらそうではなかったらしい。真相はよくわからないが,原子力ムラの強力な後押しがあったのではないか,といまごろになって気づく。

 今場所のNHKのサンデースポーツに,優勝した白鵬とならんでデーモン閣下が出演したのも,なんとなくわたしの中では違和感があった。このときだけではなく,しばしば相撲評論家としてデーモン閣下がメディアに登場する。これもおかしな話だと思っていた。そうしたら,なんのことはない,デーモン閣下は原発推進の広告塔として,他のタレントをダントツに引き離して大活躍しているのだそうである。

 その情報源を友人のNさんが教えてくれた。わたしは,まさかと思いつつ,その情報を探してみた。そうしたら,動かしがたい事実がそこには提示されていた。

 まずは,舞の海。

 Cybersho t  Tad さんのブログ(5月29日)。週刊新潮今週号に電事連の原発広告。今度は舞の海。原発を無くすと日本の成長が止まるらしいです。というコメントのあとに,その原発広告(2ページ)の写真がアップされている。2ページとも舞の海のにこやかな顔写真入りの記事になっていて,そこにはびっしりと舞の海のご高説が紹介されている。

 一見したところ,これが電事連の原発広告だとは気づきにくい。単なる舞の海を取材してまとめた記事のようにみえる。しかし,よくよくみると,囲み記事の外側に,それも小さな活字でなにか書かれている。そこには以下のように書かれていた。

 新潮人物文庫⑲ 「これからのエネルギー,私の視点」。

 そうか,もう19回目なんだと気づき,急いでコンビニに走り,週刊新潮の最新号を購入。今週はだれが登場しているのだろうとしっかりと全ページを確認してみた。ところが,今週号はお休みだったようで,そのページは見つからず(見落としているかも)。

 そこで,もう一度,上記のソースを確認し,さらにネット・サーフをしていくと,つぎつぎに関連の情報が流れていることがわかる。

 pic.twitter.com/jOIEoKApBo(本間龍)
 mynewsjapan.com/reports/2033

 これらのソースによれば,原発事故後の雑誌「原発・電力業界広告」で稼ぐワーストはデーモン閣下。媒体別では「ウェッジ」「週刊新潮」「プレジデント」。

 という具合に,つぎからつぎへと詳細な情報も見つけることができる。もちろん,がさネタも混じっているので,そこは慎重に。ぜひ,サーフしてみていただきたい。

 こうなると,もはや,舞の海を救う手だてはない。あちら側に行ってしまった舞の海。お気の毒だが,謹んで「サヨナラ」と言わせてもらう。

 ああ,なんとも後味が悪い。

 これからは「里山」を応援することにしよう。

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