2015年2月19日木曜日

「指定海域外での工事作業を中止せよ」(翁長知事)。それを無視する政府自民党。

 昨年8月に仲井真前知事が許可を出した「指定海域」(「計画書」記載)を無視して,勝手に「海域」を広げてブイを浮かべ,それを固定するための「トンブロック」を海底に沈め,それを鎖でつなぐ工事作業が行われました。その結果,海底の珊瑚礁が著しく破砕されている実態が明らかになってきました(『琉球新報』の写真班撮影)。

 この事実を見届けたところで,これまで慎重姿勢を保ってきた翁長新知事が,ついに伝家の宝刀を抜きました。知事職権の発動です。

 「指定海域外での工事作業を中止せよ」

 この知事権限にもとづく「工事中止命令」をも無視して,沖縄防衛局は夜討ち朝駆けで,反対住民をあざ笑うかのように,工事作業をつづけています。

 さきの「計画書」(昨年8月許可)の末尾には,この計画書に違反した場合には知事権限により工事を中止させることができる,とただし書きがついています。今回の翁長知事の「工事中止命令」はこの付帯事項にもとづく知事権限の発令です。したがって,沖縄防衛局は,まずは,工事を一旦中止し,現状確認のための話し合いに入る,というのが約束です。が,この約束を反故にしたような,最悪の事態がいま進行中です。

 なんということでしょう。

 もはや法治国家の態もなしていません。政府自民党の「暴走」をもはやだれも止めることはできないのでしょうか。そして,沖縄県民の「総意」も完全に無視されたまま,それも法を無視する一方的な国家の「暴力」のもとで,泣き寝入りするしかないのでしょうか。

 こんな馬鹿なことがあってはなりません。断じて許せません。

 まったく考えられもしない事態が起きているにもかかわらず,本土のメディアのほとんどもまた「無視」です。二重の「暴力」構造。その結果,本土の国民の大半が,沖縄でいま起きているとんでもない事態の進み行きを知らないままでいます。そして,その多くが現政権を支持する,というこれまたとんでもない事態が進行中です。もはや,二重,三重,四重の包囲網によって沖縄県民の意思が封殺されようとしています。

 それに引き換え,『琉球新報』も『沖縄タイムス』も,連日,紙面の多くを割いて,いま起きている事態を詳細に報じています。沖縄県民の忍耐も,もはや臨界点に達しています。

 これを書いているわたしも,もはや,我慢なりません。一刻も早く沖縄に飛んで,いま引き受けている仕事を全部反故にして,反対闘争の輪に加わりたい,そんな衝動に駆られています。困りました。

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