片足立ちの基本姿勢は「鳩胸,出っ尻」・・・これは李老師のことばではありません。わたしが李老師の教えに当てはめたことばです。以前から,片足立ちになったときの「前傾姿勢」を注意されていたのですが,どのように修正すればいいのか,模索していました。李老師は,「前傾姿勢」にならないように,百会を高くして踵までまっすぐに軸をつくって,鉛直になるように立ちなさい,と仰います。ことばでは理解できたつもりでいるのですが,どうしてもからだが言うことを聞かず,ついつい前傾してしまいます。
どうすればいいのか。強く意識しているときは,それなりに「まっすぐ」に立つことができるのですが,意識しないと,また,すぐに元の木阿弥。つまり,からだが受け入れてくれない,そういう無理がどこかにかかっている,というわけです。
そこで,何回か自分で稽古しているうちに,わたしの場合には「鳩胸,出っ尻」の姿勢がからだに合っている,ということに気づきました。そして,急いで李老師のDVDで,片足立ちのときの姿勢を確認してみましたら,みごとなまでの「鳩胸,出っ尻」になっていることがわかりました。あの李老師のお尻の筋肉がもこもこと動くのがみえるのは,ここに秘密があった,とわたしなりに納得です。そこで,急いで稽古して修正につとめることにしました。
そして,あるとき,李老師にみてもらいました。にっこり笑って「その姿勢です」とお墨付きをいただきました。あとは,からだに叩き込んで記憶させるだけです。でも,まだ,つい,うっかりすると「鳩胸,出っ尻」を忘れて,前傾姿勢になっています。うまくできるようになるまで,ゆっくり,時間をかけて,からだに染みこませることに努めようと思っています。
どういうことなのか,もう少し,具体的にくわしく述べておくと以下のようです。
いつもの基本の稽古のときを例にしましょう。
両手の甲ををうしろの腰に当てがい,イエマフントゥンの足の運びの稽古をするとしましょう。たとえば,右足前のゴンブの姿勢からうしろ足である左足に体重をもどし,股関節をゆるめながら腰を45度,右方向に回転させます。当然のことながら,腰の回転と同時に上体も頭も一緒に回転することになります。そして,体重を右足に移動させます。このときです。わたしの上体が前傾してしまうのは。ですから,このときに「鳩胸」のまま体重を右足に移動させて左足が床を蹴って床から離れる瞬間,腰をぐいっと中に食い込ませるようにします。そうして,完全に片足立ちになったときには,みごとな「鳩胸,出っ尻」の姿勢ができあがっています。
この姿勢ができて初めて,「お尻を巻き込むようにして」,猫のように左足を前にそっと送り出すことが可能となります。左足の踵が床についたときには,すでに「出っ尻」の姿勢は消えています。こんどは,尾てい骨から百会まで鉛直になっています。ここから体重を前にある左足に移動させながら腰を回転させ,ゴンブの姿勢をとります。あとは,左右が入れ替わって,同じ動作の繰り返しになります。
こうして,「お尻を巻き込むように」という動作の意味不明のことばもようやく解消。「出っ尻」になっていなければ,「巻き込む」お尻が残っていません。そのためにも,しっかりと「出っ尻」を残す必要があります。そうすれば,李老師の,あの猫の足のように音もなくそうっと前に送り出されてくる,悠揚迫らざる,柔らかくて力のこもった足の運びに近づくことができる,というわけです。
このことに気づくまでに,わたしは8年を要しました。でも,気づいたときが吉日。わたしにとっての発見があるかぎり,それこそが醍醐味,至福のとき。太極拳は止められません。
どうすればいいのか。強く意識しているときは,それなりに「まっすぐ」に立つことができるのですが,意識しないと,また,すぐに元の木阿弥。つまり,からだが受け入れてくれない,そういう無理がどこかにかかっている,というわけです。
そこで,何回か自分で稽古しているうちに,わたしの場合には「鳩胸,出っ尻」の姿勢がからだに合っている,ということに気づきました。そして,急いで李老師のDVDで,片足立ちのときの姿勢を確認してみましたら,みごとなまでの「鳩胸,出っ尻」になっていることがわかりました。あの李老師のお尻の筋肉がもこもこと動くのがみえるのは,ここに秘密があった,とわたしなりに納得です。そこで,急いで稽古して修正につとめることにしました。
そして,あるとき,李老師にみてもらいました。にっこり笑って「その姿勢です」とお墨付きをいただきました。あとは,からだに叩き込んで記憶させるだけです。でも,まだ,つい,うっかりすると「鳩胸,出っ尻」を忘れて,前傾姿勢になっています。うまくできるようになるまで,ゆっくり,時間をかけて,からだに染みこませることに努めようと思っています。
どういうことなのか,もう少し,具体的にくわしく述べておくと以下のようです。
いつもの基本の稽古のときを例にしましょう。
両手の甲ををうしろの腰に当てがい,イエマフントゥンの足の運びの稽古をするとしましょう。たとえば,右足前のゴンブの姿勢からうしろ足である左足に体重をもどし,股関節をゆるめながら腰を45度,右方向に回転させます。当然のことながら,腰の回転と同時に上体も頭も一緒に回転することになります。そして,体重を右足に移動させます。このときです。わたしの上体が前傾してしまうのは。ですから,このときに「鳩胸」のまま体重を右足に移動させて左足が床を蹴って床から離れる瞬間,腰をぐいっと中に食い込ませるようにします。そうして,完全に片足立ちになったときには,みごとな「鳩胸,出っ尻」の姿勢ができあがっています。
この姿勢ができて初めて,「お尻を巻き込むようにして」,猫のように左足を前にそっと送り出すことが可能となります。左足の踵が床についたときには,すでに「出っ尻」の姿勢は消えています。こんどは,尾てい骨から百会まで鉛直になっています。ここから体重を前にある左足に移動させながら腰を回転させ,ゴンブの姿勢をとります。あとは,左右が入れ替わって,同じ動作の繰り返しになります。
こうして,「お尻を巻き込むように」という動作の意味不明のことばもようやく解消。「出っ尻」になっていなければ,「巻き込む」お尻が残っていません。そのためにも,しっかりと「出っ尻」を残す必要があります。そうすれば,李老師の,あの猫の足のように音もなくそうっと前に送り出されてくる,悠揚迫らざる,柔らかくて力のこもった足の運びに近づくことができる,というわけです。
このことに気づくまでに,わたしは8年を要しました。でも,気づいたときが吉日。わたしにとっての発見があるかぎり,それこそが醍醐味,至福のとき。太極拳は止められません。
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