2012年5月4日金曜日

「保安院の人たちっちゃあ,ありゃあ,なんだん?」(懐かしい三河弁の会話)

久しぶりに三河弁で会話をした。昨日(3日)の告別式で,縁戚にあたる大工さん(60歳前後)が声をかけてきて,ひとしきり原発の話になった。わたしも思い出しながら,必死で三河弁を駆使してみる。でも,自分でしゃべっていても,どこか納まりが悪い。かといって,標準語でしゃべるよりは親近感がわくだろうとおもって努力する。

以下はふたりの会話の骨子である。
最初に声をかけてきたのは大工さん。

「保安院の人たちっちゃあ,ありゃあ,なんだん?」
「困った人たちだのん」
「やっぱり,あの人たちゃあ,変だよのん」
「そう,ほんとうに困った人たちだぞん」
「なんであんな人たちが選ばれるだん」
「政府にとって都合のいい人たちが選ばれとるらしいぞん」
「まっとまともな人を選んでもらわにゃあ,あかんのん」
「そう,そのとおりだのん。ちゃんとした人はいくらでもおるでのん」
「政治家っちゃあ,悪い人たちだのん」
「その悪い政治家はだれが選んどるだのん」
「わしらが選んどるじゃん。あっ,悪いのはわしゃんとうかのん」
「そういうことだのん」

「ほいじゃあ,どうすりゃあいいだん」
「わしゃんとうが安心して任せられる人を選挙で選ぶしかないのん」
「そんなことを言ったって,選挙のときにゃあ調子のいいことしか言わんでのん」
「そいつを見破らにゃああかんのん」
「どうすりゃあいいだん」
「あんたが選んだ政治家が,原発について,どういう言動をとっとるか,よく見張っとくことだのん」
「そんなこたあ,だれも教えちゃあくれんぞん」

「あんたぁ,新聞はなにをとっとるだん」
「『朝日新聞』だのん」
「なんで,三河に住んどって『朝日』をとっとるだん。ここは『中日』だらぁ」
「ずっと前に,『朝日』がいいって教えてくれた人がおったもんだえのん,そうしただん」
「そうかん。前は『朝日』がよかったけどのん。最近はダメになっちゃったのん」
「ほんとうかん。ほいじゃあ,なにがいいだん」
「三河で読むなら『中日新聞』だとおもうぞん」
「ほんとうかん。『中日新聞』なんて,みんなバカにしとるぞん」
「わしゃあ,『朝日』から『東京新聞』に乗り換えたら,ここにゃあ地元選出の代議士が,原発に対してどういう姿勢をとっとるか,かなり詳しく報道しとるでのん。わしゃあ,そこでチェックしとるだに。『東京新聞』と『中日新聞』は仲良しだでのん。たぶん,『中日新聞』にも原発についての情報が多いとおもうぞん。いっぺん,試しに買って読んでみりゃあいいじゃん」
「ほんとかん。ほいじゃあ,いっぺんやってみらあ」

とまあ,こんな会話がつづく。
しかし,この大工さん,なかなかよく新聞を読んでいて,「なってったってぇ,世界で一番悪いなぁアメリカだのん」という。思わず「あんたは偉い。ちゃんと見破る眼力がある」と褒めてあげたら,もう喜んじゃって,こんどはとどまるところを知らず・・・・というほどに話がはずんだ。

こういう人たちが,いま,なにを考えているのか,時折,会って話を聞かなくちゃあ(あっ,いけない,三河弁がでてしまった)あかんとおもった次第(だぞん)。のんほい。

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