2013年3月29日金曜日

「一票の不平等」は「違憲,無効」と高等裁判所判断。こんどは最高裁判事の判断に注目。

  あなたは自分の一票がどのくらいの「不平等」にさらされているかご存じですか。わたしも知らなかったので,調べてみたら,なんと「衆議院議員選挙:0.58票,参議院議員選挙:0.26票」(川崎市高津区)であることがわかり,びっくり仰天です。わたしの1票は衆議院選挙では半人前,参議院選挙にいたっては四分の一人前でしかない,というのです。

 これはちょっと本気で考えなくてはいけない・・・といまごろになって気づいた次第です。いささか恥ずかしい話ではありますが・・・・。もちろん,かなり大きな不平等だろうなぁ,とかねてから想像はしていました。が,しっかりとした根拠のある「数字」までは知りませんでした。ですから,この「不平等」を「数字」でみせつけられて愕然とした,というのが正直なところです。

 わたしの住んでいる川崎市高津区(溝の口)は田園都市線と南武線がクロスしているところで,いわゆる会社勤めをするサラリーマンが多く住んでいる,いわゆる新興住宅地です。まあ,言ってみれば,日本人の平均的な納税者が多く住んでいるところです。その人たちの投票権が,一人一票に対して,半分とか,四分の一にしか値しない,というのです。ならば,税金も半分,あるいは,四分の一にしてくれ,といいたくもなります。

 税金だけは一人前に「平等」にとっておいて,投票権は四分の一という「不平等」では割に合いません。いやいや,これは税金などというような世俗の金勘定の問題ではありません。そんなことよりなによりも,もっとも大事な国民としての「主権」にかかわる問題です。つまり,「主権在民」という憲法の根幹にかかわる大問題が軽んじられているということです。もっと言ってしまえば,いまの国会議員さんたちは,みんな「憲法違反議員」ということです。わたしたちの主権を正しく反映していないのですから。

 別の言い方をすれば,現職議員はみんな「違憲議員」であり,その代表が安倍晋三総理大臣ということになります。つまり,憲法に定められた手続を経ないで,国民の信託をえた偽の総理大臣だということです。そういう人が,なんのことはない,憲法を改正するといいはじめています。違憲総理が「第九条」までいじろうとしているのですから,世も末です。

 秋の参議院議員選挙の結果いかんによっては,「第九条」に手を染めることになりかねません。それにストップをかけようとしても,わたしの権限は四分の一人前しかない。それでいて,最終的な議会決定は「多数決」原理で裁かれてしまいます。そういう情況にいまいたっている,ということを考えると背筋が寒くなってきます。ほんとうに,ゆゆしき問題です。

 国民の主権をないがしろにしたまま,憲法改正だの,TPP参加だの,米軍基地移設だの,等々のことを決する権限は,厳密にいえば,いまの国会には存在しません。つまり,合法的に,正しい手続を経た国民の付託をえてはいないのですから。

 これらの責任のすべては定数是正を,長年にわたって忌避してきた国会にあります。肝心要の国会に自浄能力が欠けているのですから。しかし,それを長年にわたって,みてみぬふりをしてきたわたしたちにも責任があります。

 いずれ,この問題は最高裁での判断を待つことになるでしょう。秋にはその判断がくだされるといいます。わたしたちは,どの判事がどのような考えで,どのような判断をくだすか,こんどこそ真剣に検分する必要があります。そして,つぎの選挙のときに最高裁判事として「不適格」と思われる人には「×」をつけなくてはいけません。

 そして,そのことを最高裁判事に強く意識させる運動を展開しなければなりません。そうして,こんどというこんどは,最高裁判事としての出処進退をかけた,厳密な「判断」をくだしてもらわなくてはなりません。ここでは,わたしたちにも,堂々と重みのある「一票」を投ずることができるのですから。

 3月27日の『東京新聞』「本音のコラム」で,斉藤美奈子さんが,「一票の格差」ではなくて「一票の不平等」と呼ぶべきだと主張する「一人一票実現国民会議」をとりあげて,歯切れのいい批評を展開していました。そして,コラムの最後のところに「一人一票」で検索を,と書いてありましたので,早速,検索してみました。その結果が,冒頭に書いたような次第です。

 27日の段階で,全国14の高裁・高裁支部で計16件の判決が,ひととおり出そろいました。そのうち,12の高裁・高裁支部が「違憲」,2つの高裁が「違憲状態」と判断し,残りの2つの高裁・高裁支部(広島高裁と高裁岡山支部)が初の「違憲・無効」を宣告しました。これは画期的なことでした。すでに,あちこちで大きく報道されていますので,みなさんもよくご存じのとおりです。

 問題はこれからです。ようやくスタート地点に立つことができたのですから。「遅れてやってきた青年」であるわたしも,こんどというこんどは選挙制度の改革に,どの政党がどのような提案をするのか,しっかりと見届けておいて,秋の参議院議員選挙に反映させたいと思います。ことばの正しい意味での選挙制度改革を選挙の「争点」にする政党がでてくることを期待したいと思います。

 選挙制度の改革こそ最優先課題であるということを,すべての政党に危機意識をもって対応させるべく,わたしたちが働きかけていくこと,これを目指したいと思います。

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